MR認定制度抜本改革に関して思った事を結構真剣に書いてみる

MR認定試験

どうもこんにちは、だいさくです。

MR認定制度が抜本改革されますね。

現役MRの方を始め、色々な方に少なからず影響がありそうな改革になりそうです。

現状では改革案となっており、新制度が施行されるのは2021年4月からとなります

MR認定制度抜本改革に関して気になった事や思った事




こちらMR認定センターの出している全文になります。

公益財団法人MR認定センター 事業構造改革検討会議 検討結果報告書

長文ですが、MR認定試験の制定の歴史とか書いてあって個人的にはちょっと面白かったです。

MR認定センターの抜本改革のことではありますが、

現在MRをやられている現役MRの方にも少なからず影響がありそうです。

今日は抜本改革に関して個人的に気になったことや、

思った事を書いていきたいと思います。

MR認定制度抜本改革の要約

長文なので要約するの難しいですですが、エッセンスだけ記載させていただきます。

改革の背景として、この数年で医療環境は大きく変化し、地域包括ケアシステム、多職種連携の推進、オンライン診療の推進、またICTの進歩によって、医療関係者はMRを介さなくても医薬品情報を入手することが可能な時代を迎え、MR活動が劇的に変化している。

抜本改革の目的として、「患者中心の医療に貢献できるMRの育成」があげられる。

その目的を達成するために「継続教育」の見直し、具体的には現在の履修主義から習得主義へ転換。
センターが習得内容を確認する仕組みへの改革提案。

企業側がしっかりMRの教育を徹底する仕組みづくり。

基礎教育必須時間の撤廃を行い、

製薬会社に入社しなくてもMR認定試験を受講できるシステムに変更。

MR認定証の携行、MRバッジの着用を院内活動を行う際には必ず行う。

などなど。

中には、MR認定試験の受験者が少なくなっており、センターの利益確保が難しいなども述べられていました。なので、もしかしたらこれから新規受験される方の受験料が高くなったり、センターが出してるテキスト代が高くなったりするかもしれませんね。

また、今回の抜本改革案に関しては、一般意見公募がされています。

事業構造改革検討会議検討結果報告書に関する意見公募について

2019年5月24日までとなってます。

匿名でも可能なので興味ある方是非ご意見を送ってみてください!

MR認定センターはMRのことを考えてくれている

今回の抜本改革案を読んだ率直な感想は、

このセンターって何気にしっかりMRのことを良く考えてくれているんだなぁって思いました。

まぁそりゃそうなんだろうけど、本当にしっかり将来を考えてくれているし、

MRの活動が今後もしっかり行えるという視点ありきで考えてくれているし、

愛があるセンターなんだなと率直に感じました。

医療貢献できるMRは実現可能なのか?

今回の抜本改革を読んで思った事は本当に沢山あって、何から書こうかと思ったんですが、

結局この改革の1番の目的は「医療貢献できるMRの実現」というのが1番なんですよね。

それって本当に実現可能なんでしょうかね?

医療貢献できるMRに限らず、医療貢献できるMSL、医療貢献できる開発職、

それは実現可能なのか?

そもそもそれって製薬会社の寄付や貢献を司る部門の仕事ではないのか?

実現可能か不可能かに関係なく、

そこを目指すのが使命でありパフォーマンスをしていかなければならないのかってことなのか?

営利団体である製薬会社にそれを求めるっていうのはうわ空事にならないのか?

そもそも医療貢献って何?とか。

医療貢献したいと思っても、できるようなルールになってないぞ、と。

僕も自分のブログで、結局は患者さんにとって何が良いのか考えることが重要であると

何回か書いてますが、でもそれってそういう風に考えて、

お話を展開していかないと、売れないからなんですよ。

数字を上げるためにどうすれば良いか?って考えると、

患者さんにとってのベストな選択肢という側面で考えて訴求していかないと、

売れないし、嫌われるんですよね。

人間関係やノリと勢いとか面白さでは絶対に売れない製品だからそうしているのだけど、

医療貢献すれば売れるのであれば良いと思うし、

実際地域医療に貢献してる活動をすることによって数字が作れたりすることもあると思うんだけど、

そういう活動ももはやできなくなってしまいましたよね。

医療従事者側にもルールの徹底を

今回の抜本改革って、いくつかの記事の中で、

厚労省や医療従事者からの批判が背景にあるんですが、

その批判って何か?というと、どうやらモニター制度の事なんですよね。

厚労省のモニター制度も2019年から増員されてますが、

厚労省の覆面モニターが増員!次はスペシャリティとMSLが対象っぽい・・

このモニター制度って全部一方通行なんですよ。

全部受け止めることしかできなくて、いわゆるExcuseが全くできない。

例えば、薬剤部からの報告で、

新薬の申請書をMRが作成して、その中で、競合品との副作用の発現頻度を比較した記載がされていた。全く別で行われた競合品の試験の副作用と自社医薬品の副作用の頻度を比較した記載がされており、違反である。という報告。

これって、それを記載したMRって違反をしようと思って記載したわけではないと思うんですよね。

新薬の申請書って何度も出したことあるけど、病院によっては、

「臨床試験で副作用の比較ができないケースは、競合品の副作用を記載すること」

って書いてあったりもするんですよ。

あっちの病院では許されるけど、こっちの病院では違反となり厚労省に報告される。

しかもそれに対するExcuseが全くできない。

そんな不平等なモニター制度からこの抜本改革を考えなければいけないの?と思ってしまう。

そもそも、MRに新薬の申請書を書かせることとか、

IRBの資料を作成させることとかって、法律的にどうなのかな?と。

業務委託になる気がするというか、労務提供にならないのかな?とか。

自分たちにとって都合の良いことはMRにやらせておいて、

そうでないことは報告するって感じに見えてしまう。

でもIRBの資料ってめっちゃくちゃ大変だし、

あんなの全部医療従事者側が作成していたら本当に大変だと思うので、

全然作りますよ!って思うから作ってるわけじゃないですか。

怒りとかムカつくという感情よりも、

このモニター制度ってなんか悲しいなって思ってしまうんですよね。

こんな不平等なモニター制度をするなら、

医療従事者側にも製薬会社がやってはダメなことを要求しないでほしいと思ってしまう。

そうなったらすごく悲しい状況を作ってしまうし。

でも、この抜本改革案を全文読むと、

なんていうかこの認定センターってその辺もきっと全てわかった上で、

今回の抜本改革を出してくれてる気がするんですよ。

だからこのセンターは愛があるって何となく感じるんですよね。




医療貢献MRを作りたいならカンファに参加

ちょっと話が飛び飛びですが、

医療貢献MRを作りたいなら、真面目にカンファに参加させるのが一番良いと思います。

こちらの記事で書いたんですが、

僕が担当したとても大変だったけどめっちゃ感謝してる病院

僕が昔担当してた病院はMRが論文の抄読会に参加して実際論文の抄読したり、

あと、カンファに参加させてもらえる施設もありました。

当然僕以外に他社MRも沢山いたんですが、

めっちゃ勉強になります。

先生、とにかく使ってみてください!とか本当に言えなくなります。

カンファ中に自社医薬品に関する質問もバンバン飛んでくるので、

事前にすごい勉強しておくし、当然他社の医薬品に関してもすごい詳しくなります。

何より競合メーカーとすごいタッグを組んで乗り越えて行くのは良いと思います。

その病院はすごいMRの勉強面も考えてくれてましたが、

邪魔だと思う病院もあると思うので、

あくまで研修の一環として、実際のカンファに参加させてもらう経験というのは、

僕は悪くないと思います。

研修費用としてお金をお支払いするとかそういうことでも良いと思うし。

最悪は擬似カンファとかでも良いと思う。

MRのあり方はずっと言われてる

全文読んでみると、「MRのあり方」って、

別に最近の話じゃなくて、ずっと言われてるんですよね。

1993年にMRの資格化に関する提言の中でも医療におけるMRのあり方というのが、

検討されていて、倫理の問題とかその辺が議論されてMR認定試験が制定されてる。

1979年にも業界が自主規制として教育研修制度を充実させたとか、

1979年って僕が生まれ全然前の話なので、

形は違えどずっと言われてるんだなぁって思いました。

別にそこは思っただけです。

製薬会社にいなくても認定試験が受けられる

あと、一番印象的だったのが、製薬会社にいなくても認定試験が受けられるという改革です。

このことは僕も自分のブログの何かの記事で書いたんですが、

結局MRに未経験から挑戦しづらいのって、認定試験があるからなんですよね。

これが製薬会社にいなくても受験できるのであれば、

採用のハードルも下がるのではないかと感じます。

多分そもそもそういう事が目的ではないですが、

個人的には裾野が広がるので良いと思います。

最後に

継続教育を必修型から習得型に変えるというのは、

もっと具体的に案が出てこないと難しいなと思いました。

変化に対応していかないと生き残れないのは必至ですので、

しっかり背景を理解して、

頑張っていきたいですね。

ではまた!




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