どうもこんにちは、
現役MRのだいさくです。
今年も、MR認定センターからMRの現在の人数が公表されていましたね。
2013年がMRの人数が一番多い時期でしたが、
2017年はどうだったのでしょうか。
MRの現在の人数
MR認定センターの報告では、
2017年のMRの総数は▲950人の、
6万3185人だったそうです。
MR認定試験を設定してからはずっと上昇傾向だったMRの人数ですが、
ここ3年間はずっと減少傾向にあります。
しかも女性MRの数も▲200人のちょうど9000人だそうです。
女性MRの数は絶対増えていくと思っていたので、
これは僕も驚きました。
これまでの推移としてはこのようなグラフになります。
MRの減少傾向は止まらない
MRの人数が今後も減少していくのは間違いなさそうですね。
恐らく5万人の後半くらいで下げ止まりするのではないかと私は勝手に予想してるわけです。
MRという職業を愛している僕にとってはさみしい事です。
MR減少の始まりはディオバン事件とCASE-J
なぜこのようにMRの数が減少してきたのでしょうか。
全ての始まりは、
ノバルティスのディオバン事件と、
武田薬品のCASE-J問題です。
ディオバン事件はノバルティスファーマの統計解析の社員がディオバンの臨床試験に関与し、
論文のデータを不正に操作していたという事件です。
CASE-J問題は、社員が論文作成に関与していたという事実は無かったんですが、
既に論文報告があるのにもかかわらず、
学会で報告されたデータ(ゴールデンクロス)を使用し、
有意差が無いにもかかわらずあるように見せかけてプロモーションを行っていた事件です。
MRは何も悪くない
この二つの事件をきっかけに製薬会社のあり方、
MRのあり方が問われるようになりました。
ただ、私はずっと疑問に思っていたのですが、
ディオバン事件で論文のデータ操作に関わっていたと思われる人間も、
CASE-J問題で誇大広告の資料を作成した人間も、
どちらも製薬会社の本社の人間なんですよね。
MRは出てきたデータや資料を使っていたので、
本当の原因はどちらとも本社にあるわけなんですよ。
本社の人間が起こした事件なのになぜかMRの活動規制に繋がっているのは
なんだか腑に落ちないんですよ。
コントラクトMRの将来性
製薬メーカーのMRの人数は減少していますが、
コントラクトMRの人数はずっと上がっています。
コントラクトMRは今後おそらく横ばいかやや減少する方向になって行くのでは
ないかと思います。
結局製薬メーカーの募集がないと成り立たない職業ではありますが、
需要自体は今後も間違いなくあると思います。
派遣されたメーカー側と自分のCSOの方で板挟みになる部分もあるし、
年収はCSO側に引かれてしまうのでどうしてもメーカーの方が高くなってしまいますけどね。
今後は、もしかしたら?コントラクトマーケティングや、コントラクトMSLなどの
職種もできてくる可能性は若干ではありますがありますね。
MR減少の代わりにできた職業
そんなことを言ってもしょうがないのですが、
兎にも角にもMRの数が減少していくのは間違い無さそうです。
僕がMRをやりはじめた頃はMRの仕事って今よりもっと沢山ありました。
約8年前のMRの仕事と現在のMRの仕事の比較です
8年前のMR | 現在 | |
臨床試験の提案 | ○ | MSLの仕事 |
最新学会情報の提供 | ○ | MSLの仕事 |
副作用情報の収集と報告 | ○ | PMSモニターの仕事 |
接待 | ○ | 禁止 |
文献の提供 | ○ | ○ |
現在のMRの仕事は、文献ベースの情報活動と、
文献ベースの説明会、そして、とにかくトークです。
MRの仕事はなくならない
先ほどの表を見てもらうと分かるとおり、
MRがいままで行っていた仕事はMSLやPMSモニターに変わっただけで、
仕事自体が無くなったわけではないんですよね。
PMSモニターは全てMR出身者がやっていますし、
最新情報や臨床試験に関する仕事は全てMSLが行っています。
まぁ逆に臨床試験なんかはMRが完全に手を引いてMSLになったことで、
プロトコールの作成などなど医師の負担がかなり大きくなったのは間違いないですけどね。
完全に無くなったのは接待くらいです。
今後MSLは花形??
今現場でMRやっているとMSLの花形感は結構ありますよね。
MSL発足当初はあまり人気が無くて、
MRから行きたがる人がいなかったですが、
現在ではMRでもMSLを希望してる人が沢山います。
しかし、高い英語力、薬学部卒、PhDを求めている会社も多く中々MSLへの
門は厳しくなっている現状です。
MSLの悩み
重複しますが、MSLは高い薬学知識と臨床試験の知識が必要です。
そのため、薬学部卒のPhDというのは一つ大きなふるいになっています。
しかし、そんなMSLの最大の欠点はコミュニケーション能力の欠如だそうです。
MSLのハードルを上げすぎたため
コミュニケーション能力の欠如したチームが出来上がってしまい、
頭を抱えてる会社も少なくないそうです。
そのため現在ではMR出身者をチームに必ず一人以上入れるということが
鉄則になっているそうです。
逆にMRの名刺をただMSLに変えてるだけの傾向のある会社もある中で
今後のMSLの動向というのも一つ注目したいですね。
MRの代わりに増えているもの
MRの代わりに増えているものはMSLやPMSモニターの他にもあります。
管理職とコントラクトMRです。
管理職は前年比△928人増の8961人、コントラクトMRは△68人増の4054人です。
管理職は一部の外資系では管理職の基準を下げて女性管理職を多く作ったことも
関係あるのかもしれません。
コントラクトMRの微増は誤差もあると思います。
AIは関係ない
社内でもMRの今後に関して話になる時、
決まっていうんですよ、AI。
AIは関係ないですよ。
E-MRとかエムスリーがAIでMRの仕事を取っていくとか、
絶対に無いですよ。
AIってそこまで完璧じゃないし、
医師は忙しいからAIからの一方的な情報なんて真剣に見ないよ。
やっぱり情報はMRが強引に持っていくくらいのほうが聞く耳持つんですよ。
むしろAIの研究が一番すすんでいるのは診療の方なんですよね。
今、医師が行ってる診断の6~8割くらいはAIが診断できるんですよね。
AIの進化でMRの仕事が取られる時は医師の仕事も取られてます。
AIができる事できない事
ちなみにAIが今すぐできることは病理診断だそうです。
中々実臨床に持っていくまでには問題はいくつかあるそうですが、
むしろ人間が判断するより優れているそうです。
そして中々できない事が、精神科と緩和ケアの領域はAIでは
まだ分からないそうです。
やっぱりCNSは熱いですね。
CNS領域へのメーカーに転職を考える人が抑えておくべき会社8社!
MRは本当に減ってるのか
ここまでMRが減少したきっかけと、
今後のMRの仕事に関して書いてきました。
しかし、本当にそれがきっかけだったのでしょうか。
僕は実際はただ単にこれまでバカみたいに沢山いたプライマリーMRが
減少してるだけではないかと考えています。
プライマリーMRが淘汰されてるだけではないかと。
実際これまで沢山いたプライマリーの領域は壊滅状態ですし、
薬価は安いし新薬は出ないわけです。
プライマリーMRの人数は激減してるけどスペシャリティーMRの数は増えている
と感じています。
オンコロジーMRはまだまだ募集がかかりそうですし、
CNSなんて今後の高齢化社会で激熱領域です。
希少性疾患領域も今後減っていくことは考えづらいです。
転職を考えるMRが抑えておくべき今後バブルが予想される領域5選!
最後に
いかがでしたでしょうか。
僕はMRという職業はAIが医師の仕事を奪わない限り絶対無くならないと思っています。
無くなるのはプライマリーMRです。
これからMRを目指す人は間違いなく専門領域です!
MRの世界は転職が当たり前です。
確定拠出年金で退職金の魅力も以前よりは無くなりました。
会社名で選ぶのではなく領域で選びましょう!
それではまた!
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