どうもだいさくです。
読者さんから下記の様なメールをいただきました。
だいさくさん
こんにちは。
私は新卒で入った中堅の内資系製薬会社でMRをやっています。
現在4年目に入りましたが、正直この仕事が辛くてたまりません。
自分としては営業職に向いていると思っていますが、
今やっている仕事に価値を見出せませんし、
扱ってる薬剤もあってもなくても良い様な製品で、好きになれません。
担当してる病院も沢山のイベントがあり、
一芸に秀でていないと使ってもらえない様な状況です。
自分自身が甘いのかもしれませんが、もう辞めようと考えております。
かといって何が本当にやりたいか?というのも実の所わかってません。
私は1年くらい前から、だいさくさんのブログを読ませていただいており、
だいさくさんだったら私の様な状況だったらどうするかなと思い、
今回思い切ってメールさせていただきました。
MRがつらい、辞めたい、そんな時はどうするべきなのか?
メールいただいた読者さんは本当に辞めようと考えていて、
具体的にどの辺が嫌なのかとか、
会社名なども全部メールに書いていただいておりますが、
その辺は中略しております。
まぁ簡単にいうと10年くらい前には沢山いた、
プライマリー系の太鼓持ちMRを強制させられている様な感じの会社だという印象です。
そして担当先も10年前の様なMRの活動を求めている施設です。
メールをいただいた率直な感想としては、色々考えていて偉いなと思いました。
僕は27歳の時初めて転職しましたが、手取り14万7千円で、
なんの手当てもない会社だったんですが、
周りの同僚、先輩や上司がいい人で辞めることなんて全く考えていませんでしたので。
僕の場合は子供ができて結婚したのが転職を考える大きなきっかけでしたが、
日々の自分の仕事や人生としっかり向き合っていて偉いなと思いました。
そんな会社辞めたら良いと思います
人間向き不向きがあるんですよ。
そういう太鼓持ち的なMRの仕事が天職の様な人も中にはいるんです。
そういった人は、
逆に現在のスペシャリティの時代が生きづらくて、もがいていたりもするんです。
自分が何が本当にやりたい事なのかわからないと仰ってましたが、
みんな分かりません。
分からない中でも、やりたい事を見つけられている人は、
やりたくない事を辞めていってる人です。
そうすると本当にやりたい事しか残らない様にできてます。
辞めないと本当にやりたいことなんてわかりません。
今の仕事を辞めて違う仕事をしてみたら、
実は太鼓持ちMRの仕事が天職だった事に気づくかもしれませんよ?
それは辞めてみて自分で体現してみないと分からないんです。
MRの醍醐味とは何か?
ただ、個人的に今の会社を辞める前に考えてほしいこととして、
本当に君はMRの醍醐味を経験しているか?ってことです。
僕自身はMRの醍醐味は、
革新的な医薬品が世の中に上市されて、
その医薬品で患者さんの予後や生活、
そして医療現場までもがガラッと変わっていく事を自社医薬品を通して、
実感できる事だと思っています。
しかも、それが医療従事者が気づいていない様なアンメットニーズや、
MRからの新たなる価値の提案、
価値の顕在化をさせる事でさらに革命が起こせる事だと思っています。
どんなに綺麗事だと言われようが僕はそう思っています。
僕は何度かそれを経験していますし、
そんな事を経験したことがある人を何人も知っています。
First in classの作用機序を持ちBest in classになりうる薬剤を是非扱ってみてほしいのです。
それでもやっぱり辞めたい、つまらない、
そう感じるのであればきっとこの仕事は向いてないと思います。
本当に革新的な医薬品を扱っている会社にいてそこに気づけない人は、
ただ感受性が鈍いのです。
内資系ほど感じにくい
そしてそれは内資系ほど感じにくいかなと思います。
内資は扱う製品が多すぎます。
それはそれで良いビジネスモデルなのかもしれないけど、
中にはすごい革新的な医薬品があるのに、
扱う製品が多いので、会社の中でOne of Themになってしまい、
その医薬品のすごさに気づかないケースもあると思います。
なので、やっぱり僕は外資系のオーファンとか、
外資系のスペシャリティに特化した会社が良いと思います。
オンコロジーはちょっとプライマリー化してる感はありますけどね。
クソみたいな経験が活かせる時がくる
今の会社がとても嫌でしょうがない気持ちは凄く良くわかります。
でも、その嫌な経験って実は未来にしっかり繋がっていて、
活かせる時が来たりします。
それは君がマネジャーになった時です。
マネジャーになった時って、部下にしっかり向き合わないといけないので、
そんな時に今まで嫌な経験してない人とかって本当の意味で、
気持ちを理解して上げられてない事も往々にしてあります。
君が今経験してることはずっと続くわけじゃないし、
その経験がいつか部下を持った時に大切な、共感する心を与えてくれたりするんだと思います。
なので、今の経験が、君の未来に必ず活かされる時が来ると思って、
とりあえず全力で目の前の仕事を頑張ってみる
と言うのはあながち悪いことでもなかったりするとは思います。
MR認定試験はまぁまぁ貴重
別にスペシャリティに転職しなよ!と言うつもりもありませんけど、
ちょっと勿体無いな〜と思ってしまいます。
ただ、まぁ、僕ならどうするか?ってことだったので、
僕なら100%転職します。
まだ若いので、最初は外資系のスペシャリティでも良いと思いますけど、
僕ならオーファンに行ってしまいますかね。
僕は今後は絶対オーファンの様な働き方が主流になっていくと思っていますし、
一人で広域を担当していくノウハウは貴重な経験になっていくと思っています。
だから僕ならオーファンに転職しますかね。
MR認定証って結構貴重ですよ。
認定証がないと原則営業できない様な仕事って他にはあまりないので、
一度MR辞めて、また戻ってこようと思った時に、
また認定試験受けるのが僕は嫌なので、僕が君ならまだ若いし、
とりあえずオーファンで全力で頑張ってガンガン給料上げていきますかね。
嫌なら辞めるは辛い
僕も今までの転職は、次の会社でこう言うスキルを身に付けたいとか、
こう言う風になりたいみたいなのを考えて転職してはきましたが、
やっぱり以前の会社では叶えられない夢とか、
得られないスキルがあるから転職するので、
嫌だったから辞めるとも言い換えられます。
会社を辞める理由って色々あると思います。
転勤が嫌、
上司が嫌、
数字でなくて詰められて嫌、
このまま居ても意味なさそう、などなど、本当に沢山。
でも辞めるのと辞めないのではどっちが辛いかと言うと、
やっぱり辞める方が辛いんです。
会社に従って人生を預けていた方が楽なのは楽です。
好きに生きたり、自由に生きていくためにはやらなきゃいけないしんどい事も沢山あります。
次の会社でも期待以上の成果出さないといけないし、
そのためには人より沢山勉強して、人より沢山行動して、
人より沢山の愛嬌みたいなのも持たないといけないと思います。
色んな意味で慣れている会社にいた方が楽なのは楽です。
安定してる製薬会社なんて無い
以前、JPモルガンだったかな?が、
製薬のビジネスモデルは持続可能なビジネスモデルでは無い
と言う記事が話題になっていたんですが、
本当にその通りだと思います。
製薬会社なんて10年単位くらいでどう転ぶかなんて全然わかりません。
では、製薬業界で働く上で安定って何でしょうかね?
大きな内資系の会社に入る事でしょうかね?
資本が大きい外資系に入る事ですかね?
のらりくらり働ける小中規模の会社でゆるく働く事でしょうか?
僕はリストラされようがなんだろうが、
自力で食べていく力がついているかどうかだと思います。
どこに行っても成果が出せるノウハウを構築できているとか、
マネジメントができるとか、
英語でちゃんとコミュニケーション取れるとか。
君個人の力が1番の安定をもたらすんじゃないかと思います。
最後に
まぁMRの仕事が制限かけられ過ぎていて面白く無くなってるのは、
間違いないと思います。
辞めると言う選択肢も全然ありだと思います。
でも、やっぱり一回オーファンは経験してもらいたいなって思います。
僕は早朝の卸訪問は10年間のMR人生で1回くらいしかしてませんし、
弁当なしの説明会も結構あります。
でも給料は高いです。
今後はトライ&エラーの数でMR間にも大きく差がついていくと思っています。
MR転職サイトおすすめランキング!現役MRが厳選したおすすめサイト
コメント
最近、このブログを発見して、興味深く読ませていただいている勤務医(地方の基幹病院)です。甥っ子が外資系のMRをしてます。
以前と比べ、勤務医に対して、MRさんがアプローチできることがほとんどないように思っています。
面会時間にしても、医者待ちの場所にしても、とても規制されていて、毎週行われる自院でのMRさんの薬の説明会も参加医師はあまりおらず(弁当が出ていた時期はもっと参加者も多かったと記憶していますが… 人間は正直ですね…)、製薬会社さんとジョイントの夜の勉強会も、自院が関係しているならまだしも、それ以外は私は全然出席していません。
薬の説明会の時間は色々と病棟の用事で忙しいことも多く、夜の勉強会に行くぐらいなら、自宅で家族とゆっくりごはんを食べる方が正直楽しいです。実際にどうしても聞きたい新薬の講演会も、年に1-2回ぐらいでしょうか。今はだいたいの情報は(有料のものも含めて)ネットから取れてしまいますし、どうしても気になることなら製薬会社の本社に電話して直接尋ねた方がてっとり早いですから…
私の正直な実感としては、勤務医にとって生身のMRさんが絶対必要と思うのは、学会の時のランチョンセミナーぐらいで、甥っ子もこのままこの業界にいて大丈夫かな、人余りで首切られないかなと、真剣に心配しています。
だいさくさんは、どの業界に行っても大丈夫そうな感じに思いましたが、MRさんというお仕事は、(ごく一部を除いて)今後も残れるのでしょうか?
一般病院の勤務医からの視点なので、抜け落ちている部分も多数あると思いますが、だいさくさんはいかがお考えですか?
ちなみにこのコメントは、こちらで掲載していただかなくて全然構いません。
ブログの中ででもお答えいただけたら幸いです。
実はちょうど、「MRの今後・将来性2018」のような記事を書きたいと考えていたところでしたので、
是非書かせていただきます。
先生からご教授いただいた、MRを取り巻く状況はおそらくどのエリアでも同じような状況なのではないかと感じております。
私も正直、自分のこれまでのMRとしての経験則からの目線で記事を書いておりましたので、
先生からのコメントは非常に勉強になるというか、正直なご意見をいただけて色々と深く考えてしまいました。
その辺も交えて、また記事を書いていければと考えております。
もしコメントの表示がご迷惑でしたら表示しないようにいたしますのでご用命ください。
この度はコメントいただきありがとうございました!
だいさく
だいさくさんいつも貴重な情報をありがとうございます。
29歳MR歴7年で外資系大手製薬メーカー(プライマリー)に勤務しています。
ブログを拝見させていただき、バイオベンチャー、希少疾患に強い興味を持って、以前から働きたいと思っています。ただ転職エージョントにも案件がないと伺い、知り合いもいないため、ずっと連絡を待つ状態が続いてしまっています。これまでの経験、そして英語も勉強を続けてきたので、(TOEIC900弱、speakingは苦手です)それを最大限に発揮できるバイオベンチャーで仕事をしてみたいのですが、何か人脈作りができる方法などはないでしょうか?よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
すごい重要なだと思います。人脈作り。
僕も上手いわけでは無いのですが、
ちょっとかなり重要だと思うので、
またブログのテーマにしてがっつり書かせていただきますね。
書けたらまたこちらのコメントにアップさせていただきますね。
ありがとうございます!