オンコロジーMRへの転職はまだ挑戦すべきか?

オンコロジーMR

どうもこんにちは、だいさくです。

オンコロジーMRの求人はまだまだ結構ありますよね。

そしてオンコロジーの会社のパイプラインを見ていると、

今後もおそらく求人は出てきそうではあります。

特に若手の方でオンコロジーの求人出て、

「未経験も可」って書いてあるけど、実際どうなんだろうか?

まだ挑戦した方が良いのかな?と考えてる方もいるのかなと思います。

特に未経験の転職は年齢が大きなファクターになってくる部分があると思います。

今日は私の試験も交えて今後オンコロジー系の転職案件には、

挑戦して良いものかどうかを書いていきたいと思います。

オンコロジーMRへの転職はまだ挑戦すべきか?




日本の死因の第1位は癌ですし、

現在の科学ではまだまだ癌を克服できないのは事実ですが、

オンコロジー領域MRという側面で考えると何とも微妙になってしまったのも事実ではあります。

僕のブログでもなんども書いてはいますが、

グリベックやイレッサなどのモリキュラーターゲットの薬剤が出た事によって、

現在までの大きなオンコロジーバブルが始まりましたが、

「治せない疾患に開発費は注がない」と言ってオンコロジーを疎かにしていた会社が、

焦って参入してきたことでオンコロジーのオワコン化は進んだのではないかと感じています。

オンコロジー領域は無難な選択

しかし、オンコロジー以外の領域に目を向けてみると、

それはそれでキツイように見えます。

こちらEvaute Pharmaさんが出されているデータですが、

縦軸がマーケットサイズで、横軸がここ5年間の年間成長率になります。

領域別市場データ

海外の市場と日本の市場では特色の違いもあると考えられますが、

オンコロジーは現状マーケットサイズも大きく、成長率も高いです。

そして何より莫大な開発費が注がれています。

開発費用もそうですが、リリーがLoxoを8700億で買収した事や、

イーライリリー社が買収したLoxo Oncologyってどんな会社だ?

GSKがテサロを5700億円で買収したことを考えると、

今後もオンコロジー領域がいわゆる「食える領域」であるのは間違いないです。

一方で他の領域に目を向けてみると、例えば、CNSなんかは

マーケットサイズが大きいですが、成長率が悪い、

しかし、開発費がかなり注がれていることを考えるとやはり注目はしておかないといけない。

そして僕はあまり詳しくないのですが、免疫・感染症のあたりも、

CNS同様にマーケットサイズが大きいですが成長率が悪い、

しかし開発費用が注がれていることを考えると注目はしておいた方が良いと思います。

ただ、CNSもエーザイ・バイオジェンのアデュカヌマブの試験中止、

エーザイが認知症治療薬アデュカヌマブの治験失敗・・悲報です

そんな背景を考えると行きたくてもいけない状況が続いてしまいます。

そう考えると、オンコロジー領域を選択するということは、

現状無難な選択であると言えます。

オンコロジーはもはやレッドオーシャン

オンコロジー領域は現状では無難な選択肢であると言えますが、

今後は間違いなくレッドオーシャン化し、群雄割拠の時代に必ず入ります。

僕は革新的な医薬品を開発するのは基本的にはアメリカが中心だと思うので、

アメリカの動向をよく見ているのですが、

上述のリリーのLoxo買収を見ていても、

Loxoのパイプラインに8700億の価値があるようにはやっぱ見えないし、

リリーに限らずだけど、

アメリカを代表するような会社が2番煎じのパイプラインに投資している状況、

ということは当然今後も2番煎じの薬しか出てこないわけで、

今後のオンコロジー領域はレッドオーシャン化していくのではないかと思います。

特にEUの方では、「そろそろオンコロジーはやめておけ」という、

流れがあって、僕はやっぱりそれは当然の流れだと思います。

薬剤の流れとして、化合物→非臨床→臨床→開発→上市、

の中でMRがいる位置は一番下流の上市後になると思うんですよね。

MRはまだ薬剤の流れの末端にいるので、

オンコロジー領域を選択することは現状では無難であると言えると思うんですが、

がん領域に製薬企業がこぞって参入したことで過当競争に入ってるのは事実で、

開発費(買収含む)の回収にも当然疑問符が付くと思います。

スイスにあるバイオ系の投資を行っているUBSの方の講演内容を記録した中に、

日本の国内市場について、「日本の会社はどこも注力領域が癌と言ってるが、

それは本当に差別化の戦略か?と疑問をもつ」とあります。

MRはまだ下流にいるのが救い

患者数が多い癌はレッドオーシャン化し、

患者数が少ない癌は開発費用が莫大になり過ぎリターンが望めない、

そんな悪い意味での過熱した状況があるとおもいます。

ただ、MRってまだ薬剤の流れの下流にあるので、

今後の流れが読みやすい職種で、

化合物を探索する方や、創薬研究の方と違って、

ギャンブル性がいたって低い職種なので、

じっくりマーケットや流れを把握して選択ができる点が良い部分だと思います。

なので今オンコロジーの人は困ってなければそのままオンコロジー畑を進めば良いと思うし、

オンコロジー以外の方でオンコロジーに進みたい人は、

しっかり会社選びをする必要があると思います。

オンコロジー領域でオススメの会社はどこか?




オンコロジー領域でおすすめの会社ってなると、

今後はアッビー、AZ、ノバ、ヤンセン、BMS、リリーあたりですかね。

未経験でも入れそうなのは、AZあたりかもしれませんが、

今後でてくる血液がんの薬で組織編成されるでしょうけど、

おそらく経験者っぽい感じはありますよね。

ヤンセンもかなり絞られていますしね。

リリーも未経験者の募集がもしもかかったら絶対挑戦した方が良いとは思います。

BMSがセルジーン買収した後どうなるのかわかりませんけど、

それなりにオンコロジー経験が積める会社は限られているのかなと思います。

オンコロジーMRの評価は10年でガラッと変わった

オンコロジーMRって10年くらい前は、

マジでバカにされていたので、

プライマリーで使えなくなったやつが行く部署って本当に言われてたみたいです。

でも当時からオンコロジーに積極的に転職していった人たちは、

今後は絶対オンコロジーが来ると考えていたので、

そういう人たちは、現在年収的な部分も高くなったのではないかと思います。

ただ、今から10年後にオンコロジーがどうなってるか?というのは、

やっぱ考える時間があっても良いのかなと思います。

10年前と比べてオンコロジーMRの方の仕事って楽しいのかなと。。

抗癌剤MRは差別化ができて、

医療従事者から求められ、

患者ベースの崇高な活動ができて、

みたいな感じでは無いんじゃないかなぁと。

それでもやっぱりオンコロジーが良い!と思う人は、

オンコロジーの経験がしっかりできる会社が良いのかなと。

最後に

やっぱMRの良い所は、研究や創薬の流れをみて、

自分の立ち位置を考えられる所なのかなと思います。

「今」だけを見てるとちょっと辛いのかなと。

ベストは自分の経験を活かせて、

しっかり新薬開発ができている会社に行くのが良いと思いました。

かく言う僕もずっとオンコロジーしかやってないのでね。

なんかそれが逆にネックだなぁって思ったりして。

それでもオンコロジーの募集はやっぱり多いので、

チャレンジして見たい方は情報とって見て判断してみるのも良いのかなと。

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ではまた!




コメント

  1. 独身MR より:

    オンコは確かにマーケットが大きいのは事実だけど、確実にレッドオーシャン化しますよね。ARBや現在の糖尿病領域とまではいかずとも。
    オンコでレッドオーシャン化すると、それこそ倫理観というか、モラルのところがより問われるんじゃないかなーと思ってます。
    プライマリーに比べて生命に直結する領域ほど、商業主義に走ると規制が強くなりそうな気もします。

    薬剤の使い分けに関しても、今はガイドラインやエビデンス、適応の違いである程度の色分けがされてますが、これから効能追加で各薬剤の使えるラインが同じになったら…まあ厳しいっすよね。

    • 大作 大作 より:

      そうなんすよ。
      まさに。
      またその辺記事にしようかなと思ってたんですよね。

      とにかく世知辛い。
      どの会社が良いとか、どの領域が良いとかって言うのを中々伝えづらくなってきたんですよね。。。

      • 独身MR より:

        最近は転職市場で引き合いが多いイムノロジーに関しても、既にレッドオーシャン化してる、し始めてる領域もありますからね。
        特にリウマチに関しては完全にレッドオーシャン化してて、て薬剤の種類を考えても明らかに競争過多になってます。

        使い分けに関しては、
        静脈注射か?皮下注射か?自己注射での投与OKか?増量可能か?メトトレキサート非併用で使えるか?投与間隔がどのくらいか?高齢者か若年者か?挙児希望か?BS(低コスト)がいいか?データの有無は?TNF-α阻害薬とIL-6阻害薬どちらがいいか?経口剤(JAK阻害薬)の方がいいか?…

        等々で何となく使い分けされている状況ですね。

        炎症性腸疾患に関してもここ最近で新しい薬剤や効能追加で使える薬剤が一気に増えたし、乾癬もこれから更に増えると聞いていますので、こちらも相当厳しいですね…

        • 大作 大作 より:

          なかなか、どの領域が良いというのも言いづらくなってきちゃいましたね。。。
          どうしたもんですかね。。。

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