だいさくさんこんにちは。
これは、私が日本最北端である北海道の道北エリア(稚内市周辺地区)を担当した際の話です。
今から約10年前の話で私は入社2~3年目でしたが、
そこまでコンプライアンスも厳しくなく、
比較的MRがやりたい放題自由に活動できていた時代ではありますが、
是非この地域の担当者がどれほど過酷かというあたりを知ってもらえると嬉しいです。
超過酷!北海道道北エリアを紹介
ざっと担当エリアをご紹介すると、
稚内市を起点として南は音威子府村、東は枝幸町、西は遠別町、
そして離島の利尻島・礼文島という、四国がすっぽりと入る面積を担当しておりました。
ただし、その広大な面積とは反比例に医療機関の数はとても少なく、
当時も一町に一軒程度、道立病院や国保病院がある程度であり、
その一軒一軒は50~100km程度離れているという状況で、
おかげで夏の時期は1カ月の走行距離が5,000kmを越える月もあったくらい、
とにかく訪問すること自体が過酷な環境でした。
また、反対に冬の時期は雪の事故なども多く、
命の危険もあるエリアですので、
その日訪問する医療機関を事前に他社メーカーと打ち合わせて、
車で連なって訪問したりと、
ライバルメーカーであってもその辺は協力し助け合って活動していました。
医師も大変!
そのエリアの群部の医師は、
基本的に札幌市や旭川市から月~金泊まり込みで、
雇われ医師として来ている医師が全てであり、
週中は町に娯楽もなかったため、
稚内市のGEOで映画を借りて来て当直時に先生と見る、
といった活動で製品の紹介する時間を確保していた記憶があります。
年齢差としては30~40歳ほども違う医師と殆ど友達感覚で接していました。
ちなみに、当時そのエリアでは、
内科診療の経験さえあれば専門性を問わず、
年俸は2,000~2,500万円で募集されていましたが、
それでも1年や2年そこそこで医師の入れ替わりが激しかったため、
どれほど過酷だったかは想像に難くありません。
(人口3,000~5,000人の町一つに対し医師が1~2名在籍している程度で、半数以上は高齢者という規模感です…)
訪問はフェリーで・・・
また、利尻・礼文の離島への訪問は、
今でも忘れませんが、ハートランドフェリーというフェリーで訪問していました。
レンタカーが可能なメーカーも多かった中、
弊社は保険等々の関係で認められず、
一回4万円弱を支払ってフェリーに営業車を積み込んで訪問していました。
※ハートランドフェリー
フェリーも季節によって便数や込み具合が天と地の差で、
夏の観光シーズンは事前予約が必須ですが、
冬は100席以上ある客室に自分一人ということも珍しくなく気楽だったのですが、
それでも冬の時期は海が荒れる率が高く、
担当していた2年間で何とか離島まで行ったはいいけど、
帰りの便が欠航となり閉じ込められたことも2回ありました。
ちなみに、3日欠航が続くと物資輸送のため4日目は絶対に就航するというルールもあったのですが、
たまたまその大荒れの日の中でも就航した便に乗っていったときは、
離島に到着早々あまりに気持ち悪すぎて、
医療機関で1日休ませてもらい、
点滴を打って帰ってきただけという不毛な訪問もしたことがあります。
離島での説明会弁当はマックやケンタが喜ばれる
そして、離島で説明会をやる場合の弁当は、
意外に都会では当たり前のものが好まれる傾向にあり、
稚内市の高級老舗割烹や寿司屋の弁当より、
マクドナルドやケンタッキーが食べたい、
というリクエストがあったのも印象深いです。(離島にはないので)
一度、クリスマスの時期に、
医師一人に1セットのパーティバーレルを用意していったら、
それだけで処方が倍近くまで伸びた品目もありました。笑
出身大学関連で、若くして僻地診療のため赴任している医師も多かったので、
何とかMRが接する時間だけはリラックスして欲しいなあ、と思って日々活動していました。
だいさくコメント
凄い面白いエピソードっすね。。
利尻島・礼文島って桃鉄でしか見た事なかったんですが、
桃鉄でも周りのマスが全部赤色の-マスなのでそれだけでも過酷さが想像できます。
※これは夏だけど冬はマジでヤバイのです。
しかも、お弁当がマックやケンタが良いってのも面白いというか、
持っていくだけでも大変そうですね。
確かに東京で高いお金払って食べる新鮮なお魚は沢山あるでしょうからね。
そして1ヶ月に5000km!ってほぼ運転ですね。
僕も最初田舎を一人で1県丸々担当していたんですが、
それでも1ヶ月5000kmは行ったこと無いです。
僕も田舎を担当していて、その後東京に来た時思ったんですが、
田舎こそ情報を届けないと本当はいけない場所だったりしますよね。
もうすごい楽しいエピソードありがとうございました。
僕も一生懸命稚内の写真探しまくっちゃいました。
いつか行ってみたいです!
ではまた!
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