2021年MRの数が5万3千人!過去最大の減少数に!皆どこへ?

製薬会社の将来性

どうもこんにちは、だいさくです。

MR白書の2021年版が11月に発表されていましたね。

まぁ予想通りではあったんですが、かなりの人数が減少していました。

MR白書2021年版

ちなみに過去最大数の減少数だったみたいで、

今後のMRの数がどこまで減少するか?などの予想がパブリック的にされていたりもしましたし、

では、減少した人達はいったい何処に行ったのか?という疑問もあるかと思います。

私の人脈と、先日まで行っていたMRエピソード企画での人脈を利用させていただきまして、

32人の脱MRした方から、今何処に行って何をしてるのか?を聞いて参りましたので、

まとめてご紹介させていただければと思います。

 2021年MRの数が5万3千人にピークから1万2千人減少、皆どこへ?




MR白書に記載の通り、2021年5月〜6月にかけて製薬会社199社に対して行った調査の結果、

MRの数は53,586人であるとのことでした。

ピークであった2013年と比較すると1万2千人以上が減少しております。

MRの減少理由は大きく3つ

昨今MRの人数が大きく減少している理由としては、大きく3つあります。

1、新薬開発がプライマリー領域から希少疾患などのスペシャリティー領域へシフト
→これにより大量の人数を投入して売らなければいけない薬から一人が単価の高い薬を広域担当して売る営業に変わった

2、これまで大手製薬会社の屋台骨を支えていた大型主力品の相次ぐ特許切れによって、製品構成が大幅に変化した事

3、製薬会社の営業組織を厳しく規制する医療用医薬品販売提供ガイドラインの制定、それを強制的に遵守させる覆面制度が施行されたこと

以上3つの理由から、以前ほどの大規模な営業体制を組む必要が薄れてきたというのが大きな理由になります。

このような背景もあり、MRの数は6年間減少を続け、

特に2019年、20年の2年間ではなんと6,000人近く減少しました。

2021年はコロナ禍であったこともあり人間MRの数は減少しましたが、DXが加速したことによりe-MRが増えたというのも理由の一つになるかと思います。

詳しく知りたい方は下記記事をご覧いただければと思います。

【2021年版】MRの今後や将来性についてガッツリまとめてみた!

2021年にリストラした製薬会社をまとめてみた、特徴はDX加速!?

MRの数は2025年までに4万人までに減少すると予想されている

では、MRの数は何処まで減少するのでしょうか?

僕はコロナ禍に入るまでは大体5万人くらいで下げ止まりすると予想していたのですが、

昨今のDXやデジタル化の加速もあり、

また2025年までのフォーミュラリーの加速によってMRの数を4万人まで減少させるという、

指針も出ているようです。

※一番下の欄

DXは結局その情報を欲しい人、アクティビティの高い人には良いのですが、

本当はその情報が必要なのにその重要性に、

何らかの理由で気づいてない人には届かないと思っています。

コロナ禍に入ったことで、新薬の浸透がだいぶ遅れたことを各社が発表しましたが、

中外製薬の社長も相当新薬の導入が遅れていることを以前の決算でも述べてましたし、

僕は人間MRの存在価値は新薬にあると強く思っています。

新薬が売れなければ製薬会社の存在価値ってないと思いますので、

いくらフォーミュラリー云々と言ってもそれが原因で4万人まで減少するとは思ってませんが、

一応そんな予想がされています。

脱MRをした32人に聞いてみた




とにかく現在のMRの数は5万3千人で、

去年と比較しても4千人程度が減少している訳ですが、

一応パブリック的に発表されているリストラの人数の合計を足してみても1千人にも満たないので、

多くの人は自主的、もしくは何かの原因でMRを辞めて他業界に移って行ったのかと思います。

また、これから3年間の間に本当にあと1万3千人減少すると仮定した場合、

明日は我が身と考えている人もいれば、自分は関係無いと思ってる人もいると思いますが、

これから予想だにせず脱MRをする時が来るかもしれないと考えて、

既に32人の脱MRした人に何処で何をしているのか聞いてきました。

1番多いのは医療機器営業

予想通りかもですが、32人中17人の方はMRから医療機器営業に転職されておりました。

医療機器営業は比較的年収面でもキープしやすいですし、

営業スタイルがどちらかというとプライマリーっぽい感じとも言えるようで、

特にストレスなく働いてる人が多いようです。

また直接的に保険医療とは関連しないので、

医薬品ほど厚労省の医療費削減問題を受けにくいということで、

会社によってはやんわり働けている人が多い印象でもあります。

ただ、多くの人が言っていたのは、ルールや規制は医薬品とさも似たりとのことで、

医療機器営業は何でもありとは思わない方が良いとのことでした。

個人的にお勧めしたいゲノム解析の検査会社

32人中残念ながら4人しかいなかったんですが、

MRからゲノム解析の検査会社に転職した人がおります。

熱い市場!将来性のある遺伝子検査の会社をチェックしてみた!

実はここ数年間で次世代シーケンサーを用いて創業し、ステージBの出資をこぎつけた会社や、

大手からスピンアウトしたゲノム解析の検査会社が本当に増えています。

その多くはベンチャーであるので、 働き方や報酬面は様々ですが、

個人的にはとても面白そうだなぁと思っています。

僕はこれから製薬業界に遺伝子治療のブームが吹き荒れると思っているんですが、

遺伝子治療って日本だと現状では遺伝子治療センターでしか治療できません。
(自由診療は除く)

超少数精鋭になることが予想されるので、

この辺のゲノムの経験って実は今後重宝されるんじゃないかなぁと思うんですよね。

今お医者さんの中でも遺伝専門医の資格取得数も増加しているので、

ちょっとこの辺は今後も注力したいと思っています。

ちなみに検査会社自体は、いわゆるうるさい規制からは外れているので、

営業自体は何でも喋れると思うので面白そうだと思います。

ただ、結構MRからの転職はちょっとハードルが高そうで、

あくまで検査会社なので、臨床検査技師とか、ゲノム、シーケンサーに明るい人が採用されるケースも多いかもです。まぁだからこそ良いのかなとは思ったりはするんですけどね。

医療系IT

m3、Veeva、セールスフォース、電子カルテ等々、医療系ITに転職された人が、

32人中9名いらっしゃいました。

ITで医療を変える!的なコンセプトで立ち上がった会社は本当に沢山あります。

基本的に営業先は製薬会社やクリニックなどがメインになり、

そのサービス自体も基本的には営業向けになるので、

製薬会社の営業部門に明るい人というのはやはり重宝されるのかと思います。

ただ、結構ピンキリで、僕は個人的には医療系ITに行くのであれば、

まずは大手から行った方が良いのかなぁという気がしています。

正直製品力に疑問視されるようなものも多いのですが、

入る前には中々わからないので。。

その他:コンサル、培養士

その他には32人中1人の方が内資系の医療系コンサルの会社。

もう1人の方は元々農学部だったということもあって、

クリニックで培養士をやってるという方がいました。

培養士、最近ちょっと注目されてますからね。

まぁ中々難しいかと思いますが。

32人中24人が勧めた転職サイト

では最後に、脱MRした方32人の中で一番活用できた転職サイトはどこか?

と聞いてみたんですが、何と24人の方がJAC Recruitmentでした。

結構意外だったりしたんですが、僕の書いたランキングでは4位だったのですが、

現役MRが厳選したMR転職サイトおすすめランキング!

JACってヘルスケア系の転職サイトの中では一番エージェントの人数が多いんだそうです。

まぁ対応が良いとか、押し売りしてこないとっていうのはよく知られているんですが、

一方でゴールデン人材にしか案件を回さないなどの批評もあったりはしたんですが、

総合的には一番力になってくれたという評判でした。

JACは人数が多くて、ヘルステック、ヘルスケア共に部署が分かれていて、

人材も豊富なので、MRから他業種だとこういう手厚い会社の方が良いのかもしれませんね。

最後に

今回の記事で一番お伝えしたかったこととしては、

製薬会社での経験は結構他業種でも活かせそうですし、

急ぐ必要はないけど、いざとなったときには行く先は結構あるよということです。

あと、色々他業種、例えば、検査会社とか、医療系ITとか規模を調べたんですが、

正直製薬会社の足元にも及ばないくらい規模が小さいんですよね。

まぁだからこそ良いのかも知れませんけど、

新薬を定期的に出してくれる会社というのは本当に恵まれているなと思いました。

お互いに頑張りましょう。

ではまた!




 

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