アメリカ系・イギリス系製薬会社の社員は絶対読もう!「君主論」!

おすすめ本書評

どうもこんにちは、だいさくです。

最近マキアヴェッリの「君主論」にどはまりしております。

リーダーを目指す全ての人に読んで欲しい「マキアヴェッリの君主論」

少し前にも君主論の書評を書かせていただきましたが、

あれからも7冊ほど君主論に関する本を読みました。

もし君主論とビジネス、君主論とマネジメントなどについて学びたいという方は、

この2冊が読みやすくてエッセンスがしっかり詰まってるのでオススメです。

 

「君主論」はアメリカとイギリスのバイブルだった!

君主論は1469年〜1527年に活躍したイタリア・フィレンツェの官僚であった、

マキャベリが書いた本になります。

そしてこの君主論に関するいくつかの本を読んで知ったのですが、

アメリカやイギリスのビジネスや政治を考える上でのバイブルとなっているんですね。

ちなみに、日本ではこの君主論はあまり評価されていません。

製薬会社も内資系と外資系って考え方から何から何まで全然違いますけど、

こうまで君主論に関する評価は国によって違うんだなって思います。

例えば君主論は米国のシカゴ大学が選定した、「偉大な本144選」にも入っていて、

同じく米国のヴァンダービルト大学の教授である、クリストファー・マウアラーが、

人類が所有した最高の人生の指南書3つのうちの1つとして君主論をあげています。

他にも第二次世界大戦で冷酷なリーダーとして有名になった、

イギリスのチャーチルもバイブルにしてたそうです。

他にもいくつもあるんですが、

「君主論」

これは間違いなくアメリカとイギリスの指南書の一つだと言えます。

しかし、一方で、マキアヴェッリの君主論を好きな政治家に良い政治家はいない。

それが日本の考え方でもあるんだそうです。

僕がアメリカ系製薬会社で学んだことは君主論だった!




僕が最初に勤務していたアメリカ系の製薬会社で、

4年目に入った時に管理職になりました。

その際、結構長ったらしい管理職になるためのトレーニングや、

研修を受けさせられるんです。

本当に長い研修だったんですが、その中で4つ印象に残っているものがあります。

・管理職の顧客は医療従事者ではなく、MRである

・仕事ができて野心のあるMR(部下)を敵に回すな

・部下(MR)と必要以上に仲良くするな

・仕事のできない人間ややる気のない人間はリジェクトしろ

この4つです。

多分、アメリカ系やイギリス系の製薬会社に務めている人なら、

なんとなくそのニュアンスがわかる内容かなと思います。

「君主論」に同じようなことが書いてあった!

僕はこの4つの考えに基本的には賛成です。
(他にもあったと思うんですが、特に覚えてるのがこの4つです)

そして、「君主論」を読み進めていくうちに気づいたんです。

僕が学んできた、アメリカ系の考え方は君主論なんだ!

これが元々のバイブルになってるんだ!ってことです。

なぜならニュアンスは違えど同じようなことが書いてあるんです。

 

管理職の顧客は医療従事者ではなく、MRである


【君主論からの引用】

君主は理想だけを追い求めるな


君主論の中で、君主は理想だけを追い求めるな、という文言があります。

一見善行に見える行動が君主を破滅に導くこともあるし、

一見悪行に見える行動が結果的には君主の権力を強化し、

会社(国)に繁栄をもたらすことがある。


全文書くとかなり長くなってしまうので、

この短文だけじゃちょっと分かりづらいかもしれませんが、

製薬会社で働いている以上、「顧客」って医療従事者だと思いますよね?

でも管理職になったら、管理職の顧客はMRなんだと言われました。

MRに働いてもらわないと君の成績も上がらない、

君の成果、経験値は全て君の部下であるMRにかかっていることを忘れるなと。

君はプレイヤーではないのだと。

君が今後リーダーとして輝く(成果をあげる)のも、

足元をすくわれるのも、

君の評判を落とすのも、

全ては君の部下であるMRが原因です。

だから君の顧客はMRだと。

製薬会社の顧客は医療従事者というのは綺麗事です的な。

その辺のマインドチェンジはかなり言われたんです。

もちろんMRの顧客は全ての医療従事者です。

でも管理職の顧客はMRだと。

その真髄を忘れたら必ず失敗すると言われたんです。

 

仕事ができて野心のあるMR(部下)を敵に回すな


これは見抜くのが難しいですが、仕事ができる有能なMRで、

且つ野心のある人間を敵に回さない方が良いというものです。

そういった人材は、敵に回すととても厄介だが、自分の側近に回すと、

非常に良い仕事をしてくれるというものです。

【君主論からの引用】

有能な者の野望は当然である


領土を広げたいと思うのは、とても自然で正常な欲求だ。

有能なものがその欲求を行動に移すのは褒められるべきで、

少なくとも批難されることでは無い。

しかし、それを成し遂げられる能力のないものが無理をするのは、

批難されて当然である。

側近の能力はリーダーの資質を反映する


側近の能力は、君主の資質を反映している。だから、君主の資質を知ろうと思ったら、

その周りの人物たちを観察してみれば良い。もし、彼らが優秀で忠誠心を見せていたら、

その君主は賢明だとみなすことができる。

君主は能力のある人間を見抜き、その野心をうまくコントロールするべきである。

それは君主が能力あるものを選別できる眼力を持っているということであり、

さらに忠誠心を維持する力があるという証拠だからだ。




 

部下(MR)と必要以上に仲良くするな


これは一番最初に言われましたので良く覚えています。

あだ名で呼び合ったりは絶対するなとも言われましたね。

基本的に苗字の呼び捨て、年上なら苗字にさん付け。って感じです。

実際僕の最初に入った外資系の会社は、

部下とべったり仲良くする上司はそこまで多くなかったと思います。

それは変に仲良くなってしまうと、

時には辛い決断をしなければならない場合にやりにくくなる事、

昇給や昇進を決める際に私情が入っていると思われてしまう事、

それを避けるためだという事でした。

【君主論からの引用】

君主は愛されるより恐れられろ


組織が成功するためには、みんなが能力を100%発揮する必要があるが、

のんびりした雰囲気ではそれが不可能である。

部下から憎悪を持たれてはいけないが、

恐れられろ。

偏執症患者だけが生き残る


君主は側近や部下と仲良くしすぎる事で、楽観的な人間を生んでしまう。

「人生の心配の90%以上は起こる可能性がほとんどない心配だ。だからあまり心配するのは良くない」

部下がこういった状態に陥っているのは非常に危ない。

いつも心配しながら未来に備えるものが生き残る。

心配というのは実は人間の生存本能に由来するものである。

自分の心の中の小さな声に耳を塞いではいけない。

君主が必要以上に部下と仲良くする事で心配という大切な原動力を奪う事になる。

※マキアヴェッリ

 

仕事のできない人間ややる気のない人間はリジェクトしろ


これは今までもいくつかの記事で書いてきましたが、PIPのことです。

PIPは入れるべき人間の数にノルマが設けられています。

これも君主論の中に書いてあります。

リーダーは冷酷な面を持てという欄に、

リーダーがチームを率いる時は冷酷だという評判を気にしてはいけない。

なぜならば、部下とナァナァな関係になったりしたら、

チームの結束と秩序が成り立たなくなるからだ。

時には非人間的なほどの残忍さが、

一人の人間を恐れと尊敬の対象になるからである。

もし、リーダーが冷酷さを欠いたら、
他の優れた能力も発揮されることはない。

批評家や真髄を知らないもの、周りの人間からは、

その業績の根幹である冷酷さについて批判するがこれは非常に浅い考えというものだ。

このように書かれています。

 

悪行は一気に、善行は徐々に


ちなみに、これはリストラの手法か?と思うような文言も書いてあります。

「悪行は一気に、善行は徐々に」

悪行を犯す上での最善の方法は、それを一気に済ませることである。

加害行為の全てを一息に済ませて、それを繰り返す必要がないようにするのである。

いったん犯した後は善行で民心を安定させ、民衆の支持を受ければ良い。

このように悪いことは全て一気に済ませるべきで、善行は少しずつ、

長い時間をかけて行うべきだ。

例えば、365人をリストラしたいと思うのであれば、

1日で365人をリストラするべきであり、

1日に1人ずつするべきではない。

1日で365人リストラした後は1年間誰も解雇しないことである。

そんな風にも書いてありました。

他に印象に残った言葉を3つ紹介

不満分子とは働くな


あなたがリーダー(君主)なら必ず知らなければならない重要なことがある。

それは昔の体制にも不満を持っていたものは、新しい体制にも不満を持つということだ。

〜中略〜

この場合、彼らの忠誠心を維持するのは非常に難しい。

彼らはどんな体制にも不満を持つ人々だからだ。

そんな者たちを味方にするよりは、はじめはあなたに敵対的だとしても、

前のリーダーの元で真面目に働いていた人たちを味方にする方がずっと良い。

 

独自の力を磨かなければならない


君主は自分の力に頼らない権力や名誉ほど、

脆くて不安なものはないから、日々独自の力を磨かなければならない。

 

甘い言葉に騙されない方法


君主の周りには媚びへつらうものが多い。

彼らの言葉に騙されないためには、直言をよしとしなければならないが、

誰しも直言できるようになっては、君主に対する尊敬がすっかり消えてしまう。

そこで、君主は賢いものたちを選んで、

彼らに限って自由に発言する権利を与えると良い。

ただし、君主が助言を求めた時だけである。

助言者が言いたい時に聞くのではなく、

君主が聞きたいときに言わせるのである。

また、彼ら助言者たちの言葉が率直であればあるほど、

喜ばれると思わせなければならない。

最後に

いかがでしたでしょうか。

僕は君主論の本を読み進めていくうちに、

アメリカ系や、イギリス系の会社には、

元々この考えがあるんだなという風に思いました。

それくらい僕がアメリカの会社で経験したことが書いてあったんです。

他にも本当に人生のためになる金言が沢山あります。

ぜひ「君主論」読んでみてください。

ちなみに原文は登場人物がそもそもよくわからないので、

冒頭にもご紹介しましたが、

こちらの2冊が僕は一番わかりやすいと思いました。

 




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