まさに製薬ドリーム!解体前に偉大なるセルジーンを振り返ってみる

希少疾病系への転職

どうもこんにちは、だいさくです。

先日セルジーンとBMSの早期退職に関して記事を書かせていただきまして、

セルジーンとBMSの早期退職同時開始の不思議。なぜ今なのか?

もはやほぼ解体作業が終わったセルジーン内部で、

早期退職を行うってなんかおかしいよね、

これってBMS側が早期退職を行いたいから体裁整えるためにやってるっぽいよね的な事を、

書かせていただいたんですが、

なんとなく自分で書いていて、

セルジーンという会社が解体されこの世から無くなっていくという事に、

心からさみしい気持ちを覚えまして、

まさに製薬ドリームの象徴のような会社であったセルジーンを回想して見たいと思いました。

まさに製薬ドリーム!解体前に偉大なるセルジーンを振り返ってみる




僕が大手の製薬会社で働いていた時に、

バイオベンチャーにとてつもない興味を持ち始めたのは、

セルジーンという会社を知り、

セルジーンの方々とお話をさせていただいたことがきっかけでもありました。

だいさく
だいさく

ん?もしかして、製薬業界で一番やりがいのある会社ってこういう会社なのでは?

そんなふうに感じるようになって、

セルジーンのようなバイオベンチャーに興味を持ち、自分で調べるようになり、

その後ブログを始めてからも、

テーマは結構バイオベンチャー系のテーマが多かったように思います。

そして自分でも今そういった会社でお世話になるようになって、

忙しいけど、後悔は全く無いですし、

このまま自分の製薬業界でのキャリアをこの会社で終えたいと思えるようになりました。

セルジーンの歴史を簡単に

セルジーンは1986年にCelaneseという会社からスピンオフした会社です。

その翌年米国で上場しました。

サリドマイドを骨髄腫領域で開発したのはセルジーンで、

その後レブラミドを開発し、もはや骨髄腫領域でベース薬まで育薬しました。

またその次に上市したポマリストも成功してると言って良いと思います。

詳しいことは書きませんが、

サリドマイド、レブラミド、ポマリストはいわゆるIMiDs(イミッヅ)と言われる薬剤で、

セルジーンはこのIMiDsで成功した会社だと言えます。

そしてIMiDsで成功したお金を適切に投資し、

現在素晴らしいパイプラインを持っています。

僕がセルジーンを知ったのは最初の外資の時

セルジーンが日本に参入してきたのは、確か2007年頃だったと思います。

当時僕はまだMRではなく最初の異業種の会社で働いていました。

セルジーンはその後2010年末くらいにレブラミドを日本で上市します。

僕はその頃、固形癌ばかり担当していて、

当時働いていた外資系の会社で数年後に白血病の薬剤が出たことがきっかけで、

少しだけ血液領域にお世話になるようになりました。

ただ、会社としてそこまで大きな力を入れてる薬剤ではなかったんですが、

当時の先輩から、血液領域は新薬も多いから、

自分の価値が上がる!絶対頑張っといた方が良い!と言われ、

会社の方針とは裏腹に、結構張り切っていたのを記憶しています。

ただ、セルジーンに関しては、

だいさく
だいさく

セルジーン?、、知らん。なんか怪しい感じだし、どうせどっかの弱小メーカーでしょ。あんま関わらないでおこう。

と、大手の外資で働く僕はマジで思ってました。

セルジーンとはあまり関わらないでいたんですが、

僕が東京に異動になって、

たまたま以前勤務していたローカルのエリアで顔見知りだったセルジーンの方が東京にいて、

それで色々と施設の事とか先生の事とか教えてもらっているうちに仲良くさせていただきまして、

セルジーンという会社を深く知るようになりました。

僕はその辺りからセルジーンのようなバイオベンチャーは、

「ただの弱小メーカー」ではなく、

「実はこの業界で一番やりがいのある会社」に変わって行きました。

セルジーン立ち上げメンバーのRSUは2億越え




では、セルジーンの何がそんなに魅力的だったか?という所ですが、

セルジーンの立ち上げメンバーって、

その後レブラミドが大成功したわけですが、

立ち上げからの約10年間で彼らが得たRSUは大体2億から2億5千万くらいと言われています。

薄い記憶だと、立ち上げ初期は50人くらいでスタートしていたと思います。

成績にもよると思いますが、

特にマネジャーで入社した人達はほとんどの人がそれくらいで、

MRとして入社した人達もそれに近いくらいだったと思います。

RSUって本当に良くて、給料だと上がれば上がるほどがっつり税金で持って行かれますが、

RSUだと現金化しない限り税金は取られません。

税金も取得してから上がった分の約20%程度とられるだけなので、

できればRSUでもらう方が良いですよね。

会社によっては配当も出ます。

RSUだけじゃ無いセルジーンの魅力

セルジーンは退職金も無いし、当時は福利厚生もほぼ無かったです。

その代わり年収は大体1300万前後で、すげー額のRSU。

でもこの業界にはそういう会社は他にもありました。

セルジーンの魅力って、お金の面だけではなく、

その育薬力がすごかったんですよね。

レブラミドはとりあえずFirst in classだったと言えるとは思うんですが、

Best in classかと言われると、否定はできないけどあながちそうでも無い。

でもそれをうまくBest in classにしたのは、育薬力と営業力だったと思います。

オピニオンの先生方としっかり育薬し、

今では骨髄腫領域でなくてはならない薬剤になったと思いますし、

レブラミドはその後世界で8千億程度の売上になりました。

MRを嫌になる前に考えてほしい事

以前20代の方からいただいたご質問の記事でも書いたんですが、

MRがつらいです。辞めたいです。【読者さんからのQ&A】

僕はやっぱり是非First in classの作用機序を持って、

Best in classになりうる薬剤を扱ってほしいと思っています。

作用機序がFirst in classかどうかというのは、

前もってわかりますが、それがBest in classになるかというのは、

やってみないとわからない部分がどうしてもあって、

これをBest in classにしたい!と思えるような薬剤を、

できればセルジーンのような社員への還元率も高い会社で頑張ってみて、

それでもやっぱりこの仕事がつまらない、やり甲斐がないと思うなら、

やっぱり向いてないと思うわけです。

でもせっかくこの業界に足を踏み入れてるんなら・・・と思うわけで、

勿体無いなぁとかも思ったりするわけです。

セルジーンの立ち上げメンバーは変わった人も多かった気がする

セルジーンってここ数年間で入社された人とかは、

多分大手とかから来てる人だと思うんですが、

立ち上げ当時ってなんか良い意味で変わった人というか面白い人が多かった記憶があります。

当時マイナーな疾患と言われていた骨髄腫に、

IMiDsとかいう分野の薬剤を扱う、

セルジーンとかいう怪しげな会社に入社する事を選べるような人って、

目利きのあった人と言えるかもしれないんですが、

やっぱ変わった人だったと思います。

僕もそんな変わった人になりたいなぁとか思ってしまったわけです。

BMSは良い時に買収したと思う

後から知ったんですが、セルジーンをどこかが買収かけるっていうのは、

結構米国では有名な話だったみたいですね。

実は武田がという噂もあったみたいですが、タイミングが合わなかったとか。(あくまで噂)

BMSが買収かけたのって、下図の青い矢印の時なので、

本当に良いタイミングというかたまたまそのタイミングだったのかわからないですが、

是非両社の相乗効果を出してほしいですね。

後、たまにSNSで勘違いしてる人を見かけるんですが、

セルジーンの方には買収にあたってプレミアはついて無かったと思いますよ。

まぁついたとしても元々下がった所での買収ですからね。

最後に

もっとコンパクトにまとめるつもりでしたが、また長くなってしまいました。

今回の買収は僕自身は本当に寂しい気持ちですが、

とにかくバイオベンチャーは立ち上げで入るのは、すげー辛いですし、色々あります。

セルジーンのような会社でも立ち上げで入るのと、

大きくなってから入るのでは恩恵は月とスッポンですし、

もちろん仕事内容も見える景色も全然違うと思います。

セルジーンが日本に存在した約10年間は一体なんだったんでしょうかね。

セルジーンは勝ち組なのか、はたまたBMSが勝ち組なのか、

この業界の勝ち組とは一体なんぞや、

セルジーンに入社した人達は本当にリスクだったのか?

買収されたバイオベンチャーに入社した人はリスクだったのか?

買収もかけられないような会社にいる人にリスクはないのか?

セルジーンにしても、BMSに8兆円で買収されて初めて知った人もいるかも知れません。

いや、もしかしたら今だにどんな会社かご存知ない人も多いかもしれませんが、

兎にも角にも僕は製薬ドリームのような会社だったと思いますし、

色々と考えさせられた会社でした。

シャイアーも武田に買収されて初めて知った人もいるかも知れません。

昔の僕のようにどこかの弱小メーカーと思わずに、

小さなバイオベンチャーにも是非興味を持っていただけると何と無く嬉しい気持ちになります。

ではまた!




 

コメント

  1. 3zai より:

    だいさくさん

    セルジーンに関してすごく素敵な記事を書いてくださり有難うございます。
    RSUの税金に関して若干の補足を

    「RSUだと現金化しない限り税金は取られません。」
    と記載されておりますが

    RSUは
    株式として自社株をもらった時点で(株式を売却しなくても)
    価値を円で計算して普通に給料やボーナスと同じように課税されます。

    さらにさら~に
    現金化(株式を売却)した際に
    もらった時点より株価が上がってたり、円安による為替利益が出てたりしたら
    「追加で」税金を払う事になります。

    なのでいっぱいいっぱい税金払っております。
    でもそれはとっても大事な社会貢献!と言って喜ぶ素敵な人ばかりです(笑)

    • 大作 大作 より:

      え!!!
      そうなんですか!!!!
      知らんかったです。

      持株会とかとはルールが違うんですね。。。

      何から目線かわかりませんが、
      日本国のためにありがとうございます。

      あとコメントいただきありがとうございます!!

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