シンバイオへの転職や魅力に関して現役MR目線で書いてみる!

シンバイオ

どうもだいさくです。

最近またスポットライトが当たり始めて来た、

シンバイオ製薬ですが、

少し注目されている方も多いと思います。

もちろんシンバイオ製薬という会社に関してはずっと存じておりましたが、

正直いうとあんまり魅力的に感じてなかった部分がありましたが、

その辺も踏まえて赤裸々に書いて行きたいと思います。

シンバイオ製薬とは?

シンバイオ製薬株式会社(SymBio)

【設立】平成17年3月25日

【本社】日本・東京

シンバイオの特徴


シンバイオといえば研究機関を持たない製薬会社というビジネスモデルで有名になりました。

製薬会社は「研究・開発・営業」この3本柱があっての

製薬会社であると言われておりますが、

現在は大手の製薬会社のほとんどの新薬はバイオベンチャーからの導入や、

提携によって導入されております。

例えば、武田薬品のここ最近の新薬はほぼ100%他社からの導入品です。

武田に限らず、世界1位のファイザーもそうですし、

一見イノベーションの高い薬を扱っているように見えるロシュにしても、

多くは他社からの導入品です。

なので、製薬会社に研究はいらないのでは?という疑問はずっとあるわけですが、

シンバイオはそのビジネスモデルを地でいってるわけです。

医薬品というのは、創薬の情熱にくわえて、「資本」というが無いと、

市場に出ることができません。

その資本にのみ焦点を当てている会社です。

研究や創薬を自社ではしないというビジネスモデルになります。

シンバイオは万年赤字




僕自身があまりシンバイオに魅力を感じていなかった理由の一つが、

シンバイオはいわゆる他社から薬剤を購入して、

他社に売ってもらうビジネスモデルだったわけです。

なのに、万年赤字なんです。

大体年間1億5千万円程度の赤字計上をしています。

いわゆる商社モデルのビジネスをしているにも関わらず、

万年赤字・・これがどうにも解せないというか、

この会社は一体何のために存在してるのか?

という風に感じてました。

シンバイオの最大の魅力はトレアキシン

トレアキシン、一般名ベンダムスチンですが、

シンバイオの最大の強みが2010年に販売開始した悪性リンパ腫の薬である、

トレアキシンになります。

※シンバイオ決算説明会資料

トレアキシンが適応となっていて、一番よく使用されているのが、

B細胞性の低悪性度リンパ腫になります。

FL(フォリキュラーT細胞リンパ腫)やMCL(マントル細胞リンパ腫)が主な疾患です。

その疾患においてリツキサンとの併用であるBR療法がファーストラインの適応が追加されました。

それにより、2018年の売上予測が101億円となっています。

この少数部隊で101億円は中々凄いですよね。

シンバイオの営業部門新規立ち上げの背景

今シンバイオは結構募集がかかっているんですが、

今回のシンバイオの募集に関して色々調査してみると、

シンバイオが営業部門を新規で立ち上げることが決定しているそうですね。

その理由というのが、

トレアキシンはこれまでシンバイオとエーザイでコプロモーションしていたのが、

シンバイオだけの自販になる事です。

シンバイオのトレアキシンの利益率は大体ですが、

売上の6割程度と言われています。

そして、今後2021年までに200億円の売上を目指すと株主総会でも発表されております。

トレアキシン200億は可能か?

それが実現できる根拠ってなんだろうって感じではあるんですが、

おそらく、BR療法のファーストラインのシェアがまだ、

半分以下である事、

それを8割まで持っていくことができ、

非常に悪性度の低い癌種であるため、

再発してからも同じBR療法が使われることを見据えると、

200億いくだろうという判断なんだと思います。

しかも、現在FLを始めとるす低悪性度悪性リンパ腫への治験状況などを見ても、

ベーシックな併用薬がトレアキシンになっているので、

おそらく何かの新薬が出てくることによる弊害もしばらくはなさそうに感じます。

BRvsR-CHOPのファーストラインの結果を見ても、

妥当な見通しですし、

2020年までの黒字化を明言されており、

シンバイオ側も現在の赤字に関しては誇り程度という認識に感じます。

シンバイオのコンパウンド

トレアキシンの好調による営業部隊立ち上げもありますが、

もう一つが、シンバイオの開発中の薬である、

リゴセルチブです。

これは現在MDS(骨髄異形成症候群)に対して、第三相が進行中で、

巷の予想ではおそらく間違いなく上市されるだろうといわれています。

このリゴセルチブの売上予測は大体160億円とされています。

MDSは希少疾患の一つですが、難治な疾患であります。

シンバイオのオピオイドがポシャったのは良かった事




そして、シンバイオのもう一つの期待されたコンパウンドの一つが、

SyB P-1501というオピオイドです。

これは2015年にメディシンズという会社から導入が決まっていたんですが、

メディシンズの都合により開発を断念しました。

これはとても良い事だったと個人的には思っています。

アメリカではオピオイドクライシスによってオピオイド市場が減速されることが予想されています。

その辺も理由にあったと思いますが、

オピオイドは日本では非常に商売がしにくいと言われていますし、

お金がとにかくかかるとのことなのでシンバイオは辞めて良かったと思います。

まぁシンバイオがオピオイドを自販するようには思いませんが、

今回の件により、メディシンズに、約90億円の損害賠償も取れそうですし。

エーザイは諸悪の根源

シンバイオの立ち上げの背景として色々説明させていただきましたが、

そもそも、なぜトレアキシンが100億近くも売れているのに、

シンバイオは毎年赤字かと言いますと、

エーザイがマージンをかなり抜いてるからです。

いわゆる不平等条約と言われているもので、

これは細かいことは計算してませんが、

6割の利益のうちの6割くらいをエーザイが抜いていて、

3割くらいを元々アステラスファーマ(ドイツの会社です)が抜いていると言われていて、

儲からないのです。

しかも!!

エーザイが販売をしていたわけですが、

なんせ遅い!

ファーストラインを取ってからシェア獲得までがなんせ遅い!

エーザイとやっても儲からない、

販売力もない、なら自販!

MDSの薬も出てくるし!

これが今回の営業部隊立ち上げの背景だと思います。

シンバイオの年収は高い!

正直これまでシンバイオにはあまり魅力を感じてなかったんですが、

昨今の思い切った舵きりを見てると、「面白そう」とおもわざるおえません。

しかも、ご存知の通りシンバイオの年収はめちゃくちゃ高いです。

毎年毎年ベスト3には必ず入ってくるくらい年収は高いですよね。

福利厚生はあまり期待できませんが、

人によっては2千万近い年収の人もいます。

しかもストックオプションもしっかりつくそうです。

今は株価もそこまで高くないですが、

今後は上がっていきそうなので、

今シンバイオに注目しておくのは悪いことではない気がしますね。

シンバイオの面接は厳しいよ

シンバイオの面接は結構厳しいです。

色々話を聞いていると、

トレアキシンの説明会もあるらしいです。

まぁこの人ができる人間なのかどうかって、

説明会見ればわかる部分がありますからね。

少数精鋭でやっていくんでしょうから、

まぁ妥当なことなのかなとは思います。

ちなみに僕の会社も面接の際に説明会しました。

軽くですけど。

んで、今面接とかもさせていただいているんですが、

説明会のスキルだけで言ったら、

大手のプライマリーの人の方がうまい印象が若干あります。

なんか、オンコロジーやってました!

みたいな人ほど、ん?みたいな感じだったりもします。

僕の中の少ない経験ではありますが。

まぁ領域や疾患が変わると中々同じオンコロジー経験者でも

関係なくなるのかなとは感じています。

結局は入ってからの行動力と勉強なのかなと思っています。

シンバイオに転職したら年収は?

シンバイオの年収や給料はどれくらいかというところですが、

私が今いるバイオの会社もそうなんですが、

シンバイオは福利厚生がありません。

そのため給与水準は高いです。

恐らくですが、大体の基本給が90万程度だと思います。

その代わり手当がないという感じです。

年間数十万円分のストックオプションもつきます。

なので、年収は固定で大体1200万くらいだと考えられます。

オーファンは基本的に年収が高いです。

私も35歳で年収が1480万になりました。

福利厚生は全くありません。

最後に

シンバイオの魅力に関してお伝えできましたでしょうか。

シンバイオのように大手とコプロしていた会社が、

独立するという現象は今後も増えてくるような気がしています。

その理由は、

製品にもよりますが、こプロすることによる価値の最大化ができないことと、

昨今の規制による少数精鋭でも十分やっていけること、

そして利益率が高いことです。

ぜひシンバイオに限らずオーファンやバイオに興味のある方、

チャレンジしてみてください!

希少疾患(オーファン)系製薬会社への転職を考える人にオススメの転職サイト




コメント

  1. 独身MR より:

    説明会のスキルって、良くも悪くも慣れだから、大手のプラマイマリー経験者の方が上手いかなと思います。
    オンコや専門領域も説明会は当然しますけど、プラマイマリーはとにかく場数が違います。しかも様々な品目で、尚且つ同じ品目でも複数回軽く実施するため、人にもよりますがちゃんと仕事してれば勝手に上手くなると個人的に思います。
    私も今の会社では、半年で30〜40回は実施してますので。

    シンバイオは存在自体は知ってましたが、実情は今回初めて分かりました。
    やっぱコプロは相手を選ばないとダメですね。おそらく、エーザイはほぼ何もしてないような状況だったと思います。それなのに利益だけ抜かれて、もはや意味分からないって感じだったでしょうから。

    • 大作 大作 より:

      コメントありがとうございます。
      説明会は本当にその通りかもしれないですね。
      多分、シンバイオは勉強してるのか?この人は?という部分をみたいのでしょうけど、
      プライマリーの方は勉強もよくしてますからね。

      俺はオンコロジー経験者です。みたいなでかい顔してるよりは良いんでしょうね。。

      シンバイオはビジョンも結構納得できるし、完全に内資系なので、
      結構緩いのが個人的には微妙ですけど、少ないけどストックオプションもあるので、
      今回調べてみたら結構良いな〜と思いました。

      ではでは!

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