【最新版!】製薬会社のMRの今後や将来性!規制から働き方まで!

MRの今後

どうもこんにちは、だいさくです。

これからMRになりたい方と考えている方は、

MRの将来性や、MRって色々言われてるけど今後どうなるんだろう?

ということを考える事があると思います。

【2019年版!】MRの今後や将来性について!現在の規制から働き方まで!

MR職に限りませんが、2018年は製薬業界ではリストラの風が吹き荒れた年でした。

2018年の製薬会社リストラまとめと世間の勘違いについて

そして、MRを取り巻く環境に関するいくつかのルールも決定しました。

そう言ったものを踏まえると、

今後のMRの姿や将来性というのがはっきりと見えてきたのかなと思いますので、

今日はMRの今後や将来性に関してがっつり書いていきたいと思います。

2019年までにMRに起こった変革を振り返る




まずMRの今後や将来性を考える上で、

現在のMRの置かれている現状を整理する必要があります。

MRが今までできていた事で、

現在ではできなくなった事を簡単にまとめてみたいと思います。

今まで 現在 補足
ノベルティ・
ギフト配布
原則禁止
(2019年から)
説明会時のボールペンは原則OK
接待 2012年から禁止 特別な慰労会はOK
(自主規制してるメーカーもあり)
文献の提供 Drからのリクエストベース 自らの提供は禁止
(説明会で配るなども禁止)
適応外の話 基本禁止 一部リクエストベースはOK
臨床試験に関する話や介入 全て禁止 MSLもしくは開発部から行う
学会情報の提供 全て禁止 MSLより行うこと
弁当提供 現在でもOK 2020年から何らかの規制が入る可能性あり

このように今までMRが普通に行なっていた事が2019年からほとんどできなくなります。

ノベルティに関しては、

ロゴの入ったプラスチックバックやクリアファイルも禁止になるそうです。

説明会時のボールペンのみという流れになります。

医療従事者に対するお弁当の提供に関しては、

現状はOKですが、こちらもメーカー公取協が動いており、

2019年度中に何らかの規制が入ると予想されています。

→お弁当については現在も規制の対象にはなっていません。

なぜMRに規制が入ったのか?

上述のようにMRの活動はかなり制限されるようになりました。

その原因は、武田薬品のCASE-J問題と、

ノバルティスのディオバン事件が主な理由です。

武田薬品CASE-J

ノバルティス ディオバン事件

MSLが立ち上げになった背景にもこの2つの事件が契機となったと書かれています。

なので、MRに対する規制がここまで進んだ大きな原因は武田薬品、ノバルティス、

この2社が起こした事件が大きな契機となったと言えます。

これだけじゃないMRを取り巻く環境変化

MRの活動を縛るものとしてもう一つ2016年度頃から行われてるのが、

厚労省による覆面調査制度です。

これは、上述したようなMRに対する規制を現場のMRが本当に守っているか?

というのを厚労省からの依頼を受けている医療従事者(特に医師・薬剤師)に、

覆面調査をしてもらうというものです。

その覆面調査の結果から医療用医薬品の販売活動ガイドラインというものが策定されました。

内容を簡単に要約すると、

上述の規制をMRがバレないように行なっている。

論文や適応外の情報、不適正使用を助長すると考えられる行為を、

あたかも企業側の関与が判別しにくい形で行われている。

その結果医療用医薬品の適正使用に影響を及ぼす恐れが懸念されている。

とあります。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。

【超重要!】製薬会社MR活動のガイドライン改定を分かりやすく解説してみる

この厚労省による覆面調査はMRおよびMSLへの監視が目的となっており、

現在でも厳しく監視されております。

製薬会社の将来性に暗雲?2018年度の薬価算定の改定

また、直接的なMRの環境変化ではございませんが、

2018年度に行われた薬価算定の改定も必ず抑えておかなければなりません。

これまで製薬会社で当たり前のように行われていた戦略として、

新薬上市は、まず高額な薬価がつきやすい希少疾患から適応を取る

という戦略がなされていました。

例えば、一つの新薬に1000億円の開発費用がかかったとします。

それを患者数が年間100人しかいない疾患に最初に適応を取る事で、

年間100人の患者数で開発費が賄える程度の薬価がつくのが一般的でした。

年間100人しかいない疾患でまず適応を取る事で高額な薬価がつきます。

その高額な薬価がついてから患者数が多い疾患の適応を取ることによって、

莫大な売り上げ金額にする事ができるというマジックが行われていました。

しかし、年間売上高が350億円超の医薬品について、

効能追加などで市場が一定以上拡大した場合には、

年4回の新薬収載の機会に市場拡大再算定を行う、

用法容量の変化再算定を行う、

という非常にシビアな内容に改定されました。

その結果小野薬品のオプジーボの薬価は、

薬価収載時と比べると76%安くなりました。

薬価収載時 2018年11月より
100mg 72万9849円 17万3768円
20mg 15万200円 3万5766円

2018年度の薬価算定の改定に関してはこちらの記事で詳しく書いてます。

【2018年版!】オプジーボの薬価改定に関して現役MRが思う事

とにかく何が言いたいかというと、

今回の薬価算定の改定により、

以前より製薬会社が儲からないようになっているという事です。

冒頭に2018年は製薬会社でリストラが吹き荒れた年と書きましたが、

特に中堅の会社は今回の改定による減収だという風に書かれています。

※中堅の内資系はかなり状況がきついので、その辺はこちらの記事でがっつりまとめてます。

薬価改定と新薬不足の影響で中堅内資製薬がマズイ・・

【2019年版!】MRの今後や将来性はこうなるぞ!




ここまでで現在のMRの現状が大体把握できましたでしょうか。

・ノベルティや接待の禁止

・臨床試験、適応外、学会情報、自発的な文献提供の禁止

・厚労省による覆面調査官とガイドラインの改定

・薬価算定制度の改定による製薬会社の減収懸念

以上のことを踏まえてMRの今後や将来性について書いていきたいと思います。

MRの人数は今後減っていく

MRの人数は2013年度がピークの6万5752人でしたが、2017年度は6万2433人、2018年度は6万1500人、2019年の初頭には6万人を割り5万9900人になったという報告がされています。

※アンサーズニュースより

今後は新薬をだせる創薬力のある製薬会社と、

創薬力のある会社を買収する事ができる資金力のある製薬会社、

この二極化となっていく構図になると考えられます。

MRの今後はバイオベンチャー か内資系メガファーマかの2択時代になるぞ

日本のこれまでの薬価制度であったり国民皆保険制度という恵まれた制度の上では、

競争力のない中堅の製薬会社でも生き残れるようになってましたが、

今後は厳しいと思います。

実際富士フィルムファーマの解散や、

ベーリンガーの若手込みのリストラ、

あすか製薬の家賃補助と日当の廃止(事実上のリストラ)など、

中堅の製薬会社の実情は良いとは言えません。

堂々とリストラする会社(大手)というのは生き残れるための手段ですし、

そもそも資本力が違います。

そういった面から考えると中堅の会社の撤退や、縮小、

合併などを考えるとこれは個人的な予測ですが、

MRの数は大体5万人程度で下げ止まりするのではないかと考えております。

MRの人数が今後減っていくもう一つの理由

MRの人数が減少していくのは間違い無いと思いますが、

理由の一つはお伝えしたように以前よりも儲からないようになってるから。

そしてもう一つの理由はMRがやっていた仕事の一部がMSLがやることになったからです。

MRがこれまで行っていた、

臨床試験の提案や策定、学会情報の提供、適応外(これはかなり昔に禁止になってます)、

こちらの三つに関してはMSLが基本的に行うこととなりました。

そのため、MRの人数は減少していますが、MSLの人数は激増しています。

特に昨今、日本の名だたる製薬企業のMSLはMRからの異動を主としています。

ごく一部の外資系はMRからのMSL職への異動を作らず、

薬学部卒以上、PhD、高度な英語レベル、

研究機関での3年以上の経験、

これらの資格が無いとMSLになれないという、

シビアなラインを引いてる会社も中にはあります。

なので、MRの人数が減った分MSLの人数は急激に伸びているのも実情です。

よく勘違いされますが、MRの人数が減少=MRが不要は大きな違いです。

MRの人数はしっかり創薬に成功している会社はむしろ増えています。

MRの人数が減少しているのは、

・創薬化合物の枯渇化により新薬創出に難渋していること、

・薬価算定の改定等により生き残りが図れない会社が出てきていること、

・MRのやれる事が少なくなり今までMRが行ってきた仕事がMSLなど他部門が請け負うことになったこと、

これらが主な理由になります。

 

MSLは営業部門では無い


MRが今までやっていた仕事をMSLがやるというと勘違いされることがありますが、

MSLは会社によって営業部門に依存していたり、開発部門に依存していたりと様々ですが、

基本的なMSLのルールは「ノンプロモーション」です。

MSLは営業では無いので、基本的にはプロモーションをしてはいけません。

【超重要!】製薬会社MR活動のガイドライン改定を分かりやすく解説してみる

こちらの記事でも書きましたが、

2018年の医療用医薬品販売ガイドラインの中に、

MRに定められたルールの中にMSLも組み込まれることになりました。

そのためMSLがプロモーションまがいのことをしてると、

覆面調査官となっている一部の薬剤師や医師から報告の対象となります。

MSLが本来の「ノンプロモーション」を忘れ、

プロモーションと取られるような言動行動を行ってはいけないというルールです。

上市された薬剤に対する責任は営業とマーケティング部門が基本的に請け負いますが、

MSLは営業では無いので、そこを勘違いしてしまい、

営業部門とメディカル部門に軋轢を起こしてしまう会社も多いのです。

各部門が何ができて何ができないか?というのはしっかり把握する必要があります。

MSLはどちらかというと、

営業、開発、研究の3ファンクションを繋ぐような役割を担う会社が多いように思います。

製薬会社の中でMRが花形の時代は終わる

僕がMRになった約10年ほど前は、

製薬会社の中でMR職は花形でした。

全てのファンクションはMRのためにあると言っても過言ではなかったですし、

MRがいかに活動しやすくするために考えられている組織編成になっていたと思います。

しかし、その時代は終わります。

明らかにMRがやれる仕事がなくなっていきます。

ただ花形ではありませんが、

私が最初に勤めていた大手の外資系でも以前の大手の内資系でも、

MR無くしてまず会社は回りません。

基本は営業部(マーケティン部含む)が実権を握っています。

ネットの活用!といってMR数をかなり減らしてる会社も以前ありましたが、

大失敗しており、結局はMR数を増やす施策に移行してます。

営業部が存在する限りMRからの情報に頼り、

数字を持つのもMRですのでMRの頑張りが無いと会社は絶対に回っていかないのは事実です。

MSLやマーケティングだけでは会社はとてもじゃ無いけど成り立つはずがありませんので、

MRがなくなるということはまず無いです。

ただ、花形!とは言えなくなるのは間違いないと思います。

MRの今後や将来性を考える上で大切な3つのスキル

では、MRとして、製薬会社で働く人間として、

今後将来性のある人生を歩むために大切なことは何か?ということですが、

大きく分けると3つあります。

1、他部門を巻き込むコミュニケーションスキル

2、英語

3、サイエンス

この3つです。

1、コミュニケーションスキル


MRだけで仕事が完結するこれまでとは時代が変わりました。

MRがやれること、マーケティング部門がやること、そしてMSLがやること、

それをしっかり理解して、数字を作るために自分だけではなく、

他部門もしっかり巻き込めるコミュニケーションスキルは非常に重要になっていくと思います。

実は、昨今のMRの転職事情の中で、応募要項の中に必ずと言って良いほど書いてあるのが、

「MSL・マーケティング部門と協力し合える人」

昨今はこんな応募条件が必須条件として入ってくるようになりました。

面接でも「他部門と協力して成し遂げたことはありますか?」

ということを聞かれることもあるそうです。

MRがやれることは少なくなりましたが、

その代わりそれをやれる部門の人間をしっかり引っ張ってきて、

活用できるようにするコミュニケーションスキルは重要です。

 

2、英語


「高い英語力」というスキルが必須ではない製薬会社の部門は

MRだけと言っても過言ではありません。

MRには英語力がそこまで求められていませんが、

今後マーケティングやMSLなどの部門をはじめとした他部門への挑戦を考える上では、

英語は必ず必要です。

MRになった人の80%はMRのまま退職を迎えるというデータがあります。

しかし、その時代ももう終わります。

出発点がMRでもその後に他の部門を積極的に目指すような時代になります。

MR職を経験するというのは他の部門に異動するにも有利なのは有利ですが、

「英語」ができないとかなり難しいです。

英語ができるかできないかで製薬会社の中でのキャリアと年収に大きい差ができます。

40代後半くらいの人であれば英語の勉強しなくても逃げ切れるかもしれませんが、

若手はダメです。しっかり英語は勉強しましょう。

英語は必要ないという30代の先輩MRがたまにいるらしいですが、

絶対に聞く耳を立ててはいけません。

自分のエリアの状況、何が必要でどんなサポート受けたいか?、

今後どんなキャリアを進みたいのか?

それくらいはしっかり説明できるような英語力はしっかり持ちましょう。

そもそも製薬会社はグローバル企業であることが多いです。

日本語しか喋れないというのは即リストラ対象になりますし、

将来性は暗いです。

【初心者向け!】大人になったら始める英会話おすすめ勉強法!

英会話がもっと上手になりたい!そんな方におすすめの7つの方法!

 

3、サイエンス


サイエンスとかっこよく書いてますが、

要は勉強です。

MRは昔は全てやっていました。

昔のMRというと、接待して、

医者や院長夫人の使いパシリをしてるようなイメージがある人もいるかもしれませんが、

勉強もかなりしていました。

最新の学会情報は全て調べていたし、

臨床試験にも敏感でした。

文献も読み漁り毎日ネタを探す日々です。

それをしながら夜は接待するようななんでもマンです。

ただ、そう言ったことができなくなってしまうと、

自分には関係ないと最新の学会情報を調べなくなってしまったりします。

MRは一生勉強が必要な職業です。

むしろこれからのMRこそ勉強しないと勝ち残っていけません。

臨床試験のプロトコールすら書いていたのがMRだったりもするんです。(大昔)

そして臨床試験のキックオフミーティングも自分で仕切って人集めする。

MRに限らずですが、どんな職業でも勉強しないと一流にはなれません。

サイエンスの勉強は医師に対して行わなくてもしっかり勉強しましょう。

そもそも相手にされません。

勉強してないとすぐに相手はわかりますので、

自分の価値を著しく下げてしまいます。

MRの年収は今後どうなるか?




MRの年収は今後どうなるのか?ということですが、

「MRは年収が高い」というのは間違っています。

そもそも会社は領域によって全然違います。

MRの年収格差が激しい!儲かる領域、損する領域!

特に大手と言われる製薬会社では内資系でも外資系でも30代中盤くらいになれば、

大体1千万くらいはいきます。

大手の年収が下がることは現状のところは考えづらいです。

年収を下げると何が起こるかというと、

優秀な人材が入ってきません。

大手の製薬会社は優良企業であることも多いため、

優秀な人材を継続的に採用したいと思っています。

年収を下げた途端、会社のダウンサイジング、

魅力がない会社という風に思われてしまいます。

武田薬品が無理な買収を繰り返してでも国内1位の座を死守したいというのも、

優秀な人材を採用したいという背景があるといいます。

MRは今後どこで頑張るか?を考えないといけない

ただ、中堅の製薬会社の年収は低いです。

上述しましたが富士フィルムやポーラなどの大手が母体にいる製薬会社は、

儲からない、不採算部門と判断されたらすぐに撤退します。

また、売上も微妙、創薬もできない、リストラする体力も無い、

中堅製薬会社の現状は相当厳しいです。

しかも、「自分の会社は中堅だから、大した経験もしてないし」というネガティブな

考えになってしまい転職にも積極的になれない人材になってしまいます。

実際は、転職の成功の有無を決めるのは、所属していた会社よりは、

「年齢」が一番大きなファクターを占めます。

中堅だろうと大手だろうと、MR認定証を持っていて、

若ければそれこそ外資系の大手にも全然いけます。

なのに挑戦もしない、いろいろ言い訳を考えて一歩踏み出すことをしない、

そんな人間になってしまいます。

年収、働き方、やりがい、キャリアを考えても、

MRは今後どこの会社で、どの領域で、頑張るか?これは重要になると思います。

MRの今後や将来性のまとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の内容を簡単にまとめると、

・MRに関する規制(ノベルティ、接待、情報提供の規制)を理解する

・MRに今後大切な事
→他部門を巻き込むコミュニケーションスキル
→英語
→サイエンス(圧倒的勉強力)

・MRの年収は今後も格差は変わらない

・MRは今後どの会社でどの領域で頑張るか?を考える

MRの将来性に不安を感じてる方も多いかもしれませんが、

MRがなくなることはまず無いです。

真の価値を提供できない会社はより一層高まる競争社会を勝ち残っていくことは難しいです。

競争に勝っている製薬会社のMRの人数はしっかり増えています。

MRに求められるスキルは日に日に変わっていってますが、

不要とか無くなるなんてことはまずあり得ません。

特に若手は、MRとしての入り口がどの会社であれ、

可能性に溢れている職業です。

しっかり勉強(英語、サイエンス)しながら、

自分の価値を高めていくための挑戦をしながら頑張って行きましょう。

社会人としての価値は、自分の能力×経験です。

挑戦は若者にしかできません。

MR転職サイトおすすめランキング!現役MRが厳選したおすすめサイト

コメント

タイトルとURLをコピーしました