転勤は突然に・・大好きな先輩が単身赴任をきっかけに退職・・

第二弾MRエピソード企画

だいさくさん、

いつも楽しく拝見させていただいております。

MRの先輩が転勤を機に退職してしまったエピソードをお送りさせていただきます。

単身赴任の辛さがにじみ出る悲しいところもありますが、

宜しくお願い致します。

転勤は突然に・・・・・




今回の話の主役になる先輩社員の背景は、こんな感じです。

先輩と奥様と、小学校高学年の子供が2人と、

たしか未就学児(幼稚園)の5人家族だったと記憶しています。

持ち家ではなく、会社契約の借り上げ住居に住んでいました。

先輩は仕事ができて、優しく面倒見はとても良いのですが、

ロビー活動やゴマすりが苦手という、

典型的な下から好かれ、上から良く思われない(あまり可愛がられない)先輩でした。

ただ、そんな不器用なところが人気がありました。

さて、いつものように内示の時期になった時、先輩から電話がありました。

また誰かの人事情報をゲットしたぞ、くらいに思いましたが

声のトーンにて「先輩の番でしたか!」と悟りました。

異動先を聞くと、なかなかの遠方とのこと。

それじゃあお子さんの転勤とか、引っ越し大変ですねと聞いたところ

いやいや俺1人で行くよ、と聞き驚いた事を覚えています。

単身赴任は突然に・・・

あれ、持ち家も無いのに単身赴任?と驚きましたが、

家族としてしっかりと地域のコミュニティができており、

何度も家族会議を繰り返した結果、

家族の転勤・転校したく無いとの意見が上回った様子です。

そりゃ仕事ばかりしている先輩本人にはわからないような

地域での人間関係の深さもあった様子です。

僕も転勤の経験があるのでわかります。

若い独身であれば新天地を楽しめたかもしれませんが。

ある程度の歳になってから新天地で一からのコミュ二ティを作るって

これは結構しんどいんですよ。

そしてお子さんは小学校高学年になれば、転校は辛いでしょう。

小学校の転校って、それこそ一生の別れになります。

僕もかつて転勤族の友達が、しかも仲の良かった人が

何人もいなくなるの経験があるので

実家が本当に転勤族で無くてよかったと思ったものです。

先輩はいい意味で自分より家族を取った、優先した様子です。

会社でも常に若手を大事にする姿勢は、家でも同じだった様子です。

しかしその優しさが仇となった様子です。

子育て世代の単身赴任のリアル

単身赴任って、なんか独身に戻ったみたいで

ひとり気ままに楽しんでいるものと考えていましたが

それはあくまで子育てがひと段落したベテランの話で

想像以上に辛かったみたいです。

まず自分で家庭のことをこなしながら、通常勤務です。

おまけに転勤したばかりの頃は慣れない環境なので

特に負担がかかります。

こんな時って、家族に話を聞いてもらいたいんですよ。

そんな時に家族がそばに居ない辛さは相当なものがあったみたいです。

そして離れて暮らす家族も変化があった様子です。

もちろんお父さんがいない以外は何も変わりませんが

奥様が精神的に参ってしまった様子です。

子供も何か部屋から出てこなくなったりとか

言う事を聞かなくなったとか

やはり父親の威厳というのもは家族において大事なんだなと感じます。

金銭面の問題もそうです。

住宅補助こそありましたが、それは世帯主の住居のためであり

家族住んでいる住居の補助は打ち切りになった様子です。

これは会社の立場もよくわかりますが、辛いだろうなと思いました。

手取りも大幅に減ったと、まあダブル・トリプルパンチでした。

先輩本人は良かれと思って単身赴任を選んだのですが

こんな感じに、歯車が少しずつ狂っていったみたいです。

単身赴任に力尽きた先輩・・




転勤の後も、僕と先輩はたまに連絡を取り合っていました。

表向きはいつものように明るく前向きでしたが

なんか、元気が無いなと感じていました。

そしてある日、退職の連絡が来ました。

僕は驚きのあまり、何を話したかあまり覚えていませんが

一通り話し終えた後に一言が記憶に残っています。

「自分のミスだ、何があっても家族は一緒に行動すべきだったよ。怒鳴りつけてでも家族を説得し、連れて行かなかった自分のせいだ」

僕は何も言えなかったことを覚えています。

家族みんなで転勤したらそれはそれで

先輩のメンタルは保たれたかもしれませんが

子供が次の学校に馴染めなかったりとか

奥様が新しいコミュニティと上手くやっていけるかとか

別の問題があったかもしれません。

全ては結果論であったかもしれませんが

もう全ては時遅しでした。

会社からしてももちろん大損害ですが

本人も辛かったと思います。

先輩の退職が発表されたとき、皆驚いていました。

MRと転勤についての私見

僕は転勤制度そのものについては、ある程度は必要だと思います。

若いうちであれば、身軽さもありますので

それこそいろんな土地で勉強することも経験です。

MRの中には1つのエリアに10年以上いる人もいます。

それはそれで楽かもしれませんが

貴重な機会を失っていると思います。

しかし、子育て時期の真っただ中の転勤は

少しは会社も考慮すればいいのにと思います。

特に今回のケースでは何も自分じゃなくても良いんじゃないか

誰か適当な独身社員やベテランを行かせればいいのにとか

色々と思う事はあったと思います。

しかし全国転勤可能というのがMRの採用条件である以上

これは個人の力ではどうにもなりません。

給与は下がっても、家族みんなで落ち着いた環境にするべきか

今の給与と引き換えに数年おきに全国を転勤し

ある程度の年齢からは単身赴任の可能性がある環境が良いのか

MRのあり方を含め、どちらが良いのか本当に考えるエピソードでした。

ちなみに先輩はその後、小さな会社に転職したそうです。

給与は勿論下がりましたが、転勤は無い会社の為

元の場所にて家族みんなで幸せに暮らしている様子です。

だいさくコメント

これって子育て世代には本当にリアルな話なんですよね。

僕も気持ちはすごく良く分かります。親父の威厳って、そんなもん・・とか思うかもだけど、それはやっぱあるんだよね。男の子だったりすると特に。

社宅のお金も出て、且つ単身赴任のお金も出るってのは、相当待遇の良い会社ですね。

だからこそ、それが断れないし、僕も若いうちは色々な所行った方が楽しいと思いますし、

それこそ子供が小さい頃なんて田舎の方が楽しかったりもすると思うんだけど、

転勤って、家族持ちにとっては、それこそ家族の運命握られているのと同じなんですよね。

特に子供が小学校高学年あたりじゃ、

それこそ本当に家族によって様々な事情を抱えていると思います。

うちの子供達も何回か転校させちゃったけど、やっぱしないに越したことは無い。

たださ、それってその先輩やっぱ回避できなかったんですかね。

僕もMRの頃はウェイウェイ系ではなく、確実に一匹狼系だったと思うんだけど、

今の時代に求められている、あるべき姿って、

組織の中のメンバーとして組織内で掛け合わせて最大化することなんだよね。

今と昔は全然違うわけで、働く人の寿命は長くなるし、少子高齢化だし、

法律で長時間労働は完全に制限されている中で、

「より少ない時間で多くの成果を残す」

そうなるとやっぱ色々な人に頼らないといけないんだよね。

ましてMRの仕事の範囲も限られちゃってるし。

そこはしっかり時代に合わせて自分をシフトチェンジしていけば、

なんとかそれは回避できたんじゃないかなと。。

そんな簡単じゃないのかな。。。

兎にも角にもその先輩とご家族が幸せに暮らせている事を切望しております。

ではまた!




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