どうもこんにちは、だいさくです。
製薬業界ではリストラや早期退職が頻繁に行われておりますが、
特に早期退職で退職して行った方がその後どんな感じの人生を歩んで行くか?って、
結構気になりますよね。
今日は早期退職で退職された方にお話を聞くことができたので、
内容をまとめてご紹介させていただければと思います。
製薬会社で早期退職した3人の方にその後の事を聞いてみた
今回はあくまでリストラではなく、
早期退職で、積み増し退職金をしっかりもらって退職された3人の方になります。
3人の方の大体のパーソナリティは下記のような感じになります。
1、Aさん、主に内資系でプライマリー領域でMRやリーダー職を経験され、55歳で早期退職。
転職経験なし。
2、Bさん、内資、外資でプライマリーおよびスペシャリティを経験され、55歳で早期退職。
転職経験2回。
3、Cさん、主に半内資のような外資系でプライマリー領域経験後本社勤務。59歳で早期退職。
転職経験なし。
このような感じです。
製薬会社の早期退職の積み増し退職金はいくらか?
製薬会社といえば福利厚生などがしっかりして高給なイメージもあると思いますが、
経団連の調査では、総合職で大卒の方の退職金の平均が、2,374万円と言われています。
製薬会社だけの平均は調査されておりませんが、
大手の外資系では新卒から定年まで勤めた場合の平均は大体、4,000万円と言われているそうです。
大手の内資系ではもう少し高いといわれており、
私が以前働いていた大手の内資系では、あくまで新卒で働き続けてという条件下ですが、
課長クラスで5,500万、部長クラスで8,000万、本部長クラスで10,000万という風に言われてました。
早期退職で退職される方は、
この通常の退職金にさらに上乗せされるのですが、
2019年に早期退職を行なった代表的な製薬会社の一覧ですが、
社名 | 人数 | 対象 | 条件 | 原因 |
協和発酵 キリン |
定めず |
45歳以上/ 勤続5年以上 |
割増退職金と再就職支援 | 選択と集中によるスリム化(だと思われる) |
鳥居薬品 | 定めず (社員の3割) |
基本的に2年以上の社員全員 | 割増退職金 | HIV薬のギリアドへの変換 |
アステラス 製薬 |
600人程度 | 関連会社含む | 割増退職金と再就職支援 | 2020年までに300億の利益改善 (定期的なリストラ) |
中外製薬 | 172人 | MRを含む社員(一部のぞく) | 割増72ヶ月分の退職金 | ビジネスの変革 |
MSD | 250人規模 | 営業部門(MRはプライマリー) | 割増退職金 | スペシャリティへの転換(2年前も実施) |
サノフィ | 200人規模 | ほぼ全社員 | 割増退職金 | MRはプライマリーが対象 |
その全てで割増退職金が支給されております。
中には年収の5年分や6年分という条件もありますが、
平均値としては24ヶ月分程度かと考えられますので、
年収1,000万円の人だと、
通常の退職金が仮に 4,000万円だとして、積み増し退職金2,000万円で、6,000万程度支給されます。
上記のAさんが大体そのような感じで、手取り額をざっくりですが計算してみると、
項目 | 金額 |
退職金 | 60,000,000円 |
退職所得控除の金額 | 17,100,000円 |
退職所得の金額 | 21,450,000円 |
所得税の金額 | 5,905,464円 |
住民税(市民税)の金額 | 1,287,000円 |
住民税(県民税)の金額 | 858,000円 |
退職金手取額 | 51,959,536円 |
このような感じです。
エーザイさんや中外製薬さんは積み増し退職金が6年分なので、
手取りで7、8千万くらい行く人もいらっしゃるんでしょうね。
製薬会社で早期退職した人のキャリアは人による
製薬会社で早期退職した人は大体このような職に就くとか、
そういった事をお伝えするのは難しそうです。
なぜかというと、年齢が50代になってくると、
人それぞれ歩んできた人生の歴史があまりにも違いすぎるため、
選択肢が異なってきます。
子供の年齢だったり、持ち家のローンの残額、夫婦関係の良し悪しなど、
その人によって全く異なってくるそうです。
ただ、全ての方が仰っていたのは、
家のローンがなくて、
子供が成人してれば別に一生懸命に働かなくてもなんとかなると仰ってました。
退職金の大半を家のローンに充当したり、まだ子供が大学生だったりする場合には、
のんびり過ごすという選択肢はできないとのことでした。
実際は暇すぎて働きたいらしい
3人の方の現在の職業などは後述しますが、
早期退職の場合は、結構いきなり早期退職の話が社内で出てきて、
決断を急がないといけないことが多いそうです。
そのため早期退職後にすぐに就職したり次のキャリアを見つけるというのは、
特に年齢が上になってくると難しいそうで、
今回の3人のうち1人以外はしばらく何もしないで過ごしていた時間があったそうですが、
とにかく暇らしいです。
言ってもまだ50代なので、基本元気だし、
毎日打ちっ放しに行ったり、映画見たり、旅行行ったりしたらしいのですが、
それってやっぱり忙しい中で時間を見つけていくから面白いそうで、
時間が有り余っていると何もかもが本当につまらないという現象になるそうです。
まぁなんとなく想像することはできますよね。
MRを早期退職後、個人輸入業を立ち上げる
では、3人の方は全て次の職業についているのですが、
一体何をしているかと言うところですが、
まずAさんの場合、
Aさん、主に内資系でプライマリー領域でMRやリーダー職を経験され、55歳で早期退職。
転職経験なし。
→Aさんは現在個人で会社を立ち上げて輸入業をやられているそうです。
主に東南アジアから輸入雑貨を輸入してご自身で売り込みをされているそうです。
と言うのも元々副業で行なっていたそうで、
コネクションがあったことから、
退職した後はこの分野で生計を立てて行こうとずっと考えていたそうです。
法人化したのは退職後数ヶ月経ってからとのことです。
製薬会社を早期退職後、長期収載品を扱う会社へ
続いてBさんの場合ですが、
2、Bさん、内資、外資でプライマリーおよびスペシャリティを経験され、55歳で早期退職。
転職経験2回。
→Bさんは転職経験が2回あるんですが、
以前働いていた会社が扱っていた薬剤(長期秀才品)が、
別の会社にライセンスが移動し、
その流れで以前働いていた会社の上司の方がその会社に転職したそうで、
その方に営業部門で引っ張っていただいたそうです。(プレーヤーでは無い)
年収は半分くらいになったそうですが、
特に問題ないし、むしろ職があってありがたいと仰ってました。
これくらいの年齢になると人脈は本当に大事ですね。
早期退職後、IT系の会社に転職
続いてCさんですが、
3、Cさん、主に半内資のような外資系でプライマリー領域経験後本社勤務。59歳で早期退職。
転職経験なし。
→Cさんはその後製薬会社向けのサービスを展開する、
ITの会社に転職されたそうです。
もう60歳手前なのですが、しっかり正社員で、
一応1年契約という形で更新型で働いているそうです。
Cさんは転職経験もなかったんですが、
実際次の職業なんて見つかるのかなぁと思ってたんですが、
製薬会社の経験を欲している会社はそれなりにあるそうで、
最近は早期退職で退職される方も多いため、
早期退職後の転職に力を入れているエージェントもあるとのことでした。
Cさんは結局ランスタッドの案件だったらしいですが、
僕も製薬業界に限らないですが以前に、
特にパソナキャリアがかなり力を入れていると聞いたことがあります。
一応こちらで転職サイトをまとめております。
どちらかのエージェントの方に聞いてみると良いかも知れませんね。
基本的にはみなさん幸せそう
なんとなく早期退職で辞めた後のお話だったので、
ちょっと悲壮感のある感じなのかなぁって思ってたんですが、
実際は全くそんなこともなく、とても幸せそうな感じでした。
最終的には早期退職で辞められたんですが、
所属していた会社にはとても感謝されてました。
年金2000万足りない問題なんかもありましたが、
長く製薬業界に勤めて入れば、
そこまで散財しなければかなり幸せな人生を歩めるとのことでした。
まぁ今後はどうなるかわからないけどなぁと僕は心の中では思っていましたけど(笑)
最後に
いかがでしたでしょうか。
特段インタビューという形ではなかったので、
少し内容がざっくりしたものになってしまったかも知れませんが、
なんとなく製薬会社で早期退職後の方の雰囲気がお伝えできましたでしょうか。
僕自身はなんとなく早期退職の恩恵を受けられるようなタイプの人生を歩んでないのですが、
次の人生を歩むという意味では
早期退職がきっかけで退職するというのは良い選択肢だなぁと思いました。
ではまた!
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