製薬会社でのBD(ビジネス・デベロップメント)とはどんな職業か?

ビジネスデベロップメントの仕事

どうもこんにちは現役MRのだいさくです。

製薬会社にBD(ビジネス・デベロップメント)と

呼ばれるポジションがあるのはご存知ですか?

BDは製薬会社の中で非常に重要な仕事をしてるポジションです。

この職業にスポットが当たったのも最近ではありますので、

今日は製薬会社におけるBDがどんな仕事なのか紹介して行きたいと思います。

製薬会社でのBD(ビジネス・デベロップメント)とはどんな職業か?




製薬会社のBDって馴染みのない人にはあまり想像つかないと思います。

実はこの仕事は特に医薬品販売をしている製薬会社では非常に重要な職業になります。

このBDの実力次第で会社は良い方向にも悪い方向にも進んでいきます。

今日はその製薬会社におけるBD職についてご紹介していきたいと思います。

製薬会社のBDって何?

一般的にBDと言われる職業は何をしてるかというと、

業種によって様々定義があってわかりにくいです。

簡単にまとめようとすると、

「新しい事業を生み出し、組織を拡大し、雇用を生み出す」

といったところです。

この職業は比較的色々な職種を横断して経験することができ、

食いっぱぐれの無い職業でもあると言われています。

製薬会社のBDはどんなことをしてるのか?

では製薬会社におけるBDはどんなことをしているのでしょうか。

製薬会社でのBDは主に「新規事業の開発」を行なっています。

ただ、新規事業の開発といっても仕事は多岐に渡っています。

会社によっては、買収を手がけたり、

バイオベンチャーとの提携、

新規化合物(新薬の種)を見つけてくるなど。

何をするにしても必ずボード(役員)への説明や、

医療機関とのすり合わせ(お伺い)などを行なっています。

特に大手の製薬会社でのBD職は=企業買収と思われている部分もあるかもしれませんが、

もちろんそういった仕事もありますが、

買収を含めて、化合物の探索、提携をするための仕事が主になります。

製薬会社のBDは一番重要な仕事である

このBDというポジションですが、

製薬会社においては超重要ポジションになります。

このポジションにいる人間がヘボだと会社が終わります。

所詮!?MRを含めた製薬会社で働いている人間というのは売る薬が無いと働けないし

生活ができないわけです。

その売る薬を調達するのがこのBDの役割なので

会社の命運を握っているといっても過言ではありません。

BDが優秀なヤンセンファーマ

昨今の製薬業界は研究機関を持たない会社も登場しています。

大きい会社でいうとヤンセンファーマなどが挙げられます。

ヤンセンは研究機関を持たないで基本的に薬を買ってきて商売をしています。

ヤンセンから出てくる新薬は本当にすごい薬ばかりで、

このBDと呼ばれる部署がとっても優秀な人間がいるというのは有名な話です。

ヤンセンではこのBDは本国アメリカが中心で、

基本的には医師免許を持った人間で、元研究者で且つ先見の明がある、

すごい人物が行なっていると言われています。

どこの会社からも相当なリクルートがあるそうですけどね。。

製薬会社ではなぜ今BDが注目されているのか?

新薬というのは本当に出づらくなっています。

何千億とお金をかけても一つの新薬がで上市できないこともしょっちゅうあるわけです。

それなら何千億かけて新薬が出ないのであれば、

今ある有望な化合物をそのお金で買ってきた方が早いのでは無いか?

ということで今このBDという職業が重要なのです。

この買う段階で失敗したら本当に終わりです。

何千億がパーになります。

とても有望な化合物でもphaseⅢになったらこけてしまう。

でもphaseⅢで良好な成績が出ても今更遅いですしね。

BDが招く製薬会社の商社化

一方でMRが普通にいるような製薬会社はもはや製薬会社ではなくなってきています。

武田薬品なんかもほとんど自社で創薬してない状況です。

※Evalute Pharmaより

こちらは大手製薬会社のここ5年間の新薬の開発元の状況です。

ノバルティス社以外は半分以上が他社からの導入に頼っている状況です。

ここにある会社はまだ良いですが、

国内最大手の武田薬品では右のファイザーと同様に

新薬はほぼ他社から買い付けた薬剤であったり、

企業買収した末の新薬となっています。

大手製薬会社のほとんどが買収して薬を調達してきていますので、

先生によっては武田薬品は製薬会社ではなくただの商社だという人もいます。

ファイザーなんかもそうですよね。

というより大人数のMRを抱えている会社のほとんどは

少なからず商社化してきているのです。

創薬には資本が必要

ただ、創薬には資本が絶対に必要なのです。

そのためどんなにすごい化合物でもお金がなければ製剤化できないのです。

お金で薬を買ってきて雇用を維持したりする製薬会社を批判する声も

たまに散見しますが、何も悪いことではありません。

お金がなければ創薬できないし、広められないのです。

そのために、恩恵を受けられない患者さんが存在することは悲しいことですからね。

BDの仕事①とにかく化合物を探す

前置きがかなり長くなってしまいましたが、

具体的にBDというのはどんなことをしているのでしょうか。

基本的には常に学会での新しい化合物のチェックをしています。

例えばAACRと呼ばれる癌などの化合物や基礎の学会です。

現在ある癌の学会、たくさんあると思いますが、ASCOとかASHとか。。

そこに出てくる前の段階はほとんどがこのAACRから始まります。

このAACRで発表された画期的な化合物や新薬の種になりそうなものがあったら、

その会社に直接電話をかけたり、メールしたりするそうです。

一番良いのはそこの会社のだれかにつてがあるのが良いと思います。

BDの仕事②大体の交渉をしてみる

ターゲットの会社が見つかったら交渉をします。

日本の会社は足元を見られます。

相当ふっかけられます。お金があるからです。

例えば、イーライリリーがイムクローン社を買収した時は確か2000億だったと思います。

そこからサイラムザや今度出てくるCDK4−6など世界で2000億以上は

売れる薬を出してくれています。

しかし、武田薬品のミレニアムは9000億前後のお金で出てきた薬で1000億

以上売れてる薬はありません。

BDの能力によって大きな差が出るのです。

化合物を持ってる製薬ベンチャーのほとんどはアメリカであることから、

アメリカの企業同士のつながりというのはその辺も優遇されます。

イーライリリーやヤンセンファーマのような会社のBD部門が優秀で、

武田のBD部門が優秀ではないという考え方もあるかもしれませんが、

アメリカでも企業同士のつながりというのは大事なのです。

BDの仕事③社内を説得する

次に大体の化合物が見つかって会社もピックアップできたら、

会社からその買収のためのお金を調達するためにお金をもらわなければなりません。

そのお金を出してくれるのは投資家だったり、

会社の代表権のある人間です。

そういった方々を説得する必要があります。

そこまで難しいものではないといってました。

お金を出してくれるか出してくれないかだけなので、

その化合物が良い悪いまではわからないからです。

BDに求められる能力




ではBDに求められる能力とは何でしょうか。

・英語(ペラペラ級)

・職務が横断するためコミュニケーション能力

・専門知識

・先見の明

・説明責任能力

などなど挙げればきりがないほど沢山あります。

あまり知られてないですが、現場にもどんどん出てくるので、

コミュニケーション能力は必須ですね。

英語は必須ですので、

もし今後BD職を目指したいのであれば英語の勉強は必ずやっておいた方が良いです。

中にはペラペラレベルではない人もいるので、今から勉強しても遅くはないと思います。

製薬会社の社員におすすめの英語勉強法9選!

製薬会社のBDはどんな人がなるの?

BDは元々MR経験してる人もいるし、

上述した様に医師などの研究者が行うこともあります。

一人でやってるわけではないので色々なバックグラウンドがある人がいるイメージです。

内資系であればチャンスがあるんですが、

外資系では99%無理だと思います。

ただ、他の業界ではBDの転職案件も沢山ありますので情報とってみるのも良いと思います。

もし何となく興味ある方は、このジョブくるチャットで、

BDの案件教えて!

と入力すると勝手にAIが探してくれるので便利ですよ。

MSLの案件教えて!というとMSLの案件探してくれます。

僕もしょっちゅう使ってます。アプリでサクサクできますので。

ジョブくるチャット

CSOでBD職がある!!

実は今CSOという派遣会社で製薬会社のBD職の案件があります。

僕が製薬会社に入社した10年前(2010年頃)には全くなかったので、

もしとりあえずBD職を経験したい!

という人はまずはCSOで経験してみるのも良いと思います。

JACリクルートメントという会社は製薬会社を含めたBD職に強い会社です。

一度聞いてみると良いと思います。

JACリクルートメント

では!

 




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