外資系製薬会社の雇用が何故厳しいか?現役MRがぶっちゃけましょう

MRの今後

みなさんこんにちは。

現役MRのだいさくです。

私は27歳の時に年収270万円のトヨタの子会社から、

外資系MRに転職しました。

その後32歳の時に大手内資系製薬会社に転職して、

35歳の現在では、外資系のベンチャー系製薬会社で働いています。



学生人気は圧倒的に内資系

私のこれまでの経験、

インターンの学生と同行したり、

薬学部生向けの説明会を実施したりすると、

人気があるのは国内の製薬会社です。

それも大手であればあるほど人気が高いです。

なぜかというと、理由は大きく分けると3つあると思います。

安定している、みんなが知ってる、外資系は雇用が厳しそう。

まぁ実際働いてみないとわからないと思いますが、

製薬業界自体が安定しているので、

安定しているというのは、外資系でも一緒です。

みんなが知ってる企業が良いというのは簡単に言うと世間体なんですけど、

それが故に、入った後にやめられない呪縛にかかってしまうので、

僕はむしろみんなが知ってる企業というのはデメリットだと思います。

外資系は雇用が厳しいです!





ただ、学生もイメージを描いていますが、

外資系は雇用が厳しいです。

それは僕も否定しません。

国内企業と比較しても離職率は倍以上違いますし、

実際外資系も内資系も経験してみると感じます。

外資系の目標は年間10%の入れ替え

外資系製薬会社で特にイノベーション度の高い、

先発品を扱ってる会社だと、

年間10%の人材を入れ替える目標が設定されています。

これは営業部門でも管理部門でも同様です。

切る人の選定方法

ではその入れ替える人材はどのように決めているかというと、

基本的には必要か?必要じゃないか?です。

まず部門。

この部門はそもそも必要か?

期待される成果をだしているのか?

そのような基準でまず部門の調整に入ります。

基本的には時代の流れに合わせて新しい部署が出来たりできなかったりするので、

この辺は予想の仕様が無いですね。

MRの入れ替え

では営業部門に関してはどのように考えられているか?

これもまた基本的に数字です。

例えば、MRが100人いて、1チームが10人ずつで構成されているとします。

下位3チームは10人のうち3人は入れ替えられるプールに入ります。

もちろんその時の会社の業績にもよりますが、

単純にこのような仕組みで人材の入れ替えがされます。

もちろんそれはマネジャーも同じです。

10人いたら1人は入れ替え対象になるのです。

課長も、部長も、その上も。

みんな対象です。

マネジャーの苦悩

僕が以前勤務していた内資系製薬会社には、

元々外資系でマネジャーをやっていた人がいて、

その人は外資系の時は成績が悪いと誰を切らないといけないとか、

そんなことを考えていたけど、

内資系にきたらそれが無くなったので、

その辺は辛くないと言っていました。

頑張ってる人は見捨てない

別に外資系をフォローするわけではないですが、

外資系は数字が出ないけど頑張ってる

という人間を見捨てることはまずしません。

やる気があって、頑張っていればいずれ数字が出ることはわかっているからです。

数字が出ないと、自分の保身に走って他人の悪口を言いだしたり、

腐って何の努力もしなくなる人間は優先的に入れ替えされてしまいます。

なぜ入れ替えるのか?

そもそも、なぜ外資系製薬会社は頻繁に人を入れ替えるのでしょうか。

会社の歴史を良く知っていて、

仕事に慣れている人間が多くいたほうが良い気がします。

それでも、外資系は年間10%の人を入れ替えたい、

そこまでして、新しい人材を入れていきたい理由は明確です。

20年以上同じ会社にいる人は組織を腐敗させるから。だそうです。

ん~、、、なんか、わかる気がしてしまうのは僕だけでしょうか。

組織が腐敗って?

組織の腐敗を防ぐとありますが、

腐敗した組織というのはどのような組織なのでしょうか。

大まかですが、組織の腐敗を防ぐために必要な

3つの要素が以下の3つだといわれています。

1、裸の王様をなくす

2、モラル低下を防ぐ

3、成果主義の追及

1、裸の王様をなくす

裸の王様は外資系ではいないのです。

もちろん社会人として常識的なおべっかくらいは使うかもしれませんが、

それは人事や出世に何の関係もありません。

周りにイエスマンばかりを置くようなことは絶対避けたいのです。

裸の王様がいる組織というのは、

正論が通じず、新しい意見を尊重しないため有能な人材をつぶしていきます。

そして反省すべき人材が責任転嫁をし、

組織を腐敗化していくと考えられています。

2、モラル低下を防ぐ

モラル低下というのはコンプライアンス云々ではなく、

20年以上いる裸の王様のために、

無駄な努力をしている姿のことです。

本当にやらなければならないことを後回しにして、

やらなくても良い裸の王様のための仕事を一生懸命行っている状態が

モラル低下というそうです。

歯車がかみ合ってない、まとがずれているにも関わらず、

PDCAの回転数をアップさせている状態です。

3、成果主義の追及

裸の王様がいることによって、

成果主義が成り立たなくなってしまうというのが、

人材を入れ替える意味です。

本来評価されるべき成果とは関係のない部分で人が評価されている状態、

その状態に身をおいていると、成果は出さなくても、

裸の王様に素敵なお召し物ですねと言っておけば良い状態になってしまいます。

腐敗した組織は内資系?

僕が以前勤めていた大手の内資系製薬会社は、

上記のような状態に若干近かったです。

内資系の場合は成果を出しても、

出さなくてもあまり変わらないんですよ。

昇格も昇給もボーナスもあまり変わらないです。

でも成果は求められる。

では、成果って何のために出すの?っていう状態に陥ってしまうんですね。

組合は別に重要じゃない

外資系の雇用不安の話になると、

きまって、

やっぱり組合があるところに行ったほうが良い、

みたいな話になるんですが、

組合のある外資系は沢山ありますけど、

あまり関係ないですよ。

組合があってもリストラはするし、

早期退職も普通にします。

逆に組合の強すぎる会社というのは組織が腐敗している特徴の一つな気がします。

いわゆる成果とは別の、人材を大事にしろ!という感情論が横行してるということなので。

外資系製薬会社は凄い!

外資系製薬会社の雇用不安、

これは少なからずあります。

でも、外資系製薬会社って本当に凄いんです。

治療薬が無かった病気の治療薬作るんですよ。

薬の名前を記載しだすときりがないのでしませんが、

治療薬の無い疾患の薬を作るという目標を掲げて、

それを実行する。凄い!

イマチニブなんかは、死ぬか生きるかの移植でしか治せなかった、

白血病を治しちゃうんですよ!イマチニブ一つで!凄い凄い!

医者も辞めさせる

外資系製薬会社は10%の社員を代謝(退社)させるんですが、

薬が凄いので医者も辞めさせることがあります。

先ほどのイマチニブとか、肺がんのイレッサ等が出てきたことによって、

医師が医師を辞めて製薬会社の創薬研究チームに入ってくることも多いんです。

薬ひとつでこんなに治療が変わるんだと。

自分がこれまでやっていた研究よりは、

創薬に取り組んだほうが患者さんへの貢献になると考えて、

製薬会社の開発部に転職する人も少なくないのです。

要は10%に入らなければ良い

外資系の雇用におびえるのが嫌とか言ってる人は、

外資系に入らなければ良いのです。

でも、外資系製薬会社には内資系では得られないくらいの貴重な経験ができます。

要は成果を上げて下位10%に入らなければ良いのです。

上位30%くらいに入れば良いのです。

出世は早いし、昇給はするし、やりがいも高いし。

外資系の場合は薬が良いので成果を上げることは難しくありません。

良いものを良いと伝えるのです。

内資系のように医師に媚ってMR暴露量で勝負する時代ではありません。

外資系は経験しましょう

内資系が行っているような、

MR数を増員して、大規模な組織にして、

大規模な売り上げを上げるビジネスモデルは外資系は取りません。

組織の腐敗を招くからです。

こうした時代は外資系ではとっくに終わっています。

内資系は外資系が行っていることを5年後に行うといわれているので、

内資系も今後は変わっていくかもしれませんが、

製薬業界で働くやりがい、

最先端をの経験ができるのは外資系です。

外資系の今後

特定の疾患領域に特化して、

本当の意味での専門性をMRやメディカル部門から価値を提供する、

革新的な新薬の創出、

その情報提供の質の向上、

これが外資系の今後の姿です。

雇用におびえるのが嫌とか言ってないで外資系を経験しましょう!

では!



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