医師の働き方改革はMRの活動にどんな影響が出るか考察

MRの今後

どうもこんにちは、だいさくです。

以前こちらの記事に勤務医の先生からコメントいただきまして、

思惑通り?医療用医薬品販売ガイドライン施行後現場はどうなったか考察

医師の働き方改革が若手の先生を中心に進んでいるよという話がございました。

この医師の働き方改革が進んだら少なからず製薬会社のプロモーションにも、

何かしらの影響があるのかなと思ったので

今日は医師の働き方改革によって、

MR活動にどんな影響が出るのか?という部分を書いていければと思います。

医師の働き方改革はMRの活動にどんな影響が出るか考察




今回色々と資料を読んでいて、

医師の働き方改革というのはかなり深刻な状況で、

とにかく応召義務という、日本の医師法において、

診療行為を求められた時に、

正当な理由がない限りこれを拒んではならないと定められた義務によって、

患者がいる限り診ないといけない状況が一つの要因のようです。

医師の働き方改革について 令和元年6月

こちらの厚生労働省からの資料が、珍しく非常にわかりやすいので、

ご興味ある方は一度拝読されると良いと思います。

医師の働き方改革に関する資料は本当に沢山あるので、

僕が何かまとめるような事は致しませんが、

ここからは医師の働き方の何が問題で、

今後どうなってくと予定されているのか?という、医師の働き方改革について、

かいつまんでご紹介させていただきます。

日本の医師はたぶん働き過ぎている

だいたい御察しの通りかと思いますが、

日本の医師はとにかく働く時間が長いです。

下の方の図にありますが、

いわゆる勤務医のほぼ全てが、法廷で定められている労働時間を超過して働いています。

ただ、このデータ自体はしっかりしたデータではなく、

基本的に個々の医師からの自己申告のようなデータになります。

なので、まずは全医療機関で、勤務医の労働時間の管理をしよう!というのが進められています。

なのでそういう意味で、JOYが進めている医師の勤怠管理システムっていうのは、

とても良い取り組みなんだなぁと思いました。

医師が働き過ぎのために起こる事

しっかりした医療機関からのデータではないにしても、

まず間違いなく日本の医師の超過重労働は大きな問題で、

ある調査では、日本の医師の寿命は一般的な職業の偏り10年程度短いというデータもあるそうです。

実際、今回の調査で、医師は「脳・心臓疾患の労災認定基準における時間外労働の水準」を、

2倍以上超えているそうです!

医師本人の身体の事も心配な部分ですが、

それにより、医療事故やヒヤリハットが勤務時間が長くなるほど上昇し、

作業能力を低下させ、判断や反応の誤りも増加させることがわかったと記載されています。

なぜ日本の医師は超過重労働なのか?

では、そもそもなぜ日本の医師はこんなにも超過重労働なのか?というところですが、

・救急搬送を含め、、新領事館外に診療が必要な患者さんや、所定の勤務時間内に対応しきれない長時間の手術、外来の患者数の多さ

・上述した応召義務の存在

・タスクの分散化ができてない

・医師の職業意識の高さ などであると考えられる

ではどうするのか?




非常にかいつまんでますが、とにかく医師の超過重労働の原因があり、

その過重労働によって、

医師本人の身体的な問題もさることながら、

患者さんへの不利益にも繋がりかねないので、どうにかしないといけないのですが、

ではどうするのか?という部分ですが、

まず具体的には、医療機関がマネジメントを徹底する、例えば、

・管理者および医師の意識改革

・医師のタスクシフティング、タスクシェアリング

・ICTを活用した業務効率化

・地域医療提供体制における機能分化/連携

・医療機関の集約化 / 重点化の推進

・医師偏在の是正

・上手な医療のかかり方の周知

など総合的に進めるとされています。

だいさく
だいさく

ふむふむ、、、お決まりの結局何も改善してないじゃん?になりそうな雰囲気がプンプンするくらい絵に描いた餅感満載ですね。そもそもこんなのすぐできるくらいならとっくにやってるよって感じはしますし、まぁ個人的には、あくまで個人的には、高齢者の医療費負担をあげてしまえば3割くらい解決しそうな気もしたりして・・

まずは2024年4月から年間960時間以下を目指す

とにかく医療機関に医師の労働管理の徹底と、改善を促すわけですが、

まずは2024年4月以降「時間外労働を年間960時間以下とする」ことを目指してます。

下記のA水準と呼ばれるもの。

「時間外労働を年間960時間以下とする」っていうけど、

これってそもそも上述の「脳・心臓疾患の労災認定基準」となる、

「過労死ライン」の数字なんですよね。

改善しても過労死ラインは下回らないんですよ。

この頑張って改善したところで、過労死ラインをクリアできない言い訳として、

患者の急変は予見できない、公共性、代わりが効かない高度の専門性、

技術革新と水準向上という特殊性のことから、

「当面、一般労働者よりも長い労働をお願いせざる得ない」という判断に基づくもので、

「将来的には一般労働者と同じ水準を目指す」とされています。

だいさく
だいさく

・・・・って感じ。やっぱ絵に描いた餅感満載ではあるんですが、まぁそれくらい医師の働き方改革は難しいんでしょうね。

ドイツで働く女医さんのブログ

以前、SNSで紹介いただいてドイツで働く日本人の女医さんのブログを思い出したのですが、

日本の医師の働き方はやっぱり異常なんだけど、

ドイツなどの欧米諸国は医師も普通の職業と同じくらいの水準の働き方をしてるんだそうです。

しかし、それによって患者さんの不利益もあって、

平気で手術日も医師の都合で延期や先送りがあり、

いわゆる患者本位の医療は欧米諸国では受けられないと書いてありました。

日本では患者本位の医療体制になっているのが問題でもあるが魅力でもあると。

なので本格的にドラスティックに医師の働き方改革を進めたら、

間違いなく患者さんに今よりも不利益が被るのは分かっているので、

中途半端な改革しかできないのが実情なのだと思いました。

あと、僕は日本にもっと外資系の医療機関というのができると良いのではないかと思います。

千葉の成田に国際医療福祉大学の病院ができますが、

僕は内資系の製薬会社が比較的ホワイト企業なのは、

外資系製薬会社の存在もやっぱりあると思っているので、

日本にも外資系の病院ができると、

医師の間でやっぱりそっちが魅力となって人材が流れていくようになれば、

他の病院も変わっていかざる得なくなるのかなと感じています。

医師の働き方改革でMR活動は何か変わるのか?

1月のミクスのコラムで、

MRセンターの近澤さんが、医師の働き方改革が進んだら、

専門MRの加速化が進んで内資プライマリーの存在感に危機感が・・

みたいなコラムを書かれていたんですよね。

確かに、厚生労働省から、医療機関にきつく医師の働き方改革に関してお達しが行けば、

一つのパフォーマンスとして、

外部業者のとの不要な接点を持つことを辞めて、

訪問規制を強化するみたいなことはあり得るのかなと思います。

ただ、ミクスってまぁ内資にかなり偏った記事が多いんですが、

そもそも医師の働き方改革云々の話じゃないというか、

専門MRの加速化ってとっくに進んでるよねという感じはコラムを読んだ時に思いました。

なので、本質的には、変わらないというか、

働き方改革が進もうが進まないだろうが、

自分が興味ない無駄な講演会にはいかないだろうし、

不要な説明は聞きたくないと思うんですよね。

最後に

近澤さんが言う所の話は、

僕は今に始まった事ではないと思うのと、

医師の働き方改革とか、

以前にあった東京医大の男子優遇制度みたいな話も、

東京医大の問題じゃなくて、結局日本の医療制度の問題だと思いました。

ただ、自分が患者さんになったらやっぱり患者本位の治療してくれる、

今の日本はやっぱ良いと思うし、

色々な方面からその制度をしっかり守れるように努力する必要があるんだろうなと改めて感じました。




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