どうもこんにちは、現役MRのだいさくです。
私が製薬業界に足を踏み入れて、かれこれ10年が経とうとしています。
この10年間で製薬業界も変わってきています。
そして製薬業界の今後を考えることはとても重要で、
今後10年間を予想することで、
今自分がどんなアクションを取るべきなのか?
自分の価値を最大化していくためにはどうすれば良いのか
を考えることができるのではないかと思います。
そんな事も見えてくるかと思います。
もちろんそれぞれの会社によって方針などもあると思いますので、
大体の今後の動向、製薬業界というのはこういう風になっていくんだろうなという観点で、
お読みいただければと思います。
製薬業界の今後−現場を引っ張る3つの人材とは−
今後製薬業界を引っ張っていくのはこの3つの人材です。
1、スペシャリティMR
2、女性MR
3、MSL
1、スペシャリティMRもっと最強時代
ブロックバスターというのは中々できにくい時代になっているし、
狙って創薬することができないと思います。
1000億円の薬を2000人のMR+コプロで売っていくような時代は終わります。
今後の製薬業界はとにかくニッチです。
特に現在のスペシャリティ系代表格である、
オンコロジー、CNS、希少疾病、のニッチ化はもっともっと加速すると思います。
創薬もそうですが、治療自体も、
もっとテーラーメイド医療になっていくので、
患者さん個々の遺伝子変異や、
病型によって使う薬をどんどん変えていきます。
ニッチ化が予後改善
数年前まで肺癌といえば2つくらいの種類にしか分けられなかったのが、
今は7種類くらいに分けられて、その種類によって使う薬が変えていく時代になりました。
しかも予後は2倍以上に変わっているのです。
間違いなくもっともっとニッチ化していきますよ。
出て来る新薬の適応を見ると、なにその癌?というようなものもとっても多いです。
調べて見ると元々は大腸癌や胃癌の一つだったんだという事もあります。
内資に売ってもらう外資、ニッチだけで生きる外資
日本全体を見ると日本の癌治療を見ているのはほとんどが非専門医です。
そのニッチにしっかり対応できる、
もっとスペシャリティMRは絶対重宝されます。
武田薬品のようにニッチな領域の薬を持っている会社を
次々に買収していく動きはどんどん加速され、
大手の製薬会社はニッチな疾患に対する薬をたくさん持って
この時代を生きていくようになります。
もしくはバイオジェンのaducanumabの様にブロックバスターになりそうな薬で、
MR暴露が必要そうな薬はエーザイが売ってもらうという様な
手法になるのではないかと思います。
今後はニッチ
私が今いるベンチャー製薬のように、
10人で年間10億円の売り上げを作る会社も多くなっていくと思います。
その前に大手に買収されたり、権利譲渡する可能性もありますけどね。
とにかく今後はニッチです。
希少疾病など、とにかくニッチな領域を担当するMRは
生き残りやすいのではないかと思います。
2、女性MRもっと最強時代が来る
女性というだけで最強な時代がきています。
MRの数は全体的に1年間でおよそ500人弱の人数が減少しています。
しかし、女性MRの数は年間約60人づつ増え続けています。
これは女性が優秀だから、女性の方が細かいケアができるし、
営業力があって、医師に男性が多いから。
ではありません。
日本国の政策です。
女性を増やせ!は厚労省のお達し
少子高齢化の影響で、日本人の働き手が5年後にはかなりやばいことになります。
詳しくはこの記事でまとめていますが、
簡単にいうと、今50代の日本人は約180万人いますが、
10代は106万人しかいないのです。(年代によっては100万人切ってる)
現在の40代、50代の時代は男は外、女は中で経済が成り立っていました。
しかし、現在の少子高齢化により、日本人の働き手が十分には確保できない状態です。
移民政策も色々な影響があり難しそうです。
そのため、これまで家に閉じこもっていた女性を社会に引っ張りだせ!となったのです。
製薬は厚労省に逆らえない
製薬企業というのは売り上げの大部分は日本国の税金ですので、
まず国の方針には逆らいません。
男女平等云々ではないのです。
特に外資系は日本でビジネスさせていただいているという事があり、
厚労省に逆らったら生きていけません。
女性管理職30%にしろ!と言われたのが、10年くらい前です。
特にアメリカ系の外資系は30%に届きそうにはなってますけど、
内資系はまだ4%程度だったと思います。
男はつらいよ
製薬業界は外資系が先端を行っています。
外資系のあとを内資系が追いかける形は変わりません。
同じ実力なら女性というだけで女性が上がる時代がもっときます。
男には辛いですが、日本国のためには仕方ありません。
30歳の女性上司が40歳の男性MRの部下を持つ。
そんな時代ですよ。
まぁ私の今いる会社の様なニッチ領域ですと、
女性はまずできません。
結構ハードなので、広域だし。
男性諸君、ニッチに来てはいかがか。
女性MRの時代はスピークアウト時代
女性は男性と比べるとホットラインの活用率が段違いに高いそうです。
完全にスピークアウト時代になります。
義務(成果)は果たさないけど権利は主張する女性もどんどん増えていきます。
周りにいる男性はこれまでの状況よりは少し視点を変える必要があるかもしれませんね。
3、MSLの人数は10年後には10倍くらいになる
最後はMSLです。
この職業は言わずもがなですが、間違いなく激増します。
MRが10数年前まで行なっていた、アンメットニーズを把握して、
臨床試験を組む。最新情報をわかりやすくまとめて提供する。
このスペシャリティMRの一番面白かった仕事がMSLに取られてしまいました。
ディオバン事件やCASEーJもあったのでしょうがないですね。
会社によってMSLの在り方が違う
MSLってまだまだ発展途上の未熟な仕事なんですね。
会社によっては、MRがただ単に名刺を変えてMSLですと言って、
普通に情報提供してる会社もあったり、
逆にMSLへのハードルを高くして、勉強と英語だけできる人を集めすぎて、
医師とのコミュニケーション障害を起こしてる会社もあるそうです。
MSL認定試験もできるかもよ?
一応現在会社内で規定してるMSLにふさわしいかを判断するテストがあるそうですが、
あってない様な会社もあるとかで、
大々的にMSL認定制度というめんどくさいものも考えられているみたいです。
嫌ですね。何かの利権を感じちゃいますね。
いや〜いらんですね。
MSL最強時代が来る
MSL最強時代は間違いなくきます。
スーパーMSLが引っ張りだこになる時代は絶対きます。
まだまだMRよりは年収も低いMSLですけど、
今後の製薬会社の現場を引っ張っていく職業はMSLしかいないと思います。
10年くらい前からMRをやっていて、
専門施設や大学病院を担当していた人にとってはそこまで大きく仕事内容は
変わらないと思いますので、チャレンジして見ても良いと思います。
これは本当に。やってみると意外に面白いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今後製薬業界の現場を引っ張っていく3つの人材、
1、もっとスペシャリティMR
2、女性MR
3、MSL
10年後を予想することはできませんが、
この三つの人材が重宝されることだけは間違い無いのかなと思っています。
スペシャリティMRも女性MRまだまだ企業が求めているにも関わらず、
挑戦する人があまりいないのも特徴ですので、
ぜひ興味ある方はチャレンジしてみてください!
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