どうもこんにちは。
現役MRのだいさくです。
私のブログを読んでいただいた読者さんから、
ご質問をいただいたので私なりの考えを書いていきたいと思います。
今回の記事は、
MRの転職先相談バイオベンチャーってどうなの?【読者さんからのQ&A】
こちらの記事の続きでもありますが、
いきなり今回の記事から読んでいただいても分かるようになっております。
以下が【オンコロジーMR】さんからいただいた質問内容になります。
オンコロジーMRさんより
とても貴重なコメントを頂きありがとうございます。
記事までにしていただいてすみません^^;
記載頂いた通り、確かに希望を明確にしないといけないですね。
実は今の会社に大きな不満はありません。
上司にも、まわりの同僚にも恵まれています。
ただ、今後MRとして活動していく上で、
やはり、所謂(いわゆる)スペシャリティなMRしかいらなくなるんじゃないかな?
と考えています。
プライマリーがいらないというわけでは、
勿論ないんですが、かなり限られた人でよくて、
むしろそれをマネジメントしていく人がプライマリーでは重要になるかなと考えています。
ただ、このマネジメント職に関しては限られた人数でよく、
また、必ずしも潰しがきくとは個人的には考えていませんでして、
そう考えるとやはり専門性が重要かなと考えました。
いまいる内資ですと、
そのスペシャリティ度合があまり強くないかなという心配は多少あります。
ニッチな領域はある程度それを解決できる1つの選択肢なのかな?
しかも、給料upの可能性があるなら是非情報収集したいなと感じました。
ニッチには、情熱が必要といはうのは確かにその通りと感じます。
専門施設でなければ、
ニッチな領域の治療はなかなか足を踏み出せないのかもしれませんね。
ただ、だからこそMRとしての存在価値や、やりがいもあるのかなとも考えます。
もう一点ご質問なのですが、
バイオジェンを受けたときに内資の経験はむしろ足枷だったとの記載が有りましたが、
どのような点がそうだったのか?ご教授頂けませんでしょうか?
お忙しい所恐縮に存じます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
オンコロジーMRさん、コメントありがとうございます。
今回いただきましたご質問のポイントを2つに纏めてみました。
1、プライマリーMRの今後
2、バイオベンチャーを受ける際の内資系の足枷
プライマリーMRは意味無い?MRの今後とスペシャリティーMRの重要性
1、プライマリーMRの今後について
ミクスなどをみると、「MR不要論」なんかの記事を見かけますが、
MRを日本から無くすのはまず無理です。
こちらの記事にも書いたんですが、
「MR不要論」「MR減少時代」に関する記事を書いている人は、
ほとんど東京の薬剤部長や、教授関連の人です。
僕は都市部ほどMRは要らないんじゃないかと思ってますが、
ローカルは間違いなくMRは求められていると思います。
他の施設がこういうときどうしてるか?とか、
東京の先生の考え方とか、新しい文献の提供は、
色々な疾患をみてるDrはMRに頼ってるのが現状です。
私も今は東京にいますが、5年間はずっと超ローカルにいたので、
それは実感してます。
m.3のCiworksが僕はむしろ脅威だと思っています。
プライマリーMRは意味無い?今後はどうなる?
上述の通り、MR全体に関しては、僕は間違いなく必要だと思っています。
では、プライマリーMRに関してはどうかというと、それも必要だと思います。
ただ、医師などの医療従事者にとってというよりは、
あくまで、製薬会社にとって必ず必要な存在だと思っています。
高血圧の薬は何種類もあって、どれを使っても基本的には同じ。
そんな薬剤を処方する医師にとっては、MRからのちょっとした情報や、
訪問頻度、いわゆるMR暴露量が必要だからです。
プライマリーMRでなくても、何を使っても大差無い薬剤に関しては、
基本的にMR暴露量がものをいうと思いますし、実際そうなってます。
ですので、基本的にはプライマリーMRは会社にとって絶対必要。
だから、無くならない可能性が大きいです。
ただ、会社側も後発品が出てくる以上、
MRの暴露量に物を言わせて売る領域からは手を引きたいと思っているので、
なくなることはないと思いますが、減少していくことに間違いはないと思います。
プライマリーMRとスペシャリティーMRの格差
ただ、プライマリーMRとスペシャリティMRの間に格差は必ずうまれていくと思いますし、
現在でも生まれています。
小野薬品でも小野薬品オンコロジー部隊は、
他社のオンコロジーMRを引っ張ってくるために結構な額の報酬を提示しすぎたために、
内部での格差がうまれてしまい、
大きな問題になりました。
私の前職の外資系製薬会社でも、
オンコロジーMRの売り上げ金額は、
月に大体5,000万円くらいでした。
糖尿病MRは500万円くらいでした。
まずそこで10倍の開きがあるので、
当然給料や、ボーナスにも影響してきます。
スペシャリティーMRの代表である、
バイオベンチャーの希少疾病領域がまさにそれで、
患者さんの数は少ないですが、1人でかなりの広域を担当するので、
1人あたりの売り上げ金額も高額になります。
アレクシオンのMRなんかは、
2,000万円くらいもらってるMRもいるみたいですね。
ただ、人には向き不向きがある
同じDrにほぼ毎日会って、
MR暴露量を上げるのが
得意な人も中にはいます。
それはそれで凄いスキルだと思います。
私は、めんどくさいので嫌です。
私は、オンコロジーMRで1県全県を担当していたときは、
「先生はもう、うちの薬をしっかり使ってもらっているし、ベネフィットを理解してもらってるので、しばらく来ません。隣の~~病院では全然使ってもらってないのでしばらくそっちに行って来ます。なにかあったらメールください」的なことを普通に言えてました。
※こんな冷たい言い方では無いんですが、文章だとそうなってしまいます(汗)
プライマリーMRだとそうはいかないと思います。
インターネットでも自分のタイプを知るためのツールが沢山あるので、
そういったものを利用してみるのも良いかもしれませんね。
無料!転職力診断テスト@type
バイオベンチャーを受ける際の内資系の足枷
これは、バイオジェンの最終面接の際にいわれたんですが、
その方の抱く、内資系のイメージが、
・成果主義じゃない
・個人力じゃなくチーム力が重視されている
・在宅じゃない
・1人で何でもやれない
・薬剤のパワーを伝えず、人間関係で処方を取ろうとする
こんなイメージをもたれていたからです。
だから、本当に現在の国内企業にいる経験自体が
足枷以外のなにものでもなかったのは事実です。
私自身、実は前職の外資系でリーダー職をやっていたのですが、
その際にプライマリーから転職されてきた人に多い特徴として、
「人間関係を作ってから訴求する」という言葉を言う人が多かったことが
印象に残っています。
人間関係を作ってからじゃないと訴求できない医師が中にはいるのも事実なんですが、
そうでない人のほうが断然多いです。
もし人間関係を作ってからじゃないと訴求できない医師がいたら、
そのようにしたら良いだけで、自分からそういうタイプになる必要は全くありません。
むしろ、医師のタイプによって自分の行動を変えるのが営業の仕事だと思うので、
その辺をかたくなにこだわる人は厳しいなと思っていました。
私がバイオジェンを受けた時は、むしろ外資系での経験を前面に押し出しました。
ただ、本当にその薬剤をやりたい!と情熱をもって伝えれば分かってくれると思いますよ。
年収UPを狙うなら立ち上げ
これは余談ですが、年収のアップを狙うなら、
バイオベンチャー系の立ち上げを狙うのが良いと思いますよ。
最初に提示された年収は動かせませんが、
外資系はストックオプションをもらえます。
先ほどお伝えしたアレクシオンなんかは、立ち上げで入ったメンバーのほとんどは
2,000万円くらいの年収(ストックオプション込み)を継続的にもらっています。
あとは、セルジーンなんかも年収は1,000万前後ですが、
ストックオプションで大体年間200万くらいもらってると思います。
なので、僕もずっと狙ってますが、バイオベンチャーの立ち上げが良いと思いますよ。
最初はかなり大変ですが、立ち上げで入ったメンバーが数年後に要職に就くというのは
よくある話ですしね。
現在一番価値の高い人間は?
ご質問の中に、
「このマネジメント職に関しては限られた人数でよく、
また、必ずしも潰しがきくとは個人的には考えていませんでして、
そう考えるとやはり専門性が重要かなと考えました。」
とありますが、答えになってないかもしれませんが、
前回の記事で、製薬会社の転職業界で、一番価値のない人間は、
40代で1度も転職したことがないMRだとお伝えしましたが、
現在、製薬業界で一番価値の高い人間は、
オンコロジーのマネジャーです。
マネジャーってマネジャーになると結構辞めないんですよね。
需要がメチャクチャあるわけじゃないんですが、
供給もあまりないので、価値としては一番高いみたいです。
個人的にもマネジメント力って比較的どの領域でもつぶしが利くと思うんですよね。
領域をまたいで使えるスキルかなと。
最後に
外資系、特にバイオベンチャーや、
本国がアメリカの外資系企業は成果主義が半端無いです。
成果を出すためにはなんでもやる気合で望む必要があると思います。
でも、オンコロジーMRさんも仰っていたように、
やりがいや、感動はあると思います。
私は、外資系の会社を辞めて、現在の国内企業に転職した理由は、
海外勤務がしたいからです。外資系は海外勤務の可能性が0%でしたが、
オンコロジーMRさんのように私も、当時いた外資系の会社に大きな不満はなかったですし、
上司にも、まわりの同僚にも恵まれています。
そんな居心地の良い環境を捨てて、
飛び込んだ現在の国内企業ではかなりのギャップを感じてます。
ストレスも多いです。
でも海外勤務したいので我慢してがんばってます。
必ずしも自分の居心地の良い環境を捨てるのが良いとははっきりとは思いませんが、
それを捨ててでも飛び出すにはやっぱ明確な目的が必要だと思いますし、
結局はそれが未来の自分を支えてくれると思います。
結構転職サイトによって持ってる案件って実は全然違ってくるので、
是非こちらの記事もご参考ください。
私のこれまでの転職経験と、転職者から聞いた生情報を取り入れてます。
コメント
記事にして頂き勉強になりました。ありがとうございました。
確かに、内資は実力主義ではないかもしれませんね。私もこれは少し不満に思うときはありますね。
ただ、某外資などでは、30歳ぐらいでマネージャーになるなど、すごい方もいたのをみましたが、明らかにそのマネージャーの管轄エリアをみると、弱いとも感じました。恐らくその方はMRとしてとても優秀だったんだとおもいます。
優秀な担当者が、優秀なマネージャーではない典型例かと思いますが、やはり経験が少なすぎるのが問題にも感じました。
実力主義は実力主義で、素晴らしい所も多々ありますが、それがいきすぎるとまた違う問題が発生するなど、難しいですね。
記事楽しみにしています‼
こちらこそありがとうございました。
おかげで記事が2つ書けました!
自分に合っている場所を追い求めるのが良いと僕も思っているので、
なんでもトライ&エラーでやっていくしかないんでしょうね。
短い人生なので、後悔の無いようにお互いがんばって参りましょう!!