【必読!】製薬以外の業界はなぜリストラをするのか調べて比較してみた

製薬会社とリストラ

どうもこんにちは、だいさくです。

ここ2年間特に準大手以上の内資系製薬会社のリストラも目立ったこの製薬業界ですが、

他の業界や会社のリストラ情報も頻繁に耳に入ってきますよね。

このブログでも書いておりますが、

製薬業界では、化合物枯渇や新薬不足、薬価減少による減収など、

色々な理由が相まってのリストラとなりますが、

他の業界ではなぜリストラしてるのか、前々から興味があって、

ずっと同じ業界にいるとどうしても井の中の蛙感が出てしまったり、

他業界を知ると社会を知れたり、日本の状況もクリアになったり、

逆に製薬業界って恵まれてるなぁって思って、

一層仕事がんばろって思えたりもするのかなと思いまして、

今日は他業界のリストラ状況やその理由について調べてみたので、

是非この機会にご一読いただけると嬉しいです。

【必読!】製薬以外の業界はなぜリストラをするのか調べてみる




製薬業界以外の他業界と言っても本当に様々なのですが、

2019年は特に上場企業におけるリストラや早期退職者が6年ぶりに1万人を超えたそうです。

ただこの人数が特別多いというわけではありませんで、

ここ数十年の記録を見てみると一番多いリストラ人数は、

2002年のITバブル崩壊と言われた年に約200社程度がリストラを行い4万人弱、

その次に多いのがリーマンショック後の2009年で約190社系3万人弱の人がリストラされました。

それを考えると1万人強の人数が特別多いというわけではありません。

一通り、上場企業で大規模リストラを行った会社を下記の表で簡易的にまとめてみました。

会社名 対象と条件 備考
朝日新聞 勤続10年以上45歳〜59歳
(人によるが上乗せ退職金6000万程度)
売上減少のため
みずほ証券 50歳以上の1100人程度が対象
(割増3〜24ヶ月分)
半年間転職活動をし、決まらなければ業務を続けて良し
味の素 50歳以上の管理職100人
(上乗せ退職金)
業績は非常に良い
三井造船 1000人以上(条件不明) 業績赤字のため
セブン&アイ 3000人規模(条件不明) 増益だが利益率改善のため
キリン 45歳以上(1人あたり約1800万の上乗せ) 大幅増収の中のリストラ
富士通 45歳以上2850名
(1人あたり平均1600万の上乗せ)
東芝 1000人規模(割増退職金支給) 粉飾決算のツケもあり今後も行う必要がある
損保ジャパン 4000人の介護事業への配置転換 早期退職ではなく自主退職を促す配置転換と言われている

他業界のリストラ状況を全て記載できたわけではないと思いますが、

ざっと調べた感じはこのようになっています。

他業界のリストラを簡単に総括

特に東芝、富士通など電気系の会社はかなりキツそうですね。

価格競争では海外勢に負けてしまい、高級路線もアップルなどに押され、

ジリ貧の中のリストラです。

古き良き日本の電機メーカーが元気ないのは寂しいですが、

この業界は結構まずい状況にみえます。

一時期非常に有名になりましたが、

損保ジャパンは早期退職ではなく、介護事業の会社を子会社化し、

そこに4000人を配置転換させ、嫌なら自主退職してくださいという措置をとって非難を浴びました。

介護事業を泣く泣くやる人は別にそれで良いのですが、嫌です!という人は単純に自主退職なので、

割増金も当然ありません。

そう考えると、なんとなくですが他業界でも割増を払って早期退職させてくれるというのは、

それなりに恵まれているのかなと感じてしまいます。

ただ、大手内資の製薬会社には勝てませんが、

総じてやはり日本の大手上場企業のリストラは結構割増退職金も重厚ですね。

3社に1社は増収増益の中でのリストラする理由

少し話が逸れますが、

今回調べて見てわかったのは、キリンは儲かってるのにリストラしていて、

こちら協和発酵キリンがリストラした事を約1年前に書いた記事なんですが、

協和発酵キリンが初めてのリストラ開始!理由がいまいち理解できないぞ!

当時リストラしてる理由が全然理解できなかったんですが、

今回の記事を書いていて親会社の意向が強いんだと理解できました。

大きな親会社がいる製薬会社が意味不明なリストラをする際には、

他業界にいる親会社の意向も調べてみる必要があるんだなと思いました。

話を戻しますが、

前述の通り、2002年、2009年はリストラを行う明確な理由があったのですが、

日本の景気というのはアベノミクスの影響もありそもそも悪くないですし、

昨今では増収増益にも関わらず大規模リストラする会社が出てきています。

いわゆる「黒字リストラ」と言われているそうですが、

それは一体なぜなのか?

その理由は結構重要で、

なぜ3社に1社は増収増益にも関わらずリストラするのか?

その理由として一番大きいのが日本の人口減少と2030年問題です。

人口減少と2030年問題




これが一番大きい問題になるんですが、

日本の人口減少の影響と2030年問題と言われるものです。

こちら2015年の生産年齢人口の統計になります。

5年前なのでこのデータをちょうど5年分上に引き上げたものが現在だと考えてください。

日本の高齢化というのはご存知の通りですが、

問題は生産人口年齢といわれるもので、大体18歳から60歳くらいまでが対象になるわけですが、

この生産人口のピークが現在ちょうど50歳くらいの、

いわゆる団塊ジュニアの人達になります。

この団塊ジュニアの人たちが非生産人口になっていくのが2030年になります。

そしてこちらが2030年の人口ピラミッドですが、

団塊ジュニアの人達意向、少子化は加速しました。

昨今「少子化をどうにかしよう!」という言葉すら出なくなったんですが、

その理由はもはや限界点はとっくに過ぎて、

子供を産む世代の人達が頑張って産んでももはやどうにもならないので、

日本の各企業は今後の日本人の人口減少に備えなければならないのです。

今黒字リストラを行っている会社というのは、

そこに備えなければならず、それは絶対に行わなければならないのです。

人口減少に備えることがなぜリストラなのか?

人口減少に日本の企業が備えるのはわかったけど、

なぜリストラなのか?というところですが、

以前までは企業というのは業績が悪化したりすると採用人数を減らしてました。

そのため黒字リストラを行った会社の年齢構成は、

若手社員が少なく、年配社員が多いという非常に歪な年齢構成になってしまい、

そこを解消したいというのが1つ目の理由です。

なので、前述の表の通り、黒字リストラを行った会社の対象年齢は全て45歳以上が対象です。

今後貴重な存在となる日本の若手社員の雇用は確保したいので採用人数は増やすが、

非生産年齢となる団塊ジュニアの世代はリストラするというものです。

2、日本の人口に合わせて会社もダウンサイズする

日本の人口は今後減少していくこと、

それに合わせて稼ぐ世代も減少していくことはお伝えさせていただきました。

2019年に生まれた子供は団塊ジュニアの半分の人口です。

稼ぐ世代が少なくなれば、当然ながら「消費が低迷」していきます。

これも今後日本で100%起こる事です。

製薬業界のような恵まれた業界だと、

患者数(マーケット)が少ないから開発費用をペーするために、

希少疾患の医薬品の薬価は高く設定しよう!て事があるけど、

他業界では当然そんな事はあり得なく、

日本が消費低迷すれば企業収益も減少します。

マーケットサイズが小さくなれば、

会社の規模もうまくダウンサイジング(固定費削減)していかなければなりません。

なので、

・2030年を見据えて今黒字のうちに若手社員を確保し年齢構成の歪を解消すること、

・きたる消費低迷に向けて会社もうまくダウンサイジングすること、

この二つが現在儲かっている会社の喫緊の課題なのです。

なので今黒字でリストラしてる会社は優秀な会社なんだと思います。

製薬業界だと中外製薬とかそうでしたね。

中外製薬が早期退職やってた!なんで?積み増し退職金が72ヶ月!!

過去の遺産を捨てる必要がある

人口減少に伴う社員構成の歪化解消と、消費低迷に対する対策以外に、

黒字リストラの理由として多かったのがレガシーシステムの脱却というものがありました。

これも大きな課題で、

製薬会社でもあると思いますが、

新しいシステムやITを導入するのってすごい時間がかかるんですよね。

これは大企業になればなるほどそうで、

その理由は今使っているレガシーシステムを維持するのにお金がかかっている事もあるようですが、

一番はそのレガシーシステムに慣れてしまっている世代がいるからです。

いわゆる老害と言われている人です。

僕も内資に転職した時にびっくりしたのが、

どんな小さな申請書でも、いろいろな人に判子をもらわなければならないんですよね。

以前ブログでも書いてますが、

僕はそれを「世界一無駄な社内スタンプラリー」と心の中で叫んでました。

判子が必要なら全部電子印で良いでしょう。

しかもそのスタンプラリーに郵送費かけたりしてるし、無駄の最たるものかと。

そういえば今の小さな会社ですら、自分の判子なんて推したこと無いです。

システムが古いために効率の悪い業務、新しいことに挑戦する弊害が生まれてしまう、

その原因はそれを受け入れられない、

またはその発想がない老害と言われる世代であるということになります。

味の素の今回のリストラも黒字リストラの典型ですが、

対象があからさまで、「50歳以上の管理職」という権限を持った人になります。

そういう権限を持った人たちが過去の遺産を守りにいったり、

新しい挑戦の阻害になるため、

その人達を説得することに時間を費やすのではなく、

早期退職という形でいなくなってもらう方が効率が良いという事のようです。

まとめ:今後を生き抜く若手はどうするべきか?




製薬以外の業界がなぜ今リストラしてるのか?というのがお伝えできましたでしょうか。

人口減少による収益減少が顕著に現れるのは2030年以降で、

収益減少してからリストラするのでは遅いので今から準備しておこうということになります。

では今後若手の人がこの日本で生き抜いていくには、

どうすれば良いのかなぁってことを考えてみたんですが、

まず一つは45歳からのキャリアを考えておくことなのかなと。

この製薬業界ももはや終身雇用なんかはありえませんし、

45歳以降一気にブラック化する業界でもあります。

実際、40歳以降でMRしかやってませんという人に求人って本当にありません。

MRに限らないかもしれないけど、本当に年齢でバサッと切られてしまって、

MRとして優秀であることは年齢を凌駕しないんですよね。

だから何かしらのスキルを持っておく事ことも必要だと思うし、

副業頑張って他に収入源を持つことも必要だと思います。

製薬会社の社員(MR)におすすめの副業15選!

あとはこの狭い業界なので人脈を作っておくことも大切だと思います。

製薬会社に紹介で入るメリット・デメリットについて

人脈は実はすごく大切なのかなって最近すごく思ったりします。

あとは、新しい事に興味を持ち受け入れるという視点も大切なんだと思います。

外資系にいた時は新しきことをいやが応にも受け入れなきゃいけない環境があったし、

受け入れも導入も浸透もとにかく外資は早い。

良い意味でも悪い意味でもトップダウンが強いので、受け入れざる得ない。

でも内資っていろんな人にお伺い立てるんですよね。

本当に日本人らしい優しい環境なんだと思うんですが、

それがやっぱり現代は良く無い。

老害って年齢だけじゃなく、新しい事を受け入れられないということは老害脳なんだと思うので、

年齢に関係なく新しい事に興味を持ち受け入れて実践してみる事って、

やっぱり大切なのかなって今回記事を書いて思いました。

長い記事になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

ではまた!

 

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