MRの規制強化に関する宮川会長のコメントに関して思った事

MR不要論

どうもこんにちは、だいさくです。

先日のRISFAXに神奈川県の内科学会長である、

宮川政昭先生のコメントが載ってあったんですが、

読まれましたでしょうか。

読んだ時にとても嬉しい気持ちになったので、

内容の要約と自分の感じた事をご紹介させていただきます。

MRの規制強化に関する宮川会長のコメントに関して思った事




今回の記事は、4月19日のRISFAXの中に掲載されていたもので、

神奈川県内科医学会の宮川政昭先生が都内で会見した内容の中の、

昨今のMRへの規制強化に関して宮川先生が発言されたものです。

内容を要約すると、

「医薬品のプロモーションへの規制強化によって、MRの活動が萎縮し、医師に必要な情報まで届かなくなっている」と問題視をし、規制強化には製薬企業による不祥事が背景にあるが、一方で、

「本来は私たちの問題。きちんと医師が宣伝と本質的な事を選択できればいい」と指摘。

しかし、規制が強化されたのは製薬企業であり、「最近のMRをみていると何をしていいかわからなくなっている。非常にかわいそう」と述べた。

宮川会長は、神奈川県内科医学会で、「知の羅針盤」と題する講演会を19年からはじめ、未承認や適応外薬の内容も含んでいる、自由活発で何の制限もない研究会を開催している。スポンサーはなく、事前のスライドチェックも無し、医師からの会費でなりたっている。

MRが萎縮してるのは本当のこと

「MRが萎縮している」というのは本当だよなぁと思います。

どこにいるかわからない厚労省の覆面調査官とか、

些細な事で刺してくる他社MRとか、

会社にMRへのクレーム窓口まで設置されてしまった昨今で、

「MRが萎縮している」「何をしていいかわからなくなっている、かわいそう」っていうのは、

本当にその通りなのかなと思います。

すごく勇気のある発言

今回の宮川先生の発言ってすごく勇気のある事だと思います。

「MRが萎縮し、本来必要な情報まで医師に伝わらなくなっている」

普通の医師なら言えないというか、やっぱプライドの高い方が多いと思うし。

先日の記事でご紹介させていただいた、

中山祐次郎先生の「医者の本音」の中にも医者はプライドが高い、

「分からない」を言えない人も多い人種だって書いてあったんですが、

そんな中でMRの情報がないことによって必要な情報が伝わらなくなっていると言えることが、

すごく勇気があるなと思います。

そんな事言うと、医者ならしっかり自分で勉強しろとか、

何のために高いお金払って医学部に通わせ医者になったんだとか、

そんな風にも言われてしまうから中々公の場面では言えない事だと思います。

医者は「知らない」を自覚しづらい




もちろん、僕はお医者さんを超リスペクトしてますし、

本当に大変な職業だと思うし、とてつもなく頭の良い方だと心から思っていますが、

中山先生の本の中にもありましたが、

医者はプライドが高いので、「知らない」という事を自覚しづらいと思っています。

今回の宮川先生が本当にすごいと思うのは、

必要な情報まで医者に伝わってないという事を、

自覚してる事なんだと思います。

それがどういう事なのかとか、

ご自身で必要な情報がMRが萎縮する事で伝わってない事を、

どのように自覚したのかは分からないですが、

MRが伝えてくる情報は全て知っている、

MRがいなくてもネットで全て情報は取れるから全部知っている、

と思っていると少し違うのかな。

知らない事を自覚させるのはICTでは絶対無理

製薬会社にいると少なからずこのお医者さんは最新情報があるのにご存知ない、

という事をマーケティング情報や他の病院の先生と比較した時に知ることができますよね。

一方お医者さんの方が、ICT(情報技術)があるから全部情報は知っていると思っていると、

そこに誤差というか違和感が生じます。

例えば(あくまで例えば)、ハイポテ総合病院に肺癌専門医の先生がいたとして、

肺癌の情報はICTでもリアルでもガンガンとってる。

感染症の薬もたまに処方するのである程度は勉強している、

しかし、喘息の薬にはあまり興味がなく最新情報までは分かってない。

みたいな時に、喘息の患者さんがいた際にすでに良い薬があるのに、

使い慣れている薬を処方してるみたいなパターンがあった際、

自分から情報を取るしかできないインターネットとか、一方的なICTの情報では、

分かってない事をわかってない、という事を気づかせることができないと思うんですよね。

しかも自分が肺癌専門医だとリアルな情報も肺癌の話が多いから、

中々取ることができない、なんてことってやっぱあるわけです。

知らない事をやんわり自覚させるMR

MRをやっていると、それが客観視的にわかるわけで、

それをプライドをくすぐらないように指摘するスキルが発揮されるわけですよね。

宮川先生が必要な情報が医師に届いてないと言うことがどう言う事を指してるのか、

ちょっとわかりませんが、MR的目線ではそんなことってやっぱりあるわけです。

ただ、当然、

「先生、この薬はすでにこれだけ使われていて、使ってないのは先生だけです。他の先生や病院ではこう言った患者さんにこれだけ使われています。」当然IMSのデータを見せられるわけでもないので、

そんなことは言えませんけど、やんわりと自覚させる事って、

これまでのMRの仕事の一つであったわけだし、

小さな病院でも市場があれば実行できたのがMRなわけで、

やっぱり重要な役割だったと思います。

MR不要論の議論はなぜ噛み合わないか?

MRが不要であると言う議論って、

製薬会社側と医療従事者側(厚労省とか)でなぜ噛み合わないかと言うと、

製薬会社側のデータが無いからです。

実際はあるんだけど、それを提示できない、もしくはしてないからです。

MR認定制度抜本改革に関して思った事を結構真剣に書いてみる

こちらの記事で、厚労省の覆面調査は一方的、

製薬会社側からのExcuseが全くできない状況で作られた報告であると伝えました。

それはやっぱり意味がない。

だからこの議論っていつまでも終わらないし、

噛み合わない。

でも、製薬協会とかMR認定センターの方はそれを全てわかった上で、

きっと考えているんだと思います。

最後に

特に結論のない記事になってしまいましたが、

何が言いたいかと言うと、

宮川先生って面白いと言うか、勇気があるなって思いました。

あと、MR不要論に関する議論は、製薬会社側のデータを知らない人と、

しない方が僕は良いと思っています。

中々こう言う議論になると、

本当の本音を言いづらい(製薬会社の人間も含めて)部分が出てきてしまうので。

それでは。また。




コメント

  1. NK より:

    初めてコメント失礼致します。いつもだいさくさんのブログ楽しみに見てます。

    私も、この記事が載ったRISFAX読みました。宮川先生のコメントは、現役MRからすると凄く心強く、嬉しいものでしたよね。(ちょっと涙が出そうでした…笑)厚労省ももう少しだけ規制を緩和してくれるといいのですが、なかなかそうはいかなそうですね。コメント失礼致しました。

    • 大作 大作 より:

      どうもコメントありがとうございます!
      とても嬉しいですよね!!

      正直これ関連の話題に関しては、もっともっと言いたい事ってあるんですよ。
      なんか言いすぎるとやばそうだし全部言えないけど、
      コメント欄だから言うけど、僕はやっぱMRは必要だと心底思ってます。

      引き続きよろしくお願いします!!

タイトルとURLをコピーしました