どうもこんにちは、だいさくです。
CSOのあれこれ聞いてきたシリーズですが、
今回で3回目になります。
過去2回分の記事はこちらになります。
コントラクトMR(CSO)からのキャリアって何がある?経験者に聞いてみた
3回目の今日はCSOで働くメリットデメリットについて聞いてきました!
コントラクトMR(CSO)で働くメリットデメリットをがっつり聞いてみた!
今回もCSO歴約10年のyouさんにお話を聞いて参りました。
youさんは未経験からCSOの会社に転職され、
現在では製薬メーカーへの転職が決まっております。
これまでの10年を棚卸するような感覚で、
CSOで働くメリットやデメリットに関してご教授いただきたいと思います。
いよいよ3回目となり終盤となりましたが、CSOで働いてきた上で、メーカーと比べてメリットと感じた部分を教えてください。
メリットに関しては、以前だいさくさんも書かれていましたが、
私なりに考えられる点をあげていきますと、4つあります。
1、様々なメーカーを経験できる
私はこれが1番のメリットだと思っていて、大体CMRの契約って1〜2年、
長くて3年くらいなので、期間限定で様々なメーカー、領域、エリア、販路を経験できるので、
MRとしての幅は確実に広がります。
メーカーごとの戦略やカルチャー、内資や外資を問わずに経験できますので、
私自身も非常に勉強になったことは多いです。
私はプライマリーもスペシャリティも複数の領域経験できたし、
病院も開業医も担当できたので、
普通のメーカーMRとは確実に経験値は違うと自信を持って言える経験を積めました。
僕はオンコロジー領域のみの経験で、しかも大きい病院しか担当しなかったので、確かに地域医療とか、医療全体を考える視点みたいなものは本当に欠如してると思うので幅広い経験は大切だと思う。内資と外資じゃ働き方や考え方は全然違うので、経験してみないとわからない事は多いと思います。
2、勤務が期間限定であること
こちらはメリットと捉えるかデメリットと捉えるかなんとも言えませんが、
あくまで働く期間が限定的なので、仮にエリアや得意先、上司が最悪だったとしても、
1〜2年の辛抱です。
社員MRであれば、どんなエリアや得意先でも、
同じエリアで働く限りは厳しく結果を追求されますが、
CMRならリプレイス(再配属)にならない程度に、
最低限の仕事を1〜2年こなせば良いと割り切ることができます。
女性MRの産休対応でアサインされた場合などは特にそうだと思いますね。
それにCMRは社員MRと比べて、期間限定できている分、
気持ち的にある意味では楽です。
評価に関しても、社員と違って純粋に数字だけで決められるわけでもなく、
もちろん実績も大事ですが、一番大事なのは直属の上司の評価ですので、
そこさえ問題なければ契約満了までは働けると思います。
もちろん、そのCMRの働き次第では、クライアントに転籍、
さらなる契約の延長もありえると思います。
メーカーの場合逃げ場が無いけど、CMRの場合だとその期間我慢しておけばいずれ終わりがくるというのはメリットと捉えられるかもしれませんね。逆に様々な意味で自分に合ってる職場だと終わりが来ることがデメリットになるって感じですかね。
3、希望エリアで働ける
これはあくまでもメーカーMRと比べてという意味になります。
CMRも基本は全国転勤ありですので、100%叶う保証はありません。
しかし、メーカーMRに比べれば、ずっと希望は叶いやすいと思います。
注意しなくてはいけないのは、希望もあくまでメーカーからの引き合い次第という部分はあります。
あくまでも、その時点で揃っている手札から・・という流れになりやすいですね。
案件がマッチしなければ、「待機」という選択肢もありますが、CSOによって違いはあれど、
待機中は外勤手当や日当が出ません。
ですので、長期間にわたっての待機は生活の上でも痛いです。
待機期間が長くなれば、CSO側としても当然まずいので、
案件問わずどこかしらにアサインしようとして来る可能性もあります。
それこそ、限定したエリア希望があるなら、
アサイン先には拘らないといった覚悟も必要かもしれません。
自分の希望のエリアにいたいならアサイン先に文句は言えんけど、もし希望の領域に行きたいのなら勤務地は多少融通しないとダメだよってことですね。そう言った選択肢がある事自体がメリットかもしれませんね。
4、製薬メーカー以外の仕事も経験できる
これも良し悪しになりますが、
最近は製薬メーカーだけでなく、特に医療機関メーカーを中心として、
MR以外のプロジェクトが活発です。
だいさくさんもブログで取り上げられてましたが、
楽天メディカルの募集はオンコロジー経験だけでなく、
医療機器の経験も求めてました。
メーカーMRではできない経験ができる、
キャリアを描いていけるのはCSOの最大の魅力なのは間違い無いです。
今の転職市場でこの2つを経験している人材もレアだと思いますし、
もしかしたらこれから機械の経験もニーズが増すかもしれません。
そう考えると、MRだけでなく、
それ以外のヘルスケア関連事業も経験できるCSOは個人のバリューをあげられる可能性があります。
やはりCSOでのメリットは幅広い経験ができるってことでしょうね。普通なら転職しないとできないですからね。
ではここからはデメリットに関して教えていただければと思います。総じてメリットとデメリットは表裏一体とは言いますがどうでしょうかね。個人的にはCMRの方を見てるとPCが二つあるとか、報告ラインが多いとかそんなんめんどくさそうやなぁとは思ってますがどうでしょうかね。
確かに報告の類はクライアントとCSOで2本立てで、
貸与されている機器も2つあるので面倒ですね。
ただまぁ慣れですね。慣れればそんなに問題はないと思います。
デメリットも4つあげさせていただきます。
1、クライアント都合での契約打ち切り
これはありえない話ではないくらいのレベルではありますが、
新薬の上市や、適応追加、拡大を狙ってCMRで増員をしたはいいが、
様々な要因で予測よりも売れなかったり、外資であればグローバルの意向で、
人員整理をする必要に迫られた時、CMRで真っ先に調整されます。
仮に自身の希望した領域やエリアであっても、
こういった予想外の要因で契約会場になることもありますので、
不確定要素ではありますが自身ではどうしようもないリスクとしてあげられます。
自分のせいではないことだし、CSOの会社は存続するので自分の雇用などの大きなリスクではないですが、あんまり良い気分ではないですよね。
2、キャリアが偶然に左右されすぎる
これは私が最も危惧した部分でもありますし、CSOをやめる要因でもありました。
決して望み通りの経験ができるとも限らないともいえます。
あくまでもアサイン先はメーカーのニーズ次第ですので、
無いものはいくら求めたところでありません。
ですので、自分の求める領域以外でも、
納得いかずとも理解して受け入れることも多いです。
本当は専門領域に行きたいけど、望むプロジェクトがなくてずっとプライマリーをしている、
逆に専門領域にずっと従事してきたけど、
後発品メーカーにアサインしているというパターンも珍しくありません。
最近は製薬メーカーの案件だけでなく、医療機器の案件も増えてきたので、
MRじゃない業務に従事する可能性もあります。
結局は自分の希望よりもクライアントのニーズが優先されますので、
自分が思い描くキャリアを叶えにくいのはネックだと思います。
当然、その逆にプロジェクトに恵まれて、
素晴らしい経歴を持っているCMRの方もいます。
無い袖はふれないのと一緒で、MR本人の資質や経歴も重要ですが、
キャリアが偶然や巡り合わせに依存してしまう部分が大きいです。
メーカーMRであれば、大学病院や基幹病院、KOLを担当したい、
経験したいと思う方も多いと思いますが、CMRでは難しいです。
もちろんメーカーや領域、そのCMR次第で違いますが、
責任ある重要な施設は社員MRでも優秀な人材が担当することがほとんどです。
今は転職市場でも病院での経験(特に大学病院や基幹病院)が重視されるので、
そういう意味ではCMRでは求めるキャリアを積めない可能性もあります。
若いうちはまだ色々経験できる部分が良い所だけどそれなりに経験積んでくるミドルになるとそろそろ自分の方向性決めたいっていう時に、全く希望とは違うアサイン先を言われると・・・って感じなんでしょうかね。
3、実績・活動はシビアに見られる
先ほどメリットの部分で、最低限の仕事さえしてれば契約満了まで働けるとお伝えしたので、
少し矛盾しますが、あくまで先方が求める最低限のパフォーマンスという意味です。
そもそも、CMRは社員MRと比べてコストが高いです。
CSO企業によって違いはあるし、メーカーや領域、アサインしてる人数にもよるので、
一概には言えませんが、一人1000万〜1500万が相場と言われています。
ですので、ある意味で社員MRよりも実績や活動に関してはシビアに評価されます。
女性MRの産休対応や急な欠員補充で、「とりあえず繋いでくれれば良い」等なら、
よほどそのCMRに問題が無い限り大丈夫かもしれませんが、
戦略的にCSOを活用する場合、CMRに向けられる目は厳しいかと思います。
特に最初の3ヶ月〜半年は、めちゃくちゃ頑張って上司に「こいつ大丈夫そうだな」
と思ってもらう必要があると思います。
実績をすぐに出すのは厳しいですが、行動面に関しては意識した方が良いと思います。
CMRの働きが悪いと判断されればリプレイスになってしまいますので、
こうなると再配属までかなり気持ち的にも辛いです。
リプレイスを繰り返すCMRは立場的にも厳しくなり、
CSOによっては退職勧告のリスクとなるかもしれません。
転職直後のMRへの視線に似てるかもしれませんね。
4、勤務が期間限定である
勤務が限定的なのはメリットでもあり、デメリットでもあると思います。
期間が短いので、エリアにも得意先にも慣れて数字も上り調子になってきた時に終わることもあります。
主力品を1〜2年かけて担当エリアでNo.1シェアに育成して、
各施設にも精通してきてこれからさらに伸ばせる!というタイミングで契約満了になって、
歯がゆい思いを幾度も味わっています。
とにかく短期間でクライアントが変わりますので、勉強もその都度していく必要があり、
アサイン直後の3ヶ月くらいは本当に大変です。
私はCSOのキャリア約10年で経験4社ですが、引っ越しは5回してます。
(プロジェクト内での転勤もあったため)
中にはお子さんを保育園に2回入れ直したという知人のCMRもいました。
短期間働くというのはメリットでもありデメリットでもあるんでしょうね。僕も製薬業界では転職を2回して今3社目ですが、正直転職はしたくないです。疲れるしストレスも多いです。僕の場合は年収のアップや自分の希望を叶えるというメリットがありましたが、特にそう言ったものがなく、それが2年毎に繰り返されるというのはシンドイかもしれませんね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
3回目の今日はCSOで働くメリットデメリットについてお伝えさせていただきました。
やはりCSOだと幅広い経験ができるというのはメリットになると思いました。
普通なら転職しないと経験できないことが、CSOにいることで経験できるというのは良いですね。
次回4回目は最終章ということで、CSOの将来性について書いていきたいと思います。
ではまた!
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