どうもこんにちは、だいさくです。
ファーマエッセンシアがそろそろ立ち上げ募集を行いそうです。
僕は実は以前から知っている会社で、
血液疾患のニッチな会社なんですが、
パイプラインもベンチャーとは思えない豊富な会社で、
血液領域を担当してる方ならご存知の方も多いかもしれませんが、
順天堂大学の小松教授が会長に就任されたことでとても有名になったのではないかと思います。
かなり面白い会社なので、今日はファーマエッセンシアについて書いて行きたいと思います。
ファーマエッセンシアの立ち上げ求人募集が近い!血液領域経験者要チェック!
いつもの如くですが、またこの記事長くなっております。
最初に簡単なサマリーをお伝えすると、
ファーマエッセンシアですが、
現在社員が50名ほどいて、日本に参入して4年程経過しているのですが、
情報はそんなに多くないのですが、
調べた限りだと年収面はかなり良さそうであること、
そして台湾で上場していてストックオプションもかなり良いらしいと聞いています。
製剤面は決してFirst in classではないが既存薬の不便利な部分をうまく改善しており、
既に承認済みの欧州の方では成功していて、なんとこの規模の会社ですでに黒字化してます。
昨今の優良ベンチャーの代表のような感じです。
案件はJAC Recruitmentが持っていて、
多分血液領域経験者には絞ってないと思います。
以下、数少ない情報ですがまとめております。
Pharmaessentiaとは?
【本社】グローバル本社:台湾 日本:東京都港区赤坂
(日本は元々新宿にあったと思うのですが移転したのでしょうかね)
【設立】グローバル:2015年 日本:2017年
【社長】グローバル:Ching-Leou Teng 日本:米津 克也
ファーマエッセンシアのグローバル本社は台湾にあります。
会長のチンさんは、ミシガン大学でPhDを取得しています。
設立されたのが2015年なのか、台湾で上場したのが2015年なのかはわからなかったですが、
とにかく歴史の浅い会社です。
ちなみにホームページは日本のではなく、グローバルの方を見た方が情報が多いと思います。
ファーマエッセンシアジャパンは現在社員数約50名です。
現在もどんどん増えているという背景もあって、日本での上市が近いのだろうなぁと思います。
元順天堂教授の小松先生が取締役会長に就任
2021年4月1日付でファーマエッセンシアの代表取締役会長に、
元順天堂大学血液学主任教授であった小松則夫先生が就任されたことで、
この会社を知った人も多いのではないでしょうか。
これからファーマエッセンシアが取り組む疾患である、真性多血症や本態性血小板血症は、
小松先生のご専門の一つでもありましたし、
今後の日本での開発・販売を考えても双方にとって非常に有意義なことだと思います。
余談になりますが、
米国ではオピニオンの先生が製薬企業に引っ張られることは「栄転」と言われて、
本当に凄い事、大成功なイメージを持たれるんですが、
日本では医者を辞めて企業に入る事は医者を辞めた人というイメージを持たれてしまうそうで、
もちろん小松先生はご年齢的に退官でしたし全くそれは無いのですが、
なんというか個人的にはセカンドキャリアが製薬企業の会長というのはとっても嬉しいです。
ファーマエッセンシアが挑む領域
ファーマエッセンシアですが、まず日本で上市されるのは、
Besremi(ベスレミ)という製剤で、ペグ化されたインターフェロン製剤になります。
下記の写真が実物ですが、
2週間ごとまたは1ヶ月に1回だけの皮下投与ができる自己注射型の製剤になります。
ファーマエッセンシアとしてはBesremiが会社として初めて製剤化することができた、
医薬品になると考えられます。
こちらは既に米国および欧州などで承認済みとなっており、
Besremiの日本での上市に向けて現在人材の整備が進められています。
Besremiの適応は?
ではそのBesremiの適応ですが、まずは真性多血症(PV)という疾患になります。
真性多血症は骨髄増殖性腫瘍の中の一つと言われています。
実は僕が最初の会社に勤めていた際に、少しだけ白血病の治療薬に携わったことがあるんですが、
CML(慢性骨髄性白血病)もこの骨髄増殖性腫瘍の中の一つと言われています。
骨髄増殖性腫瘍はこのCML、PVの他に、
本態性血小板血症(ET)、原発性骨髄線維症(PMF)などが有名です。
ただ下記が現在のBesremiの開発状況ですが、
※P1101がBesremiになります
PVの他に、ETやCMLにもトライしてますので、
骨髄増殖性腫瘍全般の適応を取りに行っているのではなかと思います。
日本の状況としてはPVは第三相試験が進行中、ETは第二相試験が終了していると書かれています。
僕の個人的な予測としては、
PVと同時期に日本ではETでも適応を取りに行っているのではないかと思います。
またグローバルP3でも良い成績だったので期待値としても問題ないと思います。
まぁ領域としては同じ血液内科ですし、しばらくはやりやすい環境ではないかと思います。
骨髄増殖性腫瘍とは?
骨髄増殖性腫瘍はこちらのリンクからそれこそ順天堂大学時代の小松教授が監修した、
ファーマエッセンシアの記事があるのでぜひご覧いただければと思いますが、
そこまで死に直結するような疾患ではありません。
CMLはご存知ノバルティスのイマチニブが登場したことでほぼ死なない疾患になりました。
※JALSG CML202治療研究より
Besremiのターゲットである、
PVやETに関しても放っておいたら亡くなってしまいますし、
急性白血病に転換してしまうケースもあるのですが、
適切に治療を行い、いわゆる合併症(心筋梗塞や脳卒中)を未然に防ぐことができればそこまで怖くない病気ではあります。
真性多血症(PV)の本邦の発症率は10万人に2人程度、
本態性血小板血症(ET)に関しては、10万人に1人程度なので、
いわゆるスーパーオーファンといって良い領域になります。
重要!Besremiと既存薬の違い
Besremiは売れるのか?というところですが、
これは正直僕もわかりませんが、
おそらくライバルとなるのは、ノバルティスのJAK阻害剤かと思います。
PVはJAKが発現していて、ETに関してもJAKが50%程度発現しているそうです。
台湾のネット新聞に林(リン)社長が出ていたんですが、
なんとか翻訳して見たんですが、
欧米では耐性がしづらいことと、投与が2週間ごと、もしくは1ヶ月ごとの皮下投与であること、
(既存薬が週に3,4回投与しなければならないようで慢性疾患でもあるので患者さんにとっては嬉しい)
そしてコスト面での評価が高いとのことで、かなり売れているようなことが書いてあります。
一応投資家向けのCFも拝見したのですが、
こんな新規のバイオベンチャーで黒字化できているのがまずびっくりで、
日本の雰囲気もそういった余裕を感じるような待遇になっているんだろうなぁと思います。
PharmaEssentiaの将来性
とにかくファーマエッセンシアという台湾の会社が、
ウルトラオーファンの薬剤を日本で上市するために体制を整えているという事になります。
そして今後の将来性というところですが、
しばらくはBesremiの骨髄性腫瘍と感染症に適応が増えていきそうです。
固形癌でOraxolとPD-1で乳がん、消化器癌、肝臓癌、
あとはKX01という薬剤で乾癬のトライアルが進行中です。
僕もバイオベンチャー大好きなので様々なベンチャーを調べているんですが、
Pipelineに関しては日本の中堅内資くらいはありそうで、
日本の社員が今50人前後いると聞いた時、多くない?と思ったのですが、
このパイプラインを見たら納得しました。
この規模のベンチャーでこれだけのPipelineがあるというのは結構凄いと思います。
PharmaEssentiaジャパンの評判や年収
ではファーマエッセンシア の評判や年収ですが、
一応いくつかの日本と海外からの社員評価を拝見したのでまとめてみますと、
これがまた良い評判ばかりなんですよね。
・台湾で上場してるバイオベンチャーの日本法人で、少人数のスタートアップ企業ですが、働いている社員は大きな製薬会社からきたばかりです。しかし、大企業の中では非常に細分化された中で働いており、そこでは味わえないようなワクワク感、わかりにくい表現だが、「生きている感覚」を味わいながら働けています。
・少人数の会社なのでドタバタしながらも目標に向かって着実に会社が前進していっているのが実感でています。社内は非常に和気あいあいとした雰囲気で、OUTCOME重視のプロフェッショナルな集団だと思います。
・働き方は個々の生活や環境によってリモートワークも原則OKで、フレックスタイムやコアタイムも導入されており、非常に柔軟性のある会社です。まさに働き方改革を実践しています。
・小さい会社ですが、子育てしてるママは10時〜16時勤務も選べますし、リモートも対応してくれるので本当に助かります。
・年収に関しては高い人は2000万くらいの人もいますが、バリバリ働けない環境の方はそこまで高くないですが十分な額がもらえてライフバランスも考えていただける会社です。
PharmaEssentiaジャパンに関する私見
正直、これまで沢山の企業の口コミを読んできたんですが、
ここまで会社のことを現役の社員が褒め称えている口コミを見たことがありません。
多分欧米でそこそこ成功が見えてること(欧米はAOPオーファンという会社が販売)と、
資本が枯渇してないために、
冒頭にも書きましたがこの規模の会社にしては人材が豊富でブラックの様相がなく、
ベンチャーの切羽詰まった感じが無いのでなんか良いですよね。
ただ、しばらくは血液領域ですが、
その後固形癌、乾癬とやっていくには相当良い薬剤でなければ、
この規模のリソースでは厳しそうだと思いますし、
これまでバックオフィスに関わる募集が主でしたが、
10月以降にセールスの募集が始まります。
ベンチャーに興味がある方は僕は絶対にトライした方が良いと思います。
そんなに大きな会社ではないのでエージェントは絞っていそうですが、
案件はJAC Recruitmentが持っています。
ちなみに噂だと小松先生も面接されるとか、されないとかです。
最後に
ファーマエッセンシアのバックオフィスの募集を僕が初めて見たのは、
2020年の初頭だったと思います。
その頃僕はとてつもない激務でやばくて、口コミみたり、
何より血液内科の先生方のお話を聞いた時に凄い評判が良くて、
(具体的に何が評判が良いかはここでは言えないのでもし知りたければメールください)
当時の僕にはキラキラして見えました。
それからの口コミを見ても良い評判ばかりなので昨今稀にみる良い案件だと感じています。
ただ、中国語の記事だったのでなんとも言えませんが欧州では成功していると書かれていますが、
製剤自体は決してFirst in classではないですが、
効果もしっかりありますし既存薬との差別化もできていますが、
プロモーションの部分がしっかりできれば成功すると思います。
その辺は小松先生のご尽力も必要だと思いましたし、三位一体って感じなのかと思います。
僕は血液領域はMR時代も含めると10年くらいやってるんですが、
何気にPVとかETの患者さんって結構いるんですよね。
治療が長いので新規罹患数は少なくてもまぁまぁいると思います。
ファーマエッセンシア、ご興味ある方是非頑張ってください!
ちなみに特に血液領域経験者というシバリは僕の時にはなかったです!
ベンチャーに興味ある方はこちらの記事もご参考ください。
希少疾患(オーファン)系製薬会社への転職を考える人にオススメの転職サイト
ではまた!
コメント
取り上げて頂いて有難うございます。
不正確な情報も散見されますので再度リサーチ頂くことをお勧めします。
コメントありがとうございます。
再度リサーチさせていただきます。
もし可能であれば、インタビューのお時間をいただくことは難しいでしょうか?
ご検討いただけませんでしょうか。
何卒よろしくお願い申し上げます。