みなさんこんにちは。
MRに転職して7年目を迎えましただいさくです。
前回は、MRに転職して失敗しないための勉強方法初級編を書きました。
MRに転職して失敗しないための勉強方法初級編~MRに転職して年収を4倍にした現役MRの勉強法~
初級編では、
・まずはガイドラインを読んで基本的な部分を押さえる。
・次に医師の講演を聞く。
・文献を読んでみる。
こちらをお伝えさせていただきました。
私は現在国内大手の製薬会社で働いてますが、34歳の今の年収は1180万円です。
私はこのブログでも常々「人間は入った会社で人生が変わる」と言っていますが、
私はMRになれて本当に良かったですし、まさに人生が変わりました。
しかし、MRとして年収をあげるには、
まず会社でしっかり活躍する必要があります。
活躍して年収をあげるには他のMRがやっていないことを行い、
医師から一目を置いてもらう。
そして同じ会社のMRを自分で引っ張っていく必要があります。
そこで、今回は初級編に続いて、こちらをお届けしたいと思います。
MRに転職して失敗しないための勉強方法上級編~MRに転職して年収を4倍にした現役MRの勉強法~
1,最新文献を毎日チェックする
自社医薬品に関する文献は毎日チェックしましょう。
例えば肺がんで使用するイレッサ(gefitinib)であれば
pubmed文献検索でgefitinibと入力すればほぼ毎日何かしらの文献が書かれています。
中には目からウロコの文献がヒットしますので、まずは自分でしっかり読み込み、
サマリーをつけて他の社員にシェアしましょう。
自分で読み込んだ文献は医師にもしっかり紹介しましょう。
そうすることで、
このMRは最新文献をすぐリサーチして持ってきてくれる便利なやつになります。
そういうポジションを得ることで、
少なくともあなたが来て嫌だと思う医師はいないと思います。
また、pubmedは製薬会社と契約をしていることが多いので、
会社から支給されているPCから検索することで取れる文献の種類が変わってきます。
簡単に言うとお金を払わなければならない文献が無料でとれます。
一方医師は自分のPCからでは有料のため文献がとれません。
病院や大学側が契約してるケースもあるかもしれませんが非常にまれです。
なので最新の文献をすばやく持ってきてくれるMRの存在は非常にありがたいのです。
特にこの活動は薬が新しくでてから5年前後経ったあたりで行うとさらに有効です。
なぜなら新薬といわれる期間を過ぎると医師もMRもその薬の最新文献をあまり調べなくなるからです。
逆に新鮮なわけです。
2,最新の学会情報を全て勉強しよう
全てというのは主に自社品と競合品になります。
特に、ある疾患で一番大きな学会(癌領域ですとアメリカで行われるASCO)のものは必ずチェックしましょう。
次の項でもお話しますが、
最新の学会情報を把握することでその疾患が今かかえている問題点や、
今後の未来が見えてきます。
現在世界ではこのような方向に向かっていて、
このような臨床試験が行われているということを完全に把握し、理解することが重要です。
初級編でもお伝えしましたが、医師にとって一番重要なことは患者さんの利益です。
これはMRも同じで、
患者さんにとって一番の利益は何か?ということを念頭において話をしないと、
嫌われますし、信頼されません。
その結果成果が上がりません。
成果があがらないと年収もあがりませんしもちろん出世もできません。
患者さんの利益を念頭においた場合に、
まだ出ていない薬の情報を知ることは非常に重要になってきます。
そのまだ出ていないけど有望な薬を知ることで患者さんの希望に繋がるからです。
特に根治(完全に治らない)疾患であればあるほど重要になります。
医師が一番求めているのはこの新しい学会情報です。
新しい薬の情報、新しい薬の組み合わせ方法、そして新しい臨床試験です。
この最新の学会情報を全て把握し、
疾患の未来に関して自社医薬品の立ち位置を交えて語り合えたら、
一流のMRといえるでしょう。
3,最新の臨床試験を把握しよう
ちなみに最新の臨床試験はこちらのサイトから検索できます。
臨床試験検索サイトUMIN
2,の項とテーマが若干重複しますが、先ほどは学会ででた結果を勉強することです。
臨床試験は世の中にまだ出ていない薬を使える機会になります。
ただ、まだ結果が分からないので効果の保証が取れてません。
しかし、私が考えるMRやりがいの一つだと感じているのがこれです。
私はこれまで6年間のMR経験で瀕死寸前だった患者さんが、
新薬の臨床試験に入ったことにより劇的に回復した経験が3度あります。
最初に経験した患者さんを紹介しますと、
19歳の肺がん患者さんで何をやっても効果が無く、医師が「どうするか~」と言ってました。
若くてしかも抗癌剤の効果がない患者さんは、
何らかの遺伝子変異があると海外の学会でも言われていたので、
私は医師にその内容を説明して遺伝子変異を調べるプロジェクトに検体を送ってはどうかと提案してみました。
その際国立がん研究センター東病院の担当MRを通じて、
その先生を紹介していただき検体を調べたところEML4-ALK陽性だと言うことが分かりました。
その後EML4-ALK陽性患者に対するクリゾチニブと言う薬の治験(現在は既に使用できる)に入れていただくことができました。
瀕死の状態(たしかドクターヘリで運んでもらったとか言ってた様な気がしますが)
その患者さんはその治験に入り普通に歩けるようになり先生の元へ来院したそうです。
その時に先生からはとても感謝されましたし、
19歳の患者さんのこととかそのご両親のことを考えると私自身も本当にうれしい気持ちでいっぱいでした。
MRは現在行われている新薬の臨床試験をしっかり把握しておくことで奇跡をもたらすことができる可能性があります。これも恐らくMRにしか経験できないことです。
とくに田舎の方の病院になると一つの疾患を専門で診てる医師は少なく、
様々な疾患を見ながら治療を行っている医師が多いため、
一つの疾患の専門的な知識や情報はMRから教えてもらってる医師も実は多いです。
もちろん学会などで勉強されているし、
臨床試験の話題も聞いてい入るはずですが実際に患者さんが来たときには、
頭から離れていることもやはりあるのです。
現在行われている臨床試験を全て把握することでMRとして大きな差別化ができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はMRに転職して失敗しないための勉強方法上級編をお送りさせていただきました。
特に最新の学会情報や臨床試験を勉強することは大変です。
常に情報が変わるからです。
しかし、そのUP DATEされた情報を常に把握しておくことでいざとなった時に質の高い、
ハイレベルな会話を医師と行うことができます。
そういった会話を重ねていくことで医師の反応はドンドン変化していきますし、
自分のことを信頼してくれます。
信頼してくれると自分の話を親身に聞いてくれるようになりますので成果が上がるわけです。
その際常に患者さんにとっての利益を念頭においておく必要がありますね。
また、社内の同僚からも最新情報はあいつに聞けというポジションが確立できれば、
社内での信頼もあがりますし、出世も早くできるでしょう。
MRは常に勉強が必要ですし、
知識のUP DATEが必要です。
しかしその分やりがいも抜群ですよ!
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