セルジーンとBMSの早期退職同時開始の不思議。なぜ今なのか?

MRと早期退職

どうもこんにちは、だいさくです。

セルジーンとBMSが早期退職を同時に開始しましたね。

正直、オンコロジーで血液系を担当してる方は、

なぜこのタイミング?わけわからない。。

と思ってる人も多いのではないかと思います。

僕自身もかなり不思議だったので、

今回の両社の早期退職について久しぶりに真剣に考えてみたので、

考察を交えて書かせていただければと思います。

セルジーンとBMSの早期退職同時開始の不思議。なぜ今なのか?




すでにご存知の通り、セルジーンはBMS(ブリストルマイヤーズ・スクイブ)に、

合併買収されることが決定し、日本以外ではその統合はほぼほぼ完了してます。

ブリストルとセルジーンを買収合併!製薬業界は合併ありきで考えよう!

日本の完全統合はまだ完了してませんが、

恐らく、大体2020年の7月、8月頃に統合は完了すると考えられます。

またセルジーンの方の取得していた、

ストックオプションも全てBMS名義の株式に変更されましたし、

セルジーンがBMSに買収されることが決定してから、

元々少ない人数で運営されていたセルジーンジャパンは解体のような形となりました。

乾癬の領域はアムジェンにそのまま人材ごと吸収され、

本社の人間も相当数会社を去り、

MRもオンコロジーは130人程度いたのが現在では100人を切るほどまでに自然に減少しました。

武田薬品から来た野口社長もどこへいったのかわかりませんが会社を去ったとニュースで拝見しました。(後任の社長はBMSの人)

僕としてはこういったバイオベンチャーの成功例のような会社が解体されていくのを見るのは、

非常に寂しい限りでしたが、

順調に統合へ向けて動いていると思っていた所に今回の同時早期退職の募集です。

セルジーンとBMSの早期退職の概要

今回のセルジーンとBMSの早期退職の内容を簡単にご紹介します。
(両社の間で若干ですが条件は異なるようです)

対象:勤続年数3年以下を除く35歳以上の社員

募集期間:4月15日から約3週間(公表してないが募集人数に達したら終了)

条件:有給の買取、退職金特別加算金、単身赴任者規制費用

セルジーンって元々退職金が無かったと思います(その分RSUが付いてた)

一応大体基本給2年分程度の退職金と言われています。(人にもよります)

セルジーンの早期退職はなぜ今なのか?

セルジーンの早期退職はなぜ今のタイミングなのでしょうか?

ちなみに今回の早期退職って当然ですが誰も肩を叩かれているわけでもないですし、

強制的にされているものではありません。

もっとわかりやすく言うと、

どうせBMSに統合されちゃうから、

誰が辞めてもセルジーンからしたら関係無いと言えば関係無いわけです。

まして乾癬領域もアムジェンに譲渡して、

かなりの人数が既に辞めているのです。

BMSオンコロジーをしばらく牽引するのはセルジーン製剤

少し話が逸れますが、

BMSはセルジーンを手に入れることによって、

セルジーンの素晴らしい既存薬剤と、素晴らしいパイプラインを手に入れます。

オンコロジー領域のラインナップとしても、

合併することによってオンコロジーを代表する世界的な会社と肩を並べ、

遜色ない会社が出来上がるといっても過言ではないと思います。

しかし、BMSには小野薬品と併売するオプジーボがありますが、

新BMSのオンコロジー領域の売上を牽引するのはやはりセルジーン製剤です。

2018年度のセルジーンの世界売上高約1兆6千億のほとんどは、

MM(多発性骨髄腫)のレナリドミド、ポマリドミドが大半で、

PTCLのイストダックスが少々と言う感じです。

またレナリドミド、ポマリドミドは催奇性リスクのためにレブメイトが必要になったりと、

少し特殊な薬でもあります。

レブメイト適正管理手順

BMSのニボルマブを除くラインナップはエロツズマブ、イピリムマブですが、

エロツズマブは今後の育薬は厳しいですが、

イピリムマブもまだまだ可能性のある薬剤ですが、

それでもどう考えても主役はセルジーン製剤だと思います。

なのでセルジーンの人材は新BMSには必要だと感じていますし、

新BMSの血液腫瘍部門のマネジャーはセルジーンの人間が就任したと記憶してます。

セルジーンの今いる社員は早期退職に応募しない




冒頭にもお伝えしましたが、

セルジーンの人材は今回の買収の件で、相当数会社を既に去りました。

残っている人材はいわゆる勤続年数が浅い人材だったり、

新BMSに行こうと覚悟を決めていたり、

はたまたRSUの現金化の権利がまだ付いてないとか、

もしかしたら転職しそびれたような人もいるかもしれません。

なので一概には言えませんが、

僕はセルジーンの今の社員が今回の早期退職に喜んで飛びつくようには感じてません。

セルジーンの既存製剤の売上がBMSにadd onされるんだから、今の100人少々のMRくらいなら、

全然受け入れ可能だとも思っています。

こういうと、セルジーンは年収が高いからBMSに行きたがって無いので、

早期退職に飛びつくんじゃ無いか?と思われるかもしれませんが、

今残ってる人は多分初期メンバーじゃ無いと思うので、そこまででは無いと思います。

しかも今回の募集内容を拝見してもそこまで切羽詰まった感じの内容には見えません。

どうしても人が切りたくてしょうがない文面にはみえません。

ではなぜセルジーンは早期退職を募集したのか?

セルジーンの薬剤が少し特殊であることと、

血液領域にBMSがセルジーンほどどっぷりではない事、

既に相当数の人材がセルジーンを去っているため、

そこまで今回の早期退職に手上げをすることが予想できないこと、

これらを踏まえて、なぜセルジーンは早期退職を募集したのか?と言う部分を、

僕なりに考察させていただきますと、

BMS側の人間を積極的に減らしたいのではないか?と思うわけです。

今回の同時早期退職ってまず間違いなく両社で打ち合わせされてると考えて良いと思います。

買収する側のBMSが早期退職をするっておかしいと言うか不公平感があるので、

セルジーンもやるようになったんじゃないかと思います。

もちろん自然減で減らせるとこまで減らしたから、

ここで最後の切り札、早期退職っていうのも理解できる部分はあります。

でも人数は相当数辞めているし、

たくさん辞められてもレベメイトの管理とか考えるとセルジーンの力は必要なので、

そこまでの熱量では無いって感じなのかなと思うわけです。

でもBMS側は人を切りたいと思ってるから、

体裁のためにセルジーンにも早期退職を募集させたのでは無いかと。。

BMSとセルジーンの早期退職は最強の会社ができる助走

こちらBMSとセルジーンのパイプラインをまとめてみました。

BMS セルジーン
オプジーボ 抗PD-1抗体 頭頸部癌他固形癌を中心に20程度の臨床試験が進行中 bb2121 CAR-T 骨髄腫
イピリムマブ 抗CTLA-4抗体 肺癌を中心に10以上の臨床試験が進行中 JCAR017 CAR-T DLBCL
BMS-986205 IDO阻害剤 悪性黒色腫(P3) CLL
筋層浸潤膀胱癌(P3) 血液癌各種
各種固形癌(P2) CC-486 DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤 MDS
エロツズマブ 抗SLAMF7抗体 MM(併用試験)(P3) AML
NKTR-214 CD122バイアス拮抗薬 黒色腫(P3) MDS
腎細胞癌(P3) T細胞リンパ腫
固形癌(P2) ACE-536 TGF-β阻害剤 MDS
relatlimab 抗LAG-3抗体 黒色腫(P3) イストダックス HDAC阻害剤 PTCL
固形癌(P2) marizomib プレテアソーム阻害剤 膠芽腫
cebiralizumab 抗CSF1R抗体 固形癌 ポマリドマイド 免疫調整薬 膠芽腫

見にくくてすいません。。

ニボルマブも血液領域に適応がどんどん追加されてますが、

やはり既存薬、今後のパイプラインを考えると、

血液領域の中心はセルジーン製剤だと思います。

セルジーンのパイプラインはCAR-Tを含めて、白血病からリンパ腫、骨髄腫、MDSと、

血液癌は網羅してますね。

こう見てみるとBMSは抗体薬がとにかく多いです。

固形癌が中心に見えますが、

この両社が合併することで本当にすごい会社ができそうです。

最後に

今回の早期退職はセルジーン側は売上高の割にかなり少ない人数で元々稼働していて、

さらに合併で相当人数が減っていたとこでの早期退職だったので、

もしかしたらもっと減らしたいという方針があったのかもしれませんが、

個人的にはBMS側の早期退職のための布石なのかなと感じています。

まぁとにかくこの先血液領域も固形領域もオンコロジー領域として、

注目したい会社だと思います。




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