どうもこんにちは、だいさくです。
医療用医薬品販売ガイドラインが策定され、
2019年4月から本格導入されました。
施行後かれこれ3ヶ月以上経ちましたが、みなさんどうでしょうかね。
見事に厚労省の思惑通り手も足も出ない状態になってしまったなって感じもします。
ちなみにこの記事はただの愚痴です。
たまにはこんなライトな記事も書いてみようと思い書いてるだけですので悪しからず。
医療用医薬品販売ガイドライン施行3ヶ月後現場はどんな感じか?
僕は実は現役でMRをやっていた時よりは、
今はそこまで現場に出ておりませんが、
色々と耳に入ってくる情報やSNSなどの情報をまとめて書いてみたいと思います。
こちら↓が厚労省が出しているガイドラインの全文になります。
それを受けて当時書いた記事がこちらです。
【超重要!】製薬会社MR活動のガイドライン改定を分かりやすく解説してみる
東京は結構ヤバそうだ
今回のガイドライン遵守に関するレベル感は、
都会と非都会ではかなりギャップがあると感じています。
都会の中でも、特に東京はかなりキツイと思います。
東京は厚労省やPMDAのお膝元ということもあってか、
モニター指定されている施設や先生方の意識が高く相当厳しく見られていると感じています。
報告することにインセンティブでもあんのか?と思うくらい厳しいです。
説明会をやっても本当に出典元とスライドの内容が合致しているかを、
メモにとってチェックしている方もいらっしゃったり、
先生や薬剤師さんと面談していても、本当にエビデンスのあることなのか?
そんなことをいちいち聞かれているMRの方が結構いらっしゃるようですね。
説明会中に普通にスライドの写真撮られたり、
録音されてたかも知れないと思った瞬間もあるとかで。
製薬会社は医療用医薬品販売ガイドラインをどんな感じで遵守してるのか?
以前書いたこちらの記事の中で、
説明会で自作スライドの類が使えないようにトラッキングされている会社もあるよと、
お伝えしましたが、結局逸脱してないスライドを使用しても、
言い回しがグレーだったりするとそれをかなり厳し目に突っ込まれたり。。。
説明会の本来の目的とは全然違う目的を持って参加されてしまってると
感じてる人も多いかもしれません。
ただ、都会と非都会で違うように、
診療科によってもだいぶ違うと思います。
薬剤部なんかは当然意識高いですが、
外科の先生とかはいちいちそんな報告するようなことはしないと
おっしゃる人も多い傾向にあるかもですね。
KOLも厳しく見られている
また東京はKOLも多いです。
結局製薬会社に担がれて講演した内容にガイドラインを遵守してない不適切な言い回しや、
スライドがあるとそれも報告されてしまうため、
KOL間でもかなりシビアになってそうです。
ただ、あくまで僕の感覚の話になってしまいますが、
ローカルだと全然そんな感じでもない所が多いかなと思います。
東京のマジやばいシビアな状況と比較すると、
なんだかちょっとお花畑を歩いてるような感覚を受けます。
まぁなんにしても東京からガンガンやるってのがおかみの考えでもあるようですし、
新薬に関してもまずドカッと使われるのは東京のハイポテ施設で、
どんどんローカルに普及していくというのが常なので、
このガイドラインもそんな感じかも知れませんね。
医療従事者側の意識も改革されてきている
僕はこれまでの記事の中で、
医療従事者側の意識レベルも変えて欲しいと書いてきましたが、
結構変わってきてますね。
新薬の申請書に他剤との比較表をMRに記載させないように変えた施設や、
お弁当は絶対に持ち帰らないように徹底してる施設もあるようです。
このガイドラインの施行でMRへの影響は?
ではこのガイドラインの施行でMRの活動への影響は?というと、
確かにMRの活動自体も大きくシフトし始めていると思います。
モニターから報告されたMRとその上司が事実上クビになったという話も聞いたことがあります。
今まではとりあえず数字を上げるには、あ〜やって、こ〜やって、、みたいな、
既に分かってる事っていうのがあった訳ですが、
それがスムーズにできなくなってるなという気はします。
明らかに手足が縛られていて、分かってることがやれない状況の反面、
会社側は素っ頓狂な販売目標を普通に降ろしてくるという感じでしょうか。
でも多くのMRはガイドラインの内容は基本的に知っているし、
やるなと言われればやらないだけなのかなとも感じています。
ガイドラインの施行で一番影響を受けているのはメディア
では、このガイドラインの施行で一番影響を受けているのは誰なのか?というと、
一般人向けメディアみたいですね。
結局新薬のプレスリリースはまだやってる会社もあるみたいですが、
主要な学会で報告された画期的なデータはまずプレスリリースを出さないようになったみたいです。
理由はいうまでもなくガイドラインに逸脱する可能性があるから。
ガイドラインの記載部分を抜粋すると、
・一般人向け疾患啓発において、医療用医薬品による治療(診断および予防を含む)のみを推奨するなど、医療用医薬品による治療以外に治療の手段がないかのように誤認させる事。
多分この部分が該当しそうです。
そう考えると、ステラファーマの記事で書きましたが、楽天メディカルの報道の仕方は、
グレーというか、すでにP2aのデータが出てるのに、
まだP1データを用いて「夢の薬」アピールはアウトでは無いかと思うんですよね。
この辺が楽天が全くこの業界を理解してないなと思ってしまいますし、
製薬販売の許可とったみたいなので襟を正した方が良いのではないかと思います。
とにかく、このガイドラインの功罪として(あくまで施行3ヶ月ですが)
メディアに情報が流れなくなったというのはありそうです。
これによる怪しい治療法が蔓延したりしても良いのでしょうかね。
年間予算4000万円を使ってまでガイドラインを浸透させ、
挙句民間療法が蔓延する事態になったらどうなんでしょうかね。
国立がんセンターなんかはこの民間療法に対抗しようとかなり頑張ってますので、
がんに関する情報は国立がんセンターの運営する情報がTOPページに出てきますが、
それ以外の疾患なんかはどうなんでしょうか。
これが本当に厚労省のやりたかったことなのかなと思ったり。
最後に愚痴
とりあえずガイドライン施行後3ヶ月間で世知辛い度がさらに増したなという感じがします。
意外にも!?メディア側に情報が流れないようになってしまったというのは、
功罪の一つかなと思いました。
正直今って日本の中で「成長産業」と呼べるものって無いんですよね。
一応日本の成長産業として真面目に言われているのが、
観光、萌えビジネス(秋葉原)、AV(アダルトビデオ)、この3つらしいんです。
この3つですよ。
この3つを成長産業にあげないといけないくらい状況が悪いんですよね。
てか、成長産業っていうより既に日本の大きな立ち位置を占めている気がしますけどね。
いわゆるビッグデータの活用に関しては、
完全に日本はGAFAの傘下になってしまったし、
中国の倫理度外視の社会主義にはGAFAでも勝てないかも知れない。
日本の富裕層は税金が高いからどんどん海外移住していき、
そのしわ寄せが全て中間層に行っている。
実は日本にはSuicaが導入された時にビッグデータの活用をする大きなチャンスがありました。
しかしそれを規制することによって全て潰したのは政府です。
日本にはしっかりと「成長産業」と呼べるものが無いのです。
なのに悠長に規制ばっかした挙句、GAFAは勝手に日本人データを取り、
日本はその傘下になってる状況です。
ならまだSuicaに日本人の情報を集約させてビッグデータを作ればよかったんじゃないかと。
今回のガイドラインも4000万という予算を使ってまで何がしたいのか?と。
結局は民間療法の売り上げ貢献に繋がるんじゃないかと。
外資系なんてマジで日本に納税してないわけで、
その辺はどうなのよと。
成長産業ができないように規制したことや、
富裕層の海外移住とか、
外資系が納税してないこととか、
ガイドラインに4000万円使う前にやることあるんじゃないかと思うわけです。
製薬会社が儲からないようになった代わりに、
臨床試験を導入しやすくなるとか、規制するばかりでGIVEが全く無い。
出た薬の売上至上主義によって、CASE-Jやディオバン事件が起こったっていうのは、
本当に理解できるんだけど、
その代わり日本の製薬会社に競争力を持たせるように変化させるとか、
それはそれ、これはこれ、なのは分かってるんだけど、
4000万使う前にやる事があるんじゃないかと感じてしまうんですよね。
以上愚痴でした。
コメント
ずっとブログ拝見していて、中で働かれてる方の言い分もわかるのですが、エビデンスの怪しい発言で処方促進させるのは倫理的にもおかしいですし、営業的要素を必要最低限までは排除する動きは外から見てるとその方が安心ですし真っ当に感じてしまいます。
厳しい目を向けられるに至った経緯も、決定打になったディオバン等だけじゃなく、それ以外にも諸々今思えば酷かったというか、そんな業界全体の空気に甘んじていた各企業の姿勢にも問題があったとも思いますし、規制が厳しくなっていた今の現状も仕方ないのかなとも。。
どうもコメントありがとうございます!
僕もそう思います!
2年後くらいの状況がどうなってるのかは少し心配ですが、
今の状況は個人的には全然良いと思っています!
本当にです!
引き続きよろしくお願い申し上げます!
だいさく様
コメントにて失礼いたします。
いつも楽しくブログを拝見しています!
私は地方(田舎)にてMR活動をしていますが、体感的には4月以前とそれほど変わってない気がします。
説明会スライドの写真を撮られるなんてことは今のところ経験していませんし、言い回しについて突っ込みを受けることもほとんどありません。
スライドのソースとなった元文献などについても、質問してくる人は数年前から一定数いるので、『この先生は勉強熱心だな』くらいにしか思いません。
情報提供ガイドラインの受け止め方については、都会(特に東京)と地方とで温度差があるみたいですね。
ただ、この流れでいくと地方も徐々に締め付けがきつくなってくる気がします。
色々と考えさせられる記事でした。
これからもブログ更新を楽しみにしております!
どうもこんにちは、コメントありがとうございます!!
僕がみてる東京地域の施設と少し離れたローカル地域だと、かなり違うんですよね。
このガイドラインは東京だけに適応されているのか?と思うくらいです。
ただ、その中でも診療科の先生によって温度感に差がかなりあるなぁと思っています。
(内科系は結構シビアな気がします・・)
少し規制緩和に動いてる話も聞きますけど、、なんだかなぁって感じっすよね。
引き続きよろしくお願いいたします!!