【書評】パンデミック発生!誰がワクチンを運ぶのか?を読了

おすすめ本書評

どうもこんにちは、だいさくです。

少し前にツイッターでオススメをいただいた本がありまして、

それがこちらです。

オススメいただいてから、読んでみたのですが、

この本2010年の創刊なんですね。。。

買ってから気づきました。。。

【書評】パンデミック発生!誰がワクチンを運ぶのか?を読了




古い本ではあるので既に読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、

この本はアルフレッサの現会長(当時は社長)である鹿目広行さんの著書になります。

2010年の創刊なので情報や業界のルールに関しては情報が少し古いですが、

それでも学ぶ部分のある本だと思います。

正直読み進めていく段階で、最初は本当につまらなかったんです(笑)

ただのアルフレッサの宣伝なのかなぁって思って、

途中で読むのやめようかなって思ったんですが、

読み進めていくうちに、卸さんの存在意義っていうのがとても理解できたし、

自分が知ってるようで知らない卸さんの役割っていうのがよく理解できました。

なんていうか、MSさんに会うのが楽しみになる本だなと思います。

この本が一番伝えたいことは何か?

僕はこういった本を読む時に、

著者が一番伝えたいことは何か?を考えながら読むんですが、

おそらくこの著書で伝えたいことは、

パンデミックが起こった際や何か緊急事態が起こった際に、

医薬品を流通させる卸業者の存在意義を伝えたいんだと思います。

以前新型インフルエンザが流行しかけた際に、ワクチンが足りないという事態が起きました。

その際に厚労省の対策本部が、

ワクチンを優先的に接種できる人間を指定しました。

それがインフルエンザ患者の診療に直接従事する医療従事者、

第二が妊婦、基礎疾患を有するもの、第三に小学校三年生までの小児です。

なぜそこにMSがいないのか?ということ。

そのワクチンなどの医薬品流通を担う、

MS、SAが対象外であるのはなぜなのか?それがとにかく納得いかないということです。

ワクチンを運ぶ卸業がいるから医師は治療ができるわけで、

形は違えど医療のために働くものであって、

優先接種対象者に入るのが当然だと思っていたのに、

対象外であったことに奮起して書かれた著書なんだろうなと思います。

この本はどんな人が読むべきか?




僕は最初は本当につまらないなぁって思ってたんですが、

結果的には読んでよかったです。

卸ってただの医薬品の運び屋でしょ?とか思ってる人は一度読んでみても良いと思います。

医薬品の卸業がどんな役割をしているかっていうのは本当によくわかる本です。

インフルエンザが流行する季節になるとMSさんの顔が思い浮かぶようになる本だし、

医薬品卸業の社会的存在意義がわかるような本です。

医薬品卸業の1番の使命は何か?

医薬品卸業の1番の使命とはなんだと思いますか?

医薬品をしっかり運ぶ、とかももちろんそうなんですが、

この本の中で述べられているのは、

「事業継続」だと書かれています。

いつ何時も事業継続のことを必死に考え、行動をしているのが、

彼ら医薬品卸業なんだそうです。

事業継続といっても、別に会社が潰れないようにするとかそういうことではありません。

いつ何時でも医薬品を医療機関に届けられるようにする状態をずっと継続するということです。

例えば、上述のパンデミックが起こった時、

大震災が起こった時、

もちろんないことを願いますが地下鉄サリン事件のようなことが起こった時、

いつ何時でも医薬品を届けられる事業継続が医薬品卸業の使命であり、

それを常に考えているということです。

武田も三共も元々は卸業

この本を読んでいて、へ〜と思った部分が、

冒頭に医薬品卸業の歴史に関して記載されている部分があるんですが、

実は武田薬品も、第一三共も元々は医薬品の輸入代理店が発祥なんだそうです。

だから今の感じのビジネスモデルなんだなぁと変に納得してしまいました。

やっぱ外資系にいるとこの薬で世界が良くなるんだ!みたいな、

そんなパッションが元で発売される薬も多いと思うんですけど、

武田薬品なんかはもはやほとんど自社で創薬してないわけで、

研究所も一部しか機能してなかったりする。

リュープリンなどのすごい薬は武田の長い歴史の中で、

本当に一部のたまたまの出来事なんだなと。

元々が輸入業だから、元のビジネスモデルと今のビジネスモデルって、

なんらブレてないんだって思いました。

医薬品を通じてイノベーションを起こすとかそういうのがそもそも無いんだなぁと、

だから外資よりも内資の方がイノベーション度が低い会社が多いんだろうなぁと、

元々の発祥が違うんだなぁと感じました。

武田は存続のための買収や、切り売りばっかりしてこの会社は一体何がしたいんだ?

と思ってたんですが、発祥が違うということがわかって全部腑に落ちました。

最後に

特に最初の方は勉強がてら読むと良いと思います。

MR認定試験で習ったような医薬品のルールが記載されてあったりもして、

良い復習になると思います。

全体的には本当にMSさんの社会的価値っていうのがよくわかる本です。

あんまり医薬品卸業の社長が書いた本っていうのは中々無いと思うので、

それだけでも読む価値があるかなとは思いました。

 

ではまた!




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