武田薬品の新しい新卒MR採用基準は結構魅力的だと言う話

武田薬品

どうもこんにちは、だいさくです。

武田薬品さんの新卒MR採用基準に新しい基準が導入されたと発表されていましたね。

武田薬品 国内MR・総合職の新卒採用に新基準導入 グローバル人材の輩出加速へ

個人的には結構良いなぁって思いましたし、

武田の優秀な人材獲得の優れた戦略だと感じました。

MRの人数って今後絶対に減少していくし、

逆に狭き門になって行くのでこう行った採用基準を設けるのも別に不思議ではないと思いますし、

先行して行って行く武田の戦略は良いなぁと感じました。

武田薬品の新しい新卒MR採用基準は結構魅力的だと言う話




武田薬品の新しい新卒MR採用基準を簡単にご紹介しますと、

武田薬品発祥の地である日本で、次世代リーダーを輩出するために、

日本の医薬品事業本部(営業部)で新卒採用する際、語学力やコミュニケーションスキルなど、

グローバル人材として活躍できるかどうかの資質を評価する。

新採用基準は20年度入社の新卒を対象にスタートする。

特に「TOEIC」など英語能力テストの点数基準は設けない。

今後、新採用基準をクリアして入社した新入社員は、

まずはMRとしてビジネススキルを磨き、

その後、国内外での様々な職務経験を積むことを想定している。

武田は日本人のグローバル人材がいない

個人的に思う、この戦略の凄いところを書いて行きたいと思いますが、

武田はご存知の通り日本に本社がある、日本でナンバーワンの製薬会社になります。

リュープリンやブロプレス、タケプロンなどで得た内部留保(約2兆円とも言われている)を、

全て使い切り、現在では4兆円弱の借金を抱えてまで様々な外資系製薬会社を買収してきました。

当然ながらそこに君臨するTOPは日本人であるべきですが、

現在のエグゼクティブチーム20人のうち、日本人はわずかに4人です。

タケダ エグゼクティブチーム

日本の会社とは到底思えないくらい日本人のグローバル人材が枯渇していると言えます。

武田はグローバル人材を集め、育てていた

武田薬品も当然指をくわえて見ていたわけではなく、

その昔、武田薬品で今後グローバル化を測るために、

グローバル人材を集め、育てていたという話がありました。

確か、この本に書かれていたと思います。

落ちこぼれタケダを変える (日経ビジネス人文庫)

いわゆる日本で言うところの就職フェアのグローバルバージョンが存在していて、

そこでリクルートした人材(日本人中心)を武田薬品も採用していたそうです。

しかし、そういったハイキャリアの人材が、

数年以内に武田を辞めていってしまうといった現象が相次ぎ、

なかなかグローバル人材が育たなかったと記載されてます。

当時と今では時代がだいぶ違うのでなんとも言えませんが、

とにかく武田薬品には日本人のグローバル人材が枯渇しており、

努力してきたがなかなかうまくいかなかったと言う背景があると考えられます。

武田薬品の新採用基準は何が凄いのか?




武田薬品は日本人のグローバル人材が枯渇していた事、

また多くの外資系製薬会社を買収し、

その必要性がさらに増し、

今回のような新採用基準を設けることになったと考えられます。

元々営業以外には英語ができるという一定の基準は以前からありましたが、

営業にも英語力やグロバールコミュニケーション力を求めるようになったということになります。

MR認定試験の受講率は数年前と比べると半分まで減少しておりますので、

MRの採用は今後減少して行くか、横ばいかになると思います。

同時に、新卒入社でグローバルで活躍できる能力がありそうな人間が、

製薬会社を選ばなくなると言う危機感もあると思います。

しかし、この採用基準をクリアして入社した人間は、

MR職を通じて製薬ビジネスの基礎を学んだ後、国内外における様々な職種を経験することになる。

また、同社は、

「キャリア開発の初期段階で、国内外における様々な職務を経験する機会を設定」するとしてます。

こんなチャンスは普通ありません。

製薬会社に興味があって、それなりに英語ができる人は絶対に受験するべきだと思います。

武田のような会社で、

グローバルで活躍することがほぼ約束されて入社できるような機会なんてまずないですし、

2021年度以降にこの基準をクリアして入社した場合には、

おそらく特別扱いで入社するのではないかと思います。

このような特別待遇って、外資系もよくやりますが、

大抵は海外の大学卒業してる本国採用の人材とか、MBA取得者になります。

そんな人と同じようなキャリアを武田薬品で積めると言うのは、

僕はとても魅力的だと思います。

僕が大学生だったら絶対受けたいし、

受からなくても良いから受けるだけは絶対受けてみたいと感じます。

MRはキャリアの入り口

また、今回の武田薬品の新採用基準は、

MR職がちょっと下火で今後どうなるかわからないし、、、

と言う現在の状況下で、その中でも存在してる日本の大学のハイキャリアを、

こぞって集められると言う企業戦略もあると思います。

例えば、一流大学の薬学部で英語もできてみたいな人材をこぞって集められると思います。

僕もこれまで学生のインターン研修などを幾度か経験したんですが、

そういった人材って本当に沢山いるんですよね。

例えば国立大の薬学部で、留学経験もあって、英語もそれなりに堪能、

インターンで海外経験をしてるみたいな感じのような方をこぞって武田に集められる気もします。

インターン研修などで話してるとそういった方のキャリアって以外に少ないんですよね。

製薬会社でグローバルの仕事がしてみたいけど、、

中々それが明確になってるポジションって無いと感じてる人も多いのかなと思うし、

そういう方にはまたと無いチャンスだと思いました。

これまでも何度かご紹介させていただいてますが、

約5年ほど前のデータでは製薬会社で働く45%の人間はMRで、

MRの80%はMRのまま退職して行くと言うデータがあります。

もちろんMR職のままずっと定年まで行けるのが一番幸せという人もいると思いますし、

僕もそう思うこともあるんですが、

今後の若い方はMR職は製薬会社でのキャリアの入り口として捉えていかないと、

厳しいと思いますし、そうじゃないとなかなか生き残れないのかなと思っています。

「MRはキャリアの入り口」を自でいける会社だと思いましたし、

実際調べてみたら取締役の岩崎さんも元々MRなんですね。

英語はどっちにしろ必要

特に大きな製薬会社であるほど、

現場でいかに優れた実績を出しても、

それなりに英語ができないと越えられないキャリアの壁というのが必ず出てきます。

逆にいうと英語ができる事でスイスイ上がれるハードルもあるので、

英語は絶対に勉強しておかないといけません。

もうその壁超えなくて良いやぁ〜と諦めてしまうことにならないように、

英語はこの業界に入る前に勉強しておいた方が良いと思いますし、

社会人になってから英語の勉強をするって結構しんどいと思います。

英語の基準はTOEICじゃない

今回の採用基準を見ていると、英語の基準はTOEICは使用しないとなってます。

僕自身はTOEICの勉強があまり好きではなく、実践的でないと感じていたので、

個人的にはとても良いなぁと思いました。

では今回の新採用基準ではどんなテストが行われているかというと、

詳細は発表されておりませんが、

一部の採用面談で実施されている、

武田の米国本社であるボストンでの営業部の新卒採用活動を

英語で行うようなイメージであるとされています。

ちょっとわかりにくかったですが、

TOEICなどの基準は設けずに、

グローバルで行われている採用フローを日本人にも踏んで行くというイメージになるのでしょうか。

この辺はよくわかりませんが、単純にTOEICで判断するのではなく、

実践的な英語力を判断するあたりも本気度を感じるかと思います。

グローバル人材にMR経験は必要か?

では、そんなグローバル人材に今のMRの経験は必要なのか?というところですが、

なんにしても「現場」感覚というのは、

どんな部署に行ったとしても大切な感覚だと思います。

本社勤務されてる方も結局はこれは「現場」ではどう活かされる?とか、

現場の先生はどう考えるか?とか、そんなことを想像しながら仕事をして行くので、

やはり現場の経験は不可欠だと思います。

むしろそれが無いと仕事なんて務まらないと思うし、

薬を使うのは現場なのでね。

現場を知らない人には何言われてもピンとこないし、

ピンと来ること言えないと思います。

最後に

とにかく日本で一番の会社のエグゼクティブクラスが日本人が4人しかいないってのは、

寂しいっすよね。

外国人を採用してどんどん企業合併をして行こうというフェーズが

終わったというのもあるのかもしれませんが、

僕は今回の新採用基準はとても魅力的だと思いました。

やっぱ実際薬学系の知識があって、グローバルで活躍したい!でも、

MBAとかは持ってないから・・みたいな人って、

僕の印象では結構いるんですよね。

そう行ったハイキャリア、もしくは準ハイキャリアのような人材を独占できそうな、

採用基準だと思います。

もしそんな人がいたら凄いチャンスだと思ったし、

絶対トライしてみるべきだと思いました。

ではまた!




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