製薬会社への就職を考える学生に知ってほしいブラックな製薬会社の特徴

MRはブラック?

どうもこんにちは、だいさくです。

僕はMRになり、かれこれ10年が経とうとしています。

27歳の時に小さな商社から、

大手外資系製薬会社に転職して、その後大手の内資系に転職し、

現在はとあるバイオベンチャーの会社でマネジャー職をしております。

僕自身はMRに転職できて本当に良かったし、

得たものがこれ以上ないくらい沢山あって、

何よりとても幸せで充実した生活を送っています。

製薬会社(MR)がホワイトだと思う5つの理由を現役MRが語る

ただ、中には製薬会社の門を叩いて不幸だったと感じ、

早々に製薬会社でのキャリアを諦めてドロップアウトしてしまう若い世代もいます。

MR不要論なるものも騒がれ不安になる気持ちもよくわかりますけど、

MR不要論とは一体何か?MR歴10年の僕が物申してみる!

やっぱり僕は今後の時代を背負う若者がそういった決断を下すことには、

これから歩む未来を応援したい気持ちと同時に、

少し悲しい気持ちになります。

僕がこのブログを始めたきっかけは、

自分が転職をする時に参考にしていた製薬会社に関する情報や、

MR職に関する情報は2chと製薬企業のHPしかなく、

実際MRやってみると全然違うじゃないか!という事も多くて、

自分でしっかり情報発信してみようと思ったことがきっかけです。

MRブログを運営して分かった事




僕はこのMRブログを運営し始めて、

ブログを書いてなかったら出会えなかったであろう、

様々な方とコミュニケーションが取れたりする中で、

こんなにもMR職がつまらない、絶望してる人がいるんだってことを初めて知りました。

僕はブログを運営して2年半が経ちましたが、

MRになってから10年の間、もちろん組織に属してる以上多少嫌な事はあるにせよ、

基本的には最高に充実したキャリアを歩んでこれたと思ってます。

僕は運が良いかっていうとそういう側面もあったのかもしれないけど、

良い会社で良い環境で適切な努力ができたからなんだと思います。

「MRやるならどこの会社でも同じ」ってのはどうやら嘘なんだと分かりました。

製薬会社への就職を考える学生に知ってほしいブラックな製薬会社の特徴

お前は運が良いってよく言われることがあったんですが、

こちらの記事でも書きましたが、

トップセールス に対する「運が良い」という妬み発言への最高の応酬話法を発見!

運が良い人の特徴は、「挑戦する数が多い」「根拠なき自信を持ってる」

この二つを兼ね備えている人です。

なので、運が良くなりたければ、挑戦する、根拠なき自信を持つ

ってのは結構大事なことなんですが、

それでも新卒で製薬会社に入る方にとっては「最初の会社」

ってのは将来を考える上で、

結構重要なファクターになってくるんだなと感じています。

なかなか新卒入社の方の製薬企業への就職難易度が高くなっているという話は聞きますが、

今日は僕が約4年間、ブログ運営をしてきた過程、

また自分の10年間の製薬業界での経験上で、

新卒入社の方が選んではダメな製薬会社の特徴を書いていきたいと思います。

1、リストラしたことない会社

一つ目がリストラをしたことがない会社です。

「リストラ」というと怖いイメージが浮かぶかもしれませんが、

リストラは悪いことではないのです。

リストラしてくれる会社ってのはとても良い会社です。

2018年の製薬会社リストラまとめと世間の勘違いについて

エーザイの例を挙げると、

通常の退職金に加えて、積み増し退職金が2200万円、

プラスしてその後の再就職支援も行ってくれます。

リストラは計画的に行われます。

今後の研究開発、市場分析を踏まえてリストラができる体力があるうちに行うのです。

リストラは悪いことではないというのは覚えておいて欲しいです。

中堅内資では、いきなりの日当排除、家賃補助排除をおこなって、

自然減を狙うやり方が行われたりしています。

リストラする経費を惜しんで、

所属長にチームの中で1人ずつ切っていけと命令されたりする会社もあります。

なので、リストラする会社が良い会社とは言い切れませんが、

ダメな会社ではないのです。

むしろリストラしない会社の方が何かある?と疑った方が良いかもしれません。

2、期末詰めの強要が行われている会社

「詰め(つめ)」は年度末や期末に薬局にお願いして、自社医薬品を沢山買い込んでもらう作業です。

僕は今だにこの「詰め」作業が、なぜ行われているのか、

事情をよく知ってるわけではありません。

挙げられている理由は大きく分けると3つありそうです。

1、積み増しされた医薬品があると医師の処方意欲がわく

2、詰めて数字を作らないと上司が、もしくはその上の上司、もしくは株主への説明に困るから

3、よくわからないけどやらない選択肢は無いと言われ強要される

こんな理由のようです。

通常の物販の業界では年末年始などはボーナスも入り、

連休に入るため需要が増す、そのため買い込みをしてもらうってのはよくあります。

確かに医薬品も連休に入るためにその連休分を買い込むというのは理解できます。

しかしそういった理由では無いようです。

要はこの「詰め」は自分のためでも患者のためでもなく、

誰かの言い訳のためにやっているわけです。

特に1番目のような理由は控えめにいっても、クズ野郎のクズ会社だと思います。

積み増しされた医薬品を見ると医師の処方意欲が湧くからっていうのは、

言い換えると、「詰め」は、患者の体に薬を詰め込んでるのと同じだといえます。

詰めをしてるお前とお前の上司の体に全部詰め込んだら良いと本気で思います。

詰めをしてる会社はクズの中のクズだし、誰もMRという仕事を尊敬しないし、

ただのゲシュタポ集団のウジ虫カス野郎の集まりだと思います。

そして「詰め」が現場のMRのとても大きなストレスになっているようです。

なので学生の皆さんがインターンなどで製薬会社に行く場合は、

「詰め」が行われている会社かどうかを絶対に確認した方が良いと思います。

たまに外資系で自主的に詰めを行ってる人もいるので、

あくまで「会社(上司や同僚)から強要された詰め」を行っているかどうかは

しっかり確認した方が良いと思います。

そして詰めが行われているなら僕は応募しません!と是非言ってください!

恐らくそうでもしないとこの業界から詰めは無くなりませんし、

そんな会社に入ったら一生後悔します!!

「詰めなんてどこもやらされてるから」ってのは嘘です。

僕はそもそもその詰めの存在すらよくわかってなかったくらいです。

むしろ詰めたら正当な評価ができなくなるから、

もし詰めたことがわかったら評価ゼロになると言われていたので、

僕がこれまでいた会社の全てで詰めはされてきてません。

むしろこんなに詰めをさせられてる会社があるんだと心底びっくりしたくらいです。

詰める理由が本当に1番に挙げられたような理由であるならば、

僕はもっと社会問題になって良いと思います。

3、理想の押し付け

理想の押し付けというのはしっかりした理論で算出されていない、

販売目標がおりてきたりする会社のことです。

結局上述の「詰め」も適正な患者人数と、市場が把握できていれば、

詰める必要は無いんだと思うんですが、

誰かが決めた、「これくらい売って欲しい」とか、

「うちならこれくらい売れるだろう」という慢心に似た理想、

誰か(上層部とか)のために作られた理想から算出された、

押し付けが原因では無いかと思います。

その上層部の理想を叶えてあげるために「詰め」が実行されるのでは無いかと。

結局は朝おろしの強制もそのためにあるのかなと思ったりします。

それだけでなく、1日にこれくらいのDrにあって欲しい、

1日にこれくらいのDTL回数が行われれば良いだろうなど、

よくわからない理想から算出されたものを落とし込まれるので、

結局は社員に負担がかかり、その理想を達成するために、

無駄に人数が増やされたりします。

きちっとした論理から算出されるから一人当たりの生産の高い、

仕事ができるんだと思います。

理想から算出されるとそこに大義名分が曖昧になってしまうんですよね。

人は大義名分で動くので、「とりあえずやれ」では動きません。

4、時価総額の低い会社

売上金額を見る学生は多いけど、時価総額を見ない学生は多いです。

売上金額が高いことに越したことはないのかもしれませんが、

「時価総額」というのもしっかり見ないといけません。

株価は常に適正にその会社を評価してるといわれています。

株価というのは現在のその会社の価値、

そして未来の可能性を加味しており、

常に買いたい人、売りたい人がいる中で適正な価格がつけられていると言われいます。

なので、株価が今後上がるのか下がるのかってのは誰にもわからないのです。

それはランダムウォーク理論と言われています。

何が言いたいかというと、株価というのはその会社の価値を映しているということです。

例えば中外製薬は国内の売上高ランキングは6位ですが、

会社の価値を表す時価総額は、1位です。

なぜそんな乖離があるのかってのをしっかり考える必要があります。

日本国内では、売上高ランキングに入ってくる10位より下の会社は、

時価総額ランキングでは30位圏外になったりもします。

時価総額ランキングは10位から下はバイオベンチャー だったりするので、

時価総額ってのは会社の価値を測る一つの指標になると考えても良いともいます。

5、群雄割拠にしかいない会社(非イノベイティブ)


特に日本の製薬業界を考える上で群雄割拠の領域にしかビジネスがない会社は、

かなりしんどいと思います。

ある疾患に対して同じような化合物がいくつもある領域の中の一つの薬を扱ってるなどです。

群雄割拠の領域で1番を目指すのはかなりの無理ゲービジネスです。

かなり大変ですが、そこで1番を目指すような教育をされます。

ビジネスの基本は誰も行かない方向に進んで1番を目指すのが理想です。

その指標の一つが売上高に対する研究開発費用の割合、

引用論文や論文掲載の数です。

僕が愛読してる週刊ダイヤモンドにその辺のデータがかなり載ってますので、

その辺のデータは内資外資をまとめたものがないので、

今度自分でまとめてみようかとは思います。

週刊ダイヤモンド

週刊ダイヤモンドはかなり面白いですよ。

製薬業界のナイショの話もかなり出てきますし、

貴重なデータをたくさん提示してくれます。

僕は年間購読を申し込んでますが、

年間購読で読むと一週間あたり大体1冊390円くらいで読めます。

 

日本は製薬会社の数が多い!?





少し余談にはなりますが、

厚労省から出てる意見で、

そもそも日本は製薬会社の数が多すぎるのでは?という話があるそうです。

ソースは弊社の上層部です。

欧州とかは販売をする製薬会社はメガファーマ化させ、

あとは小さなバイオベンチャーが沢山あるという形をとっているとのことで、

日本もそういった形態にするべきだという声が出ています。

なので、上述の群雄割拠無理ゲービジネスしかできてない、

創薬をしない(できない)、買収できる資金力もない会社は、

これまでは雇用を守る意味でも守られていたかもしれませんが、

2018年の非情な薬価算定の改定をみてみても淘汰されていくのではないかと思います。

薬価改定と新薬不足の影響で中堅内資製薬がマズイ・・

6、生産性が低い会社

せっかくハードルの高い製薬会社への就職が決まったのに、

生産性が低いからという理由で辞めていく方も実は多いです。

生産性が低いというのは、かかった時間に対する売上金額です。

これはプライマリー系がやっぱり多いと思います。

僕はオンコロジーしかやってないのですが、

大体月のノルマが5000万前後くらいありました。

最初に赴任したローカルのところでも月3,500万程度はあったので、

生産性という意味では高いと思います。

なので単純に社員の方に月のノルマをそれとなく聞いて見て、

1000万以下ならちょっと要注意です。

7、副業禁止の会社

これが最後ですが、

昔はビジネスを自分で立ち上げるとなると、

在庫を抱えなければならなかったり、

設備投資をしなければならなかったりしましたが、

今は簡単に自分の生業を持つことができます。

そのため副業を大学生の時から行ってる人も多いと思います。

そういった学生にとってや、今後のネットビジネスの可能性を考えても、

副業を禁止してる時点で自分の可能性が潰れてしまいます。

もし副業禁止してる会社に入ってしまったら、

僕もずっと副業をやっていますが、

副業は簡単ではありませんので、

特に最初はバレませんので、バレるレベルまではこそっとやってしまえば良いと思います。

その頃には副業解禁してるかもしれませんし、

給与以外の稼ぎがあると転職もしやすいので。

学生に企業の目利きはできない

はっきり断言しますが、学生に企業の目利きはできません。

だから沢山の学生が有名企業に就職して絶望して潰れていくのです。

これも週刊ダイヤモンドに書いてあったのですが、

製薬業界のことではないですが、

学生がなりたい職業ランキング10位以内に入ってくる会社は、

10年後に瀕死の職業になってるという格言があります。

僕が学生の頃は、パナソニック、東芝あたりでした。

今から10年前は銀行員です。

学生がなりたい職業というのは、両親の古い考えが影響していたり、

見せかけのCMや企業アピールが大きな影響を受けるからです。

企業は都合の良いことしか言いません。

そして、最初に入る会社は別に重要ではありませんので、

入って見たもののMRを15年くらいやらないと、

次のステップに行けない会社も結構あると聞きます。

2回目ですが学生に企業の目利きはできません。

最初に入った会社は重要ではありませんので、

しっかり自分のキャリアと向き合って転職も検討するのが良いと思います。

MR転職サイトおすすめランキング!現役MRが厳選したおすすめサイト

製薬会社で働くのは面白い

製薬会社で働くことは非常に楽しいです。

一つの医薬品が出てくることによって変わる世界を実感できるし、

副作用も時にシビアなものが出たりするけど、

それを改善できるアイデアを提供できたりもします。

僕はMRをやっていて一番面白い、やりがいを感じる瞬間は、

一つの医薬品が登場することによって、その疾患の治療がガラッと変わったり、

患者さんの予後やQOLもガラッと変わる、

それに伴って医療従事者の方の考え方も変わっていくという事を、

みじかで実感できる事だと思っています。

誰がなんと言おうと僕はそう思っています。

MRもオワコンなんかじゃありません。

ただ、特に今後はどの会社でどの領域で、

どのように頑張るかってのは結構重要です。

時代にあってる会社を選ぶのも重要です。

昔は群雄割拠の中に入っていって一番を取るのはカッコよかったのです。

そしてそれができる時代でした。

これからは絶対に無理です。

最後に

中々これ系の記事を書くのは難しいです。

内資が良い外資が良いという結論ではないし、

人によっての価値観も変わってくるし、

群雄割拠で目立つ事が天職の人もいると思います。

サラリーマンは会社に人生を預ける以上しっかり企業分析を行わないと、

せっかくの努力が無駄になってしまうことがあるかもしれません。

僕は若い世代の人たちが医薬品会社の芯なる価値や、

本当の魅力を感じることができずに辞めていってしまうのが悲しいです。

これから就職を考える若者に少しでも参考になれば幸いです。




 

コメント

  1. 独身MR より:

    どうも!ゲシュタポ集団のウジ虫カス野郎の集まりの一人で~す(^^)笑

    確かに詰めは最悪だし、未だにそれを強要している会社はマジでクソだと私も思います。
    ただ、今までそれを一生懸命やってきて、少しでも会社の貢献、自分の評価の為だと割り切って頑張ってきたMR、もしくは今現在も耐え忍んでるMRに対して、この表現はちょっと酷いですよ…。傷つきます。
    それに医薬品卸の方たちはもっと酷い詰めを沢山のメーカーで毎月やってるわけなので(まあメーカーが人参ぶら下げてやらせてるんですけど)、彼らに対する侮辱にもなっちゃいます。

    だいさくさんは、詰めのないMR人生を送ってきたのでこのような表現をされると思いますけど、所謂プライマリーに従事してるMRはほぼこの活動を経験したことがあるわけで、経験してる方たちの方が多いのは事実だと思うんですよね。

    それに在庫圧ってやっぱあるんですよ、良いか悪いかは別にして。特に院内処方の場合だと。患者が持ち込みで飲んでる薬を持ってきたときとか、一人だとドロップしたとき困るから複数人処方する、それでそのまま正式採用なんてよくある話です。
    院外処方でも、処方元が薬局に気を使って複数例使うパターンあるし(だから大学や基幹病院での採用は周囲への影響力の面で重要)。

    すいません、ちょっと熱くなりました。

    • 大作 大作 より:

      コメントありがとうございます!
      すいませんでした!

      なんかね詰めって話を聞くと、なんか僕が熱くなってしまうんですよね。
      正直今だにこれをなぜやらないといけないのか、マシンを捉えたしっくりくる理由を聞いたことがないんですよね。

      でもいつも本音でコメントしてくれてありがとうございます!!

  2. やすぽ より:

    今の会社に入る前にこの記事と出会いたかったです。
    だいたい当てはまっています。

    • 大作 大作 より:

      何か一つでも働いていた事で学ぶことがあれば良いとは思いますけどね。
      ネガティブな雰囲気も多い昨今なので、前向きに頑張っていきましょう。。
      コメントありがとうございます。

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