どうもこんにちは、だいさくです。
JOYが医療機関からMRに対する評価サービスを開始したみたいですね。
この中で記載されている内容しかわかりませんが、
詳しく見てみると、
誰得なのかちょっとわからない部分もあるんですが、
今日はJOYのMR評価サービスについて個人的に抱いた疑問などを書いていきたいと思います。
DrJOYのMR評価サービスに関して思うこと
今回のDrJOYのMR評価サービスに関して概要を簡単にご紹介させていただきます。
医療者がMRとの面会後に、個別の情報提供活動に対して評価するサービスを新たに開始。
製薬企業より「MRの評価を売上だけではなく、他の指標を追加していきたいが、適切なものが見つからない」との声をいただくようになり、MR評価サービスのリリースに至る。
また医療者にもリアリングしたところ「ガイドラインで情報提供がより制約を受ける中でも、医療従事者が求める現場の課題を深く理解し、医療者の先にいる患者さんに寄り添った提案をしてくれるMRを評価してあげたい」といった意見もいただけている。
★MR評価サービスの特徴
・医療者が、面談ごとにMRを評価するサービス
・情報提供が「診療に役立つものであったか」という観点で10点満点で評価する。自由記載のコメントもすることができる。
・日々の面談に対してデータが蓄積されるため、任意の期間で評価の推移を確認できる
・MR単位や会社単位、診療かやエリア単位、薬剤単位など、様々な分析ができる
・評価内容はMR本人には通知されず、希望する製薬企業本社あてに提供する
このような感じです。
MRにとっては胸糞案件以外の何物でも無い
このリリースの内容からしかこのサービスの内容は理解できませんが、
僕がもしMRをやっていたとしたら、
正直胸糞案件以外の何物でも無いなぁと思ってしまいますね。
ただでさえガイドラインと覆面調査の拡大で何もできない状態が続いているわけです。
その中にあって、
「ガイドラインで情報提供がより制約を受ける中でも、医療従事者が求める現場の課題を深く理解し、医療者の先にいる患者さんに寄り添った提案をしてくれるMRを評価してあげたい」
評価してくれるのはありがたいけど、こんなことできないわけですよ。
医療従事者が製薬企業のMRに求めている課題を、
患者さんに寄り添った提案して解決してるMRは、
ほとんどの場合コンプライアンス違反MRになってしまってるのが、
現在の過剰規制状態なんですよね。
この文面だけ見ると、この過剰規制状態の中で、
コンプラ違反して医療者のために頑張ってくれたMRを評価するとも取れてしまう。
今の厚労省覆面調査が製薬企業にFBして、
外資系のMRがクビ切られてるって話も全然あるわけです。
医療者は往々にして今のガイドラインを細かくは知らないので、
医療者が良かれと思って行った評価がMRのクビに繋がることも当然あるわけ。
何をするにも大義名分ってとても大切だし、
この大義名分が事実なのかどうかはおいといて、
MRの活動を評価されて、それが製薬企業の本社宛に提供されるというのは、
MRが勝手に知らないところで評価されて、それを自分から知ることができない。
陰口を言われているのか、ただのイジメじゃんって思ってしまう気持ちになるのかなと。
別に全ての医療機関にオープンになった覆面調査官が厚労省にFBして、
精査したものを企業にFBしてる現在なので、
MRにとっては胸糞悪いサービスだよなぁとは思ってしまいますね。
JOYのサービスは製薬会社の本社にとって価値のある情報か?
とりあえずミクロな視点はここまでにして、
実際このサービスが機能して、医療者から製薬企業の本社にMRの評価がFBされることで、
製薬会社の本社にとっては価値のある情報なのか?というところですが、
この情報が医者からの情報ならめちゃくちゃ価値があると思います。
医者からこのMRのこの情報は助かった!10点!とか、
この地域のこの会社のMRの評価は医者からすこぶる高いと分かれば、
そのエリアでシェアが取られているので、エース級を持っていこうとか、
そういった視点で色々考えられると思うので、
医者からの情報であればむちゃくちゃ価値があると思いますし、
がっぽりお金を費やしても良いと思います。
しかもミクスのMR評価とか、
MRを評価する媒体って今でもいくつかあるんだけど、
結構裏で操られているって話もあるんですよね。
だから出てくる会社がいつも同じ。
そういうヤラセ評価ではなく、本当にリアルな評価であれば非常に価値はあると思います。
JOYは医者が使っているのか?
僕もMRやってる間にJOYは使ったことがあるんですが、
お医者さんとの連絡手段として使ったことないんですよね。。
時代が変わってMRがお医者さんとの連絡ツールとして使っていて、
お医者さんがFB評価を本当にしてくれるんであれば、
とても良いサービスに発展していくことは間違いないと思います。
しかも厚労省の覆面はネガティブフィードバックですが、
JOYのサービスはポジティブフィードバックの側面も往々にしてある。
これは僕の個人的な勝手なイメージですが、
JOYの存在を知ってるお医者さんの方が全然少ない感じがしてます。
お医者さんがFBをしてそれを製薬企業が受け取るなら良いんですが、
そうでないのならそんなに大きな価値がないのかなと思ってしまいます。
医者がFBしないなら数字以外の評価軸にはならない
なので、もしこのサービスを医者が使わない、
医者がFBをしないのなら、
大手の製薬企業にとってはそこまで価値がないのかなと個人的には思います。
では、このFBを主に誰が行うか?というと薬局なのかなと思います。
正直薬局に対してはかなり過剰にコンプライアンス意識を高めて訪問する人も多いと思うし、
このFB機能が製薬企業にとって有効活用されるのかっていうのはちょっと疑問。
当然、「数字以外の評価軸」には、
申し訳ないんだけど薬剤師の先生からのFBではちょっと難しい。
そうなると、重箱の隅をつつくような、
都合よく人をキルためのコンプライアンス違反探しのツールになりかねない、
とか思ったり。
僕は後発品メーカーに勤めたことはないけど、
薬剤師からのFBを欲しいメーカーとしては後発品メーカーでしょうかね。
後発品メーカーにとってはもしかしたら価値のある情報なのかもしれません。
(私見)JOYに足りないものは医者のソース
以前JOYにお伺いさせていただいた時に書いたんですが、
Dr JOYの石松社長に会ってきた!JOYが起こす変革とは何か?
JOYの行ってる様々なサービスってとても面白いし、
社会貢献度も高い、また競合優位性も高いので有望だと今でも思っていますし、
見てる未来が対製薬会社ではないと感じました。
今回はあくまで製薬会社から見てですが、
とにかく足りないのが医者のソースだと感じました。
医者がJOYを使用するようにしないと、
対製薬企業へのビジネスという側面で見るとちょっと厳しいかなと。
JOY導入済み医療機関の数が2100程度とのことだったので、
その辺も合わせてソースを重厚にしていかないとなのかなと感じます。
今回のサービスも医者のソースが豊富であれば打出の小槌だと思うんですが、
薬剤師の先生からのFBが多かったとして、
しかもそれを本当に「売上以外の評価軸」にするとしたら、
薬局に媚びへつらう活動しかしなくなるので、
そんなことにはまずならないんですよね。
最後に
大変おこがましいですが、
JOYの今回のサービスに対する私見を書いてみました。
内容は定かではないですが、
やはりもっとソースとして医療機関の数と、
医者のアクティビティをアップしていく必要があるのかなと感じました。
このままだと薬剤師からのFBを元にそこにコンプライアンス違反を見つけて、
バッド評価のネタになるだけなのかなと思いました。
しかし、それは現状の厚労省の覆面達が広域で行っているんですよね。
JOYのアクティブユーザーの内情はわからないですが。
以上です。
ではまた!
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