どうもこんにちは、だいさくです。
製薬会社のノベルティ・ギミックが全面廃止になりますね。
既にほとんど禁止みたいなものなので、
接待やお弁当規制と違って、
まぁ別に良いかと思ってる人も多いのかなと思います。
製薬協 新IFPMAコード踏まえCOP改定 19年1月1日からギフト・香典禁止へ
簡単に要約すると、
・2019年1月から全面禁止
・IFPMA(世界の製薬協みたいなもの)が禁止にするので日本の製薬協もそれに合わせて禁止にする
・例外とされてきた香典、月餅も禁止
・ポストイットやカレンダーも禁止
製薬会社ノベルティ禁止の背景
この禁止の背景が結構重要です!
これは全ての製薬会社の方が読んだ方が良いと思いました。
あくまでIFPMA側の見解ですが、「少額物品や販促物に価値はない」としたのが前提で、
「企業と医療関係者の間に存在しなければならない大切なプロフェッショナリズムに基づいた関係を矮小化するような間違ったメッセージを送ることになる」
IFPMAの理事長であるCueni理事長が発信した言葉です。
個人的に2018年の中で読んだ文の中で一番素敵な言葉だなと思いました。
製薬業界はすごくネガティブな意見が多い中で、
逆にとても綺麗な言葉というか良い意味でのメルヘンチックだと感じました。
製薬会社のノベルティ・ギミック全面禁止に関して現役MRの思う事
ノベルティとかって最早ほとんどないし、
過去に扱っていた製薬会社の可愛らしいノベルティが、
ヤフオクやメルカリで出品されているのをみると懐かしいなぁとか思いますね。
お医者さんの奥さんとか、薬剤師が出品してるという話もありますけど、
あの辺ももう在庫切れになっていくんでしょうね。
製薬会社のノベルティ(販促品)は凄かった
昔のノベルティとかギミックって凄かったんですよね。
僕が知ってる中では、
ヴィトンのポーチとか、
ティファニーのソーサーセットとか、
懐中時計とか、
高級なボールペンとか、
絵画みたいなのもありましたね。
高価なものは全国講演会とかで配られることが多かったですけど、
先生から、いらないからあげるよって言われてもらったティファニーのソーサーセットとか、
めっちゃ嬉しかったっすね。嫁が喜んでました。
製薬会社のボールペンは禁止にならない
今回の改定の結果残りそうなのはボールペンだけですね。
ポストイットとかカレンダーとかは、
調剤薬局とかは何気に痛いんじゃないかなとか思いますけど、
まぁ大して高いものではないのでなんとも言えないですね。
ボールペンは電子カルテじゃなかった時代には、
かなり重宝されたんですよ。
あれだけ毎日沢山の患者さん分のカルテをボールペンで書いてりゃ、
そりゃ必要だろうともうけど、今はあんまり必要なくなっちゃいましたね。
広告規制のこともあって、単色しかないですしね。
90%くらいのボールペンは無駄になってる感じがしますね。
僕は説明会の時もボールペン入れないで良いんじゃないかと思っちゃいます。
※改定後には説明会や研究会、講演会でのポストイットおよびカレンダーなどの、ギミックは可能と変更されました。メモやペンに関してもOKとされています。
あと製薬会社のボールペンをフリマアプリで購入して、
医者のふりして女性を引っ掛けるという問題もあるそうですね。。。
IFPMAによって製薬会社のカレンダーも禁止
上述の通り、ノベルティで残るものはボールペンだけになりそうです。
ボールペンももしかしたら会社ごとの解釈によっては、
禁止にするところもあるかもしれませんが、
MRといえば年末年始のカレンダーです。
それは残念ながら禁止です。
これは上述したIFPMAでも全面禁止になってます。
今回の日本の製薬会社の禁止の背景はこのIFPMAに合わせた部分が大きいのです。
そのためカレンダーも全面禁止です。
製薬会社からの香典とか月餅は自費でもダメ
僕みたいに10年以上MRやってると、
中には本当にめっちゃくちゃ仲の良い先生とかもいるわけですよ。
前の会社で仲よかった先生とか、
その前の時にいた田舎で本当によくしていただいた先生とか、
いるわけですよ。
MRって会社から教わることってのもあるけど、
やっぱり担当する先生から教わることって沢山あるわけじゃないですか。
そうなるとやっぱりあの先生に出会えてたから今の自分があるんだとか思うわけ。
そういう先生が亡くなった時とかは、自費でも香典とか出しちゃいけないみたいですね。
今の会社と利益相反してないのであれば問題ないみたいですけど、
僕のような小さい会社にいるんであれば、付き合う先生が限定的なので良いですが、
大手とかだと、なんか自費で香典持っていくとか、
月餅とかも難しいのかなって思いますけどね。
おじさんになるとそういうのが寂しいと感じちゃいますね。
今回の改定は製薬協に入ってる会社だけ
ちなみに今回の改定は製薬協に加盟してる会社だけが対象となっています。
日本で医療用医薬品を扱う会社は100社強くらいですが、
製薬協に加入してる会社は40社くらいだったと思うので、
製薬会社の大半は該当しないです。
うちのような小さな会社で、製薬協に入ってなくても、
製薬協の定めるルールを遵守してるケースがほとんどです。
ただ、製薬協に入ってる会社がルールを遵守してないと色々言われますが、
別に製薬協に入ってない会社がルールに逸脱しても別になんら言われる事はないので、
気楽は気楽です。
最後に
個人的に、Cueni理事長の、
「企業と医療関係者の間に存在しなければならない大切なプロフェッショナリズムに基づいた関係を矮小化するような間違ったメッセージを送ることになる」
っていうのは刺さったというか、
もっとそういうのを追求していくような時代に入っていくんだろうなと思いました。
接待規制、臨床試験方の改定、お弁当規制、
そして、今回のノベルティ・ギミックの規制。
世知辛いですな。。
コメント
こうなった事情を調べていたので、参考になりました。ありがとうございます。
理事長のメッセージが刺さったと言われていますが、「間違ったメッセージを送る」とはどのようなもので、どれだけのデメリットがあったのでしょうか。具体性のないこの主張は、私にはコスト削減のための方便にしか思えません。所謂、企業は株主の利益のためにだけあるという悪しき思想に則ったもので、とても尊重すべき話とは思えないんですよね。
コメントありがとうございます。
個人的な感想ですけど、
この方のメッセージに元々の具体的な事例は無いと思います。
アメリカの方だと、MRをカマキリ、医師を豚に例えてる有名な写真があって、医師への接待が相当悪い捉え方されて報じられていた期間があって、
今はクリーンになってるのが前提で、
「このギミックなどの小額な物自体にはなんの価値もないのが前提だけれども、
現在、本来の姿であるプロフェッショナルな関係を矮小化」なので、
あくまで仮定の話だとは思います。
このギミック関連になんの価値はないけど、昔の不適切な関係を疑われるような行為という捉え方なのかなと思います。
確かに深読みすると、裏に株主がいたり、経費削減などもあるんかもしれませんね。
日本でもどんどんMRのやれる範囲がいろんな形で削減や縮小されてきていますもんね。
それが製薬会社の思惑なのかどうかは疑問ですが、バックグラウンドが様々ありそうですね。