ガーダント・ヘルスジャパンの転職求人は魅力的か?真剣に調べてみた

ガーダント・ヘルス

どうもこんにちは、だいさくです。

米系バイオベンチャーである、

ガーダント・ヘルスの日本支社が結構活発に求人をしているようですね。

2021年初頭に日本では中外製薬が販売している、

FoundationOne Liquid CDxが、

血液検体だけで行えるがんゲノムプロファイリング検査として、国内で保険適応になり、

改めて今後のがんゲノム医療の分野がさらに面白くなるような予感を感じるようなものでした。

現在ガーダント・ヘルスのガーダント360に関しては自由診療となっておりますが、

国立がん研究センター東病院の方でガーダント360を使用した臨床試験が行われており、

保険適応も間近ではないかと思います。
(一部2022年4月に保険適応になりました!)

立ち上げ当初はNGS(次世代シーケンサー)を経験した臨床検査技師などの募集がされてましたが、

現在ではコマーシャル部門の募集も活発に行われております。

結構窓口も広く、僕自身はNGSの経験は今後非常に重宝されると思っているので、

今日はガーダント・ヘルスに関して中々情報も無い中で、

どんな会社なのか?求人情報は魅力的なのか?

その辺をご紹介させていただければと思います。

ガーダント・ヘルスジャパンの求人情報は魅了的か?真剣に調べてみた




ガーダントのような、

NGSを使って血液検体のCell Free DNAを抽出してがんの検査をするという手法が開発され、

それが研究の現場や、臨床に登場してから、

今までもここ10年で大きく進歩した癌治療でしたが、

さらに大きなステップ、その先の新たな時代を開いていると現場にいるとヒシヒシと感じます。

ガーダントと同じような事業を行っている会社は他にもありますが、

ガーダントを知ることで今後のオンコロジーの方向性などもわかると思いますので、

検査の部門はちょっと聞き慣れない人には難しいかもしれませんが、

極力わかりやすくご紹介をさせていただければと思います。

ガーダント・ヘルスジャパン株式会社とは?

GUARDANT

ガーダント・ヘルスジャパン株式会社は、

米国のガーダント・ヘルスの日本支社で、

ソフトバンクVFがシリーズE(かなり遅め)で308億円出資し、

ソフトバンクGとのジョイントベンチャーとして立ち上がった事でも話題を集めました。
(ちなみにその後株式は相当数売却されており、SBGは1975億円のリターンを得てます)

また現在研究所が武田薬品が運営する湘南アイパークに入居しています。

米国設立(日本):2012年(2018年)

米国本社(日本):米国レッドウッドシティ(東京都港区)

従業員数(日本):米国864人(日本約19人)

売上高:グローバル全体で約300億

時価総額:1兆2,000億(2021年11月時点)

ヘルミー・エルトーキーとアミールアリ・ハジホセイン・タラサズの二人が、

共同経営責任者として創業し、

世界で初めて総合リキッドバイオプシーを発売しました。

ちなみに日本のホームページはまだなくて、

主にアジア圏をまとめているガーダントヘルスAMEA(アジア、中東、アフリカ)の、

ホームページだけがあります。

GUARDANT AMEA

ガーダント ・ヘルスの社長は2人とも元イルミナ


※ヘルミー・エルトーキー


※アミールアリ・ハジホセイン・タラサズ

ガーダント・ヘルスは上記二人の社長が共同創業した会社です。

どちらの社長もスタンフォード大学で電気工学の博士号を取っており、元々シリコンバレーで起業しております。

ヘルミーは半導体シーケンシングプラットフォームを開発し、2007年にAvantomeという会社を設立し、その後イルミナが買収しました。ヘルミーはその後イルミナで先端技術研究のシニアディレクターを務め、新しい化学物質の開発などを進めていました。

アミールアリに関しても、今のCell FreeDNAの前身のような循環腫瘍細胞の精製と遺伝子分析に焦点を合わせたAuriphex Biosciences社を設立し、その後イルミナに買収されております。アミールアリもその後イルミナで診断研究のシニアディレクターを務め臨床アプリケーションを開発しました。

二人とも元々は次世代シーケンサー自体を開発した米イルミナ社出身です。

僕は今製薬会社で事業開発の仕事をしてますが、イルミナってどこに行っても話に出ます。

正直、イルミナのNGSについて勉強しておかないと話についていけないくらいで、

それでイルミナについて以前がっつり調べたらすごい会社で、

「イルミナ」医療業界を牛耳るかも知れない絶対知っておくべき会社

他にもイルミナ出身で、NGSの技術を用いて創業した人って沢山います。

「元イルミナ」というだけで人材として引く手数多で、

多分しばらくは職に困らないだろうなぁというレベルです。

なので、NGSの技術を応用した会社での経験というのは今後もっと重宝されると思うわけです。

ちなみにイルミナのNGSの技術は癌への応用ケースが多いですが、

ゲノムからのアプローチは様々な分野で応用されているので一度知っておいて良い会社だと思います。ちなみに中外さんのFoundationも使ってるNGSはイルミナです。

ガーダント・ヘルスジャパンの社長は元武田の浅野元社長

ガーダントの日本支社の社長は、浅野 元さんという方です。

ガーダントの前は武田薬品工業で、グローバルでのマーケティングや財務計画、

各国での政府との交渉などの職務をされていたようです。

京都薬科大出身の薬剤師免許も取得しております。

湘南アイパークにガーダントが入居したのもその辺の関係があるかもしれませんね。

ちなみに武田薬品の社外取締役にガーダントの外国人役員の方がいたりもします。

ガーダント360は日本では現在は保険適応外(自由診療)




では、ガーダント・ヘルスはどんな製品を販売しているのか?というと、

いくつかあるのですが、メインとして、そして今回の求人募集背景にあるのも、

ガーダント360というがんゲノム検査プロファイリングサービスを提供しています。

米国では2020年8月に既にFDAで承認されており、

日本では現在はまだ保険適応外ですが、各地のがんセンターを始め、

癌拠点施設などの専門施設でもガーダント360はすでに自由診療で提供されています。

保険適応にならなくても自費で提供できるのが検査の良い部分ですが、

お値段は患者さん価格で大体42万円程度に設定されています。

また冒頭にもご紹介したように国立がん研究センター東病院が中心となって、

臨床試験を実施中ですが、既に日本では厚労省に承認申請が実施されています。

ガーダントヘルスジャパン株式会社、全血検体を用いた固形がんの包括的ゲノムプロファイル検査として、「Guardant360 CDx」の承認申請を実施

ガーダント360は国内で保険適応になりました!

冒頭にも書きましたが、ガーダントの血液検体を用いた検査は国内で保険適応になりました!

Guardant Health Gets Japanese Approval for Tumor Mutation Profiling Liquid Biopsy Test

ガーダントのリキッドバイオプシーは精度もかなり良いと聞いていますし、

まぁまだ中々本当の意味でも有用な患者のラインでは使用できてませんが、

これは本当にすごい事なのです!

ガーダント360の何が凄いか?

僕のブログでも何度か書いてますが、

いわゆる癌のリキッドバイオプシーというのは本当に凄いです。

例えば、肺癌であれば確定診断をする際に必ず全身麻酔してVATSという手術をして、

ようやっとその癌の検体を取ってくるわけです。

特に高齢者が多いの癌ですので、何度も検体なんか取ってこれません。

大腸癌なんかも大腸内視鏡をして、癌の検体を取ってくるわけですが、

リキッドバイオプシーというのはそういったことが全て必要なくなるわけです。
(現在の適応ではまだ無理です)

癌細胞というのは死滅を繰り返しています。

なので癌細胞の死骸のDNAが血液中に沢山漏れ出ています。

その漏れ出た癌のDNAを抽出して、そのDNAを増幅(WGAと言います)させ、

増幅させた後にNGSにかければその癌細胞の遺伝子変異が見れてしまうのです。

昔はそんな微量なDNAの量では読み込めなかったのですが、

NGSが開発されたことでそれが可能になりました。

現状では、ガーダントも中外さんのFoundationも治療薬のない患者に対する検査になってますが、

そう遠くない未来に癌の検診や、スクリーニングに導入される可能性は十分あります。

なので、リキッドバイオプシーが本当の意味で実用化が進めば、

癌の侵襲性の高い辛い検査が全てなくなる、

そして早期発見がより進み、癌でなくなる人を大幅に少なくさせる可能性があるわけです。

ガーダントのアメリカでの活動も注力して見ていたのですが、

本当に遠くない未来にそんな凄い時代が来ると思います。

ガーダントの現状の立ち位置

ただしかし、現状ではガーダント360は保険適応にもなっていませんし、

先進医療にも入ってません。せめて先進医療に入れば、

人によって生命保険の先進特約が使えてやすく検査ができるかもしれませんが、

Foundationが保険適応になってる中で難しいです。

では、ガーダント360とFoundationの位置付けの違いは何か?ということですが、

下記の兵庫県立がんセンターのHPにあった図がわかりやすくて、

Foundationは現状標準治療が無い、もしくは終了していて、

予後が3ヶ月以上見込める人にしか使えないので、それ以外の人には自費になりますが、

ガーダント360に出番がありそうです。

実際ガーダントジャパンは売上高が幾らかは非公開なのですが、

2020年の決算では5千万の黒字が出ているので、それなりに売上は上がっていると思います。

なので現場の立ち位置としては、

・Foundationから少し遅れて日本での承認を目指している(FDAはガーダントが先)

・自費診療でもそれなりに売上は上がっている

・未来としてはスクリーニング検査への導入を目指している

という感じです。

ガーダント・ヘルスジャパンの求人内容や年収

ガーダントは臨床検査技師系の求人は勤務地は湘南の研究所で、

年収は大体500万前後のようです。

一方コマーシャル部門は、年収は1000万〜1500万前後で、

勤務地は東京になりそうです。

正直かなり良い案件です。

コマーシャルの仕事内容は、学会などのイベント運営だったり、

市場調査だったり、社外向けのプレゼンや資料作成まで多岐に渡ります。

まだまだ少人数性の会社なので社内体制はそこまで整ってないと思います。

応募資格としては、

・3年以上の製薬業界もしくは、診断薬業界での経験

・製品上市の経験

・オンコロジーの経験

・ビジネスレベルの英語があれば尚可

昨今のNGSを用いて起業したゲノム検査会社はハードルが非常に高いです。

そしてガーダントレベルの会社だとコマーシャルで入るのも中々難しいと思いますが、

もし入れたら非常に面白いと思いますし、貴重な経験ができると思います。

また医薬品業界と違って、検査会社はルールが厳しく無いので、

今後の癌領域のゲームチェンジャーとして幅広い経験と、

チャレンジができるのかなと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか。

数少ない情報ではあったのですが、まとめてみました。

現状では、癌患者さんと治験をマッチングするような検査になっており、

患者さんに取っては治療薬がないというのは本当に辛いことなので、

その部分もとても崇高で有意義な検査だと思いますが、

ガーダントのツイッターを見ていても、

特に肺癌と大腸癌のスクリーニングに導入する(したい)動きが活発に見られます。

スクリーニングに導入すること自体は問題も山積みで、

例えば、そんなに早期の段階で癌を見つけてどうするの?という。

ただいたずらに不安を煽るだけという話もあるし、そもそも超早期発見したとこで、

対処法がないし、、みたいな。

まぁ色々と問題はあるのですが、今後それが遅いのか早いのかわかりませんが、

リキッドバイオプシーで検査するのが当たり前になると僕は思います。

治療法が無い患者さん→癌の再発→再発防止→スクリーニングくらいの順番かと思います。

道のりは長いですが、とても面白い一時代を気づけるのかなと思います。

案件確実に持っているのはランスタッドです。

一度検索してみてください。

ランスタッド

ではまた!




コメント

  1. きょん より:

    最近検査系の話題ばかりですね。製薬の求人紹介や会社紹介して欲しいですわ。

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