オンコロジーMRはオワコンなのか?

オンコロジーMR

どうも、だいさくです。

僕は約10年前にMRとしてのスタートを

未経験中途からオンコロジーMRとしてスタートしました。

今思うと奇跡のような状況だったと思います。

今は未経験中途の募集自体が少ないですし、

ましてやいきなりオンコロジーMRになるのはほぼ不可能です。

オンコロジーMRはオワコンですか?的なご質問をいただくことがちょくちょくありまして、

今日はそのご質問に対して、私なりに思っていることや、

勉強してきたことを中心に記事を書いていきたいと思います。

オンコロジーMRはオワコンなのか?




僕はオンコロジーMRはオワコン気味だと本当に思っています。

短絡的な表現になってしまうかもしれませんが、

オーファン > スペシャリティ(ONC含み) > プライマリー

この順番なのは間違いないと思っています。

それは実際に今回の薬価改定制度の改革を見ても、

オーファン擁護の流れは確実にできてしまいましたし、

価格の高く、それなりにポテンシャルのある疾患に適応のあるオンコロジー製品は

薬価が下げられるような制度に変わってしまったので、

自分が現場でMRをやってる感覚と、

社会の流れがマッチしていると感じています。

間違いなくオンコロジーはオワコン気味だと思います。

各社、「選択と集中」という名の下に、

同じような開発の流れの方向に向いています。

そのため、イノベイティブな薬剤が出て来ても、

すぐ同じような薬剤が出て来てしまうのです。

これはニボルマブとペンブロリズマブのこれまでの売り上げの推移です。

鳴り物入りで出たニボルマブですが、今年の世界の売り上げ金額は、

恐らくペンブロリズマブに抜かれます。

ニボルマブに関しては、新たな扉を開いたがん免疫療法でしたが、

その後の展開で日本は完全に出遅れてしまったと感じています。

小野薬品は新たなことに挑戦してないし、挑戦のための柔軟な資金を配分してません。

その辺も小野薬品を含めて内資系製薬会社の問題点なのかなとは個人的に感じています。

オンコロジーはプライマリー化する

革新的な医薬品が出て来た後にすぐ同じような薬が出て来てしまうような状況は、

数年前から続いてますし、今後も状況は同じです。

そうなったら現場のMR間では、ややプライマリー化することは十分に考えられます。

わかりやすい例だと、

メルクセローヌのアービタックスと武田のベクティビックスです。

活動としては完全にプライマリーなのかなと思います。

「選択と集中」これがオンコロジーをオワコン化させた理由の一つだと思っています。

オンコロジーMRの経験はオワコンじゃない!

ただ、僕が今後全盛期がくると思っている広域担当オーファンMRですが、

その募集のほぼ全てで、オンコロジーMRの経験を謳っています。

オンコロジーMRとして患者さんベースの提案、

テーラーメイドな提案その経験やスキルを求めています。

なので、オンコロジー自体はオワコン気味ですが、

その経験はオワコンではありません。

ただ、そのうちオーファンMRも広域担当の経験者、

オーファンMRの経験者という風になります。

実際、僕が2次募集に目を光らせている、

アミカスセラピューティック なんかも募集要項はオーファンの経験です。

オンコロジーはターゲティングで活発化した

そもそもオンコロジーMRはなんで注目されたのか?

オンコロジーの当時の代名詞といえばBest in Classです。

Best in Classというのは、その領域でオンリーワンの薬であり、

その疾患の中で一番良い治療薬になります。

オンコロジーがなぜ花形領域になったかというのは、

このブログでも何度かご紹介していますが、

Molecular Target(モリキュラーターゲット )が発見されたからです。

オンコロジーMRはバカにされていた

ただ、Molecular Targetが発見され、

オンコロジーに焦点があたり始めた時というのは、

日本ではプライマリー領域全盛時代でした。

Molecular Target?なにそれ?の時代です。

癌治療?治らないんでしょ?そんなのに頑張っちゃって意味ないでしょ?

今思うとありえないくらいの時代遅れ感満載の時代だったんです。

でも本当にそんな時代だったんですよ。

オンコロジーもそうですが、CNS専属MRもバカにされてました。

その一つの領域にしか特化した活動ができない人なんて使えない。

本来のMRじゃない。というような言い方をされていたのです。

時代はスペシャリティに突入




そして、そのMolecular Targetに焦点を当てた薬がどんどん上市され始めました。

それがアストラゼネカの肺癌治療薬イレッサ、

ノバルティスの白血病治療薬グリベックなどです。

まぁイレッサなんかは肺臓炎の件など色々あった薬剤ですが、

現在の肺癌治療アルゴリズムの先駆け的な治療薬になったすごい薬だと思います。

グリベックに関しても、

グリベックが出てきた事によって血液内科医を辞めた医者も出てきたくらいです。

今まで自分が必死でやってきた治療が一つの薬が出てきた事によって、

ガラッと変えてしまったからです。

血液内科出身の研究者の方や開発にいる方は

グリベックがきっかけだというお医者さんは多いです。

まぁそんなこんなで、いわゆるスペシャリティ領域全盛時代に突入します。

オンコロジーMR全盛時代

その頃のMolecular Targetに対する薬が成功した事によって、

オンコロジーはどうやらかなり儲かるらしい、

これからはオンコロジーやCNSなどのスペシャリティだ!

特に外資系においてその方向性や考え方は強まっていきます。

そう考えると、当時のアストラゼネカやノバルティスの人間が頑張ったおかげで、

今の時代があるのかなとも思えなくもないですね。

そして、特に外資系や、創薬バイオの会社はこぞってオンコロジーの方向に向かいます。

選択と集中がオンコロジーをオワコンに

冒頭にも述べましたが、

その頃の「選択と集中」これがオンコロジーをオワコンにさせました。

ただ、オンコロジーMRがバカにされていた時代、

それがバイオベンチャー系やオーファンMRの今だと思います。

僕は大手の方が多分調べていないような会社、

日本でこれから立ち上がるのでは?というような会社の動向は、

かなり見ています。

上述したアミカス、バイオマリンなんかもどんどん日本に参入して来ました。

なぜか?日本が美味しいからです。オーファンを守ってるからです。

MRの今後はバイオベンチャー か内資系メガファーマかの2択時代になるぞ

この記事でも書きましたが、

日本は内資系メガファーマと沢山のバイオベンチャー の図にしようという風に感じています。

その辺をしっかり勉強しないと乗り遅れと思っています。

オンコロジーMRなんてスキップしてしまえ

僕は個人的に武田薬品のプライマリーの方の動向はかなり注力してます。

今プライマリーを300人リストラしてると報道がありました。

まぁ流石に若手が辞めたりすることはないのかもしれませんが、

それでも武田薬品のプライマリーからの転職希望者はかなりいます。

武田を辞めようと思ってるくらいだから、絶対に優秀だと思います。

武田のガバナンス下にいた人は絶対組織の中で大きな力を発揮できます。

オンコロジーなんてスキップしてしまった方が良いです。

どうせ今後求められるスキルは、スペシャリティーの経験ではありません。

そんなもんみんな持ってます。石を投げればオンコロジーMRに当たります。

今でもガチガチの訪問規制の下では完全にMRの羽をもぎ取られてるので、

その中で目立って存在は、広域とテーラーメイドな活動、

圧倒的な情報収集スキルと勉強とアウトプット、英語です。

オワコン気味のオンコロジーはスキップして、

オーファン系に行ってしまった方が良いですよ。

別にオーファンの会社ではなくてもオーファンの薬剤を扱える大手とか。

そういうところを選んだ方が絶対この先この業界で生きて行くためには、

リーズナブルだと思っています。

オーファンの人数は増えている

すいません、長々と説明してしまいましたが、

バカにされてる時代に挑戦しなければいけないのです。

オーファンをバカにしている人がいたとしたら、

それは勉強不足です。

日本はオーファン優遇に向かおうとしてます。

大手のMRの数は減少していますが、

オーファンや現場の違う職種の人数はうなぎのぼりに上昇してます。

会社がそれなりに安定した時、

その領域が認知され始めた時に初めて入社してくる層に僕はなりたくありません。

オーファンは買収されるリスクがあるかもしれませんが、

買収するリスクというのも忘れてはいけません。

ただ、オンコロジーは完全にオワコンではないと思いますよ。

まぁオンコロジー自体が疾患によってはオーファンですし。。

同じような薬がこれ以上出ないような制度に変わっていますので、

プライマリー化と言っても10種類も同じ薬が出るような、

ARBとか糖尿病のような状況には絶対ならないです。

プライマリーをやってるよりはオンコロジーの方が良いと思いますが、

まだ幅広いキャリアで募集がかかってる内に、

オンコロジーなどのスペシャリティを飛び越して、

一気にオーファンへの挑戦は全然ありだと思います。

むしろそうするべきだと僕は思っています。

最後に

なんとなく伝わりましたでしょうか。

まぁ人間には色々タイプがあるので、

僕みたいな考え方がありえないと思う人も当然いると思います。

オーファンやバイオ系の会社はリターンが大きいですが、

リスクもあります。

ただ、特に男には厳しい製薬業界で、人と同じことしててもどうなの?

って思う人は是非オーファンにチャレンジして見てください。

控えめに言ってもかなり面白いです。

では!




 

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