どうもこんにちは現役MRのだいさくです。
私は東京に勤務しているからか?毎年のように、
インターンの学生と同行する機会が有ります。
そんなとき決まって接待の現状について聞かれます。
接待がなくなったからMRをやりたいと思っているんですという学生も多いですね。
製薬会社MRの接待事情!
MRの医師に対する接待は、
2012年4月から原則禁止になりました。
製薬会社が接待禁止になった背景
MRの医師に対する接待はなぜなくなったのでしょうか?
実は、厳密に言うと医師に対して「過剰な接待」が禁止になりました。
「華美過大な接待」とも言います。
「過剰な接待」というのはこれまでMRが行っていた接待全般を指します。
・上限一人2万円の接待
・キャバクラを含めた飲食以外のお店
・2次会全般
・休日のゴルフ→これは自己負担でも禁止
・誕生日や出世祝いでのプレゼント全般
等などですが、これらのほとんどは禁止になりました。
こういった規制強化となった理由としては、
医療において、医薬品の購入やその選択過程において、
品質や価格及び的確な情報に基づく医療機関の適正な判断によって決められるべきものを
MRによる医療機関、医療従事者に対する不当な金品・サービスなどの
景品類提供は、適正な選択をゆがめ、
また過剰使用・不当使用を招く恐れがあるというものです。
また医薬品業界は、他の業界と比べて生命に関連する商品であるため、
格段に大きな弊害をもたらすことが考えられるというものです。
MRの接待は今どうなってるのか?
接待を規制したのは医薬品公取協という団体です。
製薬業界が任意で設けている団体です。
下記が具体的な接待規制強化後の変更点になります。
ゴルフ、カラオケ、観劇、スポーツ観戦、2次会 | 禁止 |
・製薬会社の自社製品に関わる講演会後の立食パーティー
・講演会や研究会で役割者に対する慰労会 ・講演会での世話人会やアドバイザリーミーティングでの飲食 ・製薬会社向けの勉強会での慰労会 |
一人当たり2万円上限 |
商談や打ち合わせを伴う飲食 | 一人当たり5千円上限 |
製品説明会などの弁当や茶菓 | 一人当たり3千円上限 |
先ほども上述しましたが、「華美過大な接待」が禁止になりました。
逆にいうと「華美過大な接待」以外はOKということになります。
それが1人あたり5千円の接待です。
5千円接待はやってないところの方が多いですし、
5千円接待をやって良い条件がたまたま先生と会った時だけなんですよ。
実際はほとんどやってませんね。
※5千円接待も2019年より禁止されることになりました。
もう一つあるのが慰労会と言われるものです。
MRの接待と慰労会は違う
慰労会というのは医師が何かしら仕事を行って初めて提供できるものです。
講演会の後とか、社内勉強会の後に民間病院の先生だけを対象に行えるものです。
この慰労会を、接待の抜け道だ!という人がたまにいますが。
それは間違いです。
慰労会と接待は全然違います。
接待は無条件に高級料理店で会食を行います。
慰労会を行える医師というのは本当に少なく、人数が限られています。
講演会や勉強会は常に行えるわけでは有りませんので、
年間に行う接待の数を100とした場合、
慰労会の回数は10回も無いぐらいになりました。
当然公務員やみなし公務員には行えません。
またこれも当然ですが抜け道も一切ありません!
接待知らない世代のMRの方がこう仰るのもわかりますが、
女性が一人で慰労会に行くことはまず無いので、ご安心を。
昔はあったかもしれないけどね。
逆に若手医師を目当てに接待する女性MRがいたくらいで。
接待規制から、女性が活躍しやすくなったのは事実ですもんね(TT)接待やると女性は間違いなく減るので社会的イメージは余計悪くなる一方だと思います。今でも良くはないですが、、笑
— 完さん (@baos1021) August 18, 2017
これは事実ですね。
大幅な接待規制のおかげ?で女性MRの割合はとても増えました。
MRの接待で売れる薬はオワコン化してる
そもそもMRって何でそんなに沢山接待してたんでしょうか。
昔のプライマリー領域が全盛期の時は、
同じような薬が沢山あったので、
薬の力というより、人間力とかどんだけ医師に尽くしたかっていう部分で
処方が決められていました。
現在はそのプライマリー領域というのはほとんど影を潜めており、
薬の本来の良さを伝えなければ売り上げが上げられない、
いわゆるスペシャリティー領域の全盛期です。
※オンコロジー領域、CNS領域、希少疾病系
そのため昔ほど接待の必要性がなくなっており、
その傾向は今後も続いていくことが予想されます。
MRの接待に抜け道は本当に無いのか?
昔の接待MRの時代が忘れられない人もいると思います。
たま~に、上限5,000円で接待を行っている人もいます。
会社のほとんどは5,000円接待自体を完全に禁止しているところも多いので、
ほとんどいませんが、中にはいます。
※2019年から5千円接待も禁止になりました。
よくよく考えてみると僕の大好きなすしざんまいも、
一人5,000円だったら贅沢にたべれますしね。
まぁ会社にも寄りますが基本的には抜け道は有りません。
接待は別に悪いもんじゃない
MR曝露量で勝負する領域の接待有りき活動はきついかもしれないけど、接待ってそんな悪いもんじゃないよ。普通の面談では知り得ない情報ドンドン取れるし。むしろ良いことだらけだったけどね。
— だいさく@バイオベンチャーの魅力発信中 (@TRtURd8KFi5ROk3) August 18, 2017
強制的にやらされた接待はもちろん嫌だけど、
本当に悪いもんじゃないですよ。
今の若手はイメージだけで判断するけど、
戦略的に自ら行う接待はメリットしかなかったんだけどね。
まとめ
最後にまとめですが、
現状ではMRが医療従事者に対して接待を行うことはまず有りません。
5,000円接待をたまにしてる人もいるんですが、
1%くらいの確率です。
5,000円じゃいかないっていう医師も多いです。
僕としては接待の何が悪いの?って感じですが、
冒頭に説明したように接待による悪い影響も有ると考えると、
普通の業界とは違う特殊性の高い業界ですので、
接待に規制がかかるのも納得できますし、
せざる得ないでしょう。
今後はとにかく勉強が必要です。
実際接待ができなくなって多くなったのは女性MRと理系MRです。
今後も変化していく医療業界、製薬業界では有りますが、
とても魅力的な仕事ですので是非チャレンジしてみてください!
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コメント
これは耳が痛い話ですね。
パイプラインの乏しいうちなんかは結構接待でどうにかしているようなところもあるので。本当は学術知識で勝負しなくてはならないとわかっていても、やはり持ってる薬剤のエビデンスが乏しいからなんて言い訳もしつつ。。。