溢れすぎたオンコロジーMRの次のキャリアを真剣に考えてみる

オンコロジーMRの今後

どうもこんにちは、だいさくです。

現役でオンコロジーMRをやられている方から下記のようなご質問を頂戴しまして、

僕なりの回答をさせていただければと思います。


だいさくさん

いつも楽しく拝見させていただいております。

私は現在アラサーで、オンコロジーMRをやっています。

元々はオンコロジーではない専門領域を担当してましたが、

オンコロジーへの憧れがあって、オンコロジー領域の会社に転職いたしました。

もうその頃には他社も含めて、

だいさくさんが表現されていたような、

石を投げればオンコロジーMRにあたる、っていう状態にまさになっていて、

今後あんま希少価値無いって書かれてたんですが、転職してしまいました(笑)

以前ブログに書かれてましたが、

オンコロジーだと捨てる神あれば拾う神ありってのも本当によく理解できるんですが、

それだと今後同じような仕事を同じように続けるだけだなぁなんて思っていて、

かといって異業種に行こうとは全く思いませんし、

難しいなぁと思うのですが、

オンコ経験者として今後どの領域に目を向けておくと良いと思いますか。

ざっくりした質問で申し訳ないのですが。

溢れすぎたオンコロジーMRの次のキャリアを真剣に考えてみる




一応ご質問者さんは、転職する際にも「どう思いますか〜」というご連絡いただいて、

僕としてはその前の専門領域の経験が魅力的だと思っており、

オンコすっ飛ばして、これまでの経験活かしたオーファンの方が・・

みたいなお節介をした事があったのですが、

ご本人とても楽しく今の仕事はされているようなので本当にお節介だったなと反省なのですが、

「オンコロジー捨てる神あれば拾う神あり」の記事は下記なんですが、

オンコロジー領域にリストラの嵐!?時代は変わるか?

本日は、自分がもし御質問者さんだったらどうするかなぁと真剣に考えてみました。

新薬、新薬、新薬、新薬こそ真なり

製薬会社で働く上ではその職種がなんであろうと、

その会社が新薬を出す力がないとやっぱキツイんですよね。

まぁ今コロナで新薬メーカーが相当厳しいのはご存知の通りなのですが、

それでも、とにかく新薬、新薬、新薬、新薬こそ真なりなので、

新薬が定期的にしっかり出せそうな会社が良いと思うわけです。

ではしっかり新薬が出せそうな会社って何?となると、

今いるオンコロジーは悪い選択ではないんですよね。

もちろんミクロで見ると色々な方向性があるし、魅力があるわけなんですが、

一番新しい領域別の開発状況を見るとやっぱオンコロジーなんですよ。

おいおい、まだオンコロジーやんけって感じではあるんですが、

Fight to Cancer、Delete C(cancer)とか一般的にも啓蒙活動が広がってるくらい、

やっぱまだまだオンコロジーには莫大すぎる投資があるし、そこに苦しみがあり、希望がある。

今後も大事な新薬はオンコロジーにいれば拾う神に恵まれそうなんですよね。

MRを続けられる幸せ

いや、石を投げればオンコロジーっていうくらいだから、

つまんないっすよっていうのもあるのかも知れないんですが、

むしろ、これだけMRの数が削減されている中で、

まだMRでいられる幸せというか、自分がいかに幸運を掴んでいるかを実感しても良いのかなと。

という意味でも、

ちょっと前から始めた「MRを辞めたMR達」シリーズを是非読んでいただければと思うのですが、

【MRから異業種転職】遺伝子検査の会社へ転職!その理由や現状を聞いた!

MRから何かしらの業種に移った方は、

うらやまし〜って思っているんじゃないかなとは思うわけです。

オンコからバイオベンチャーは厳しいかも

僕が今のバイオベンチャーに転職したのは、かれこれ4年くらい前になるんですが、

そのころは、まだオンコロジー系で立ち上がるベンチャーって全然あったんですよね。

んで、しかも希少疾患ってこれからどんどん伸びていくから、

そっちの方が良いと思うって書いていたんですが、

希少疾患を担当するMRが何故今後重宝され勝ち組となっていくのか解説

希少疾患系バイオベンチャー = 弱小製薬会社、こいつアホかって当時凄い言われたし、

まぁ実際お金ない会社もあるし、全然良いんだけど、

オンコロジーに行く奴はプライマリーで使えない奴って言われていた時代に行った人の価値が、

その後すごく伸びたわけで、

その辺を踏まえて振り返って思うのは、

そういう風に蔑まれていた時代に将来をみて動くっていうのが、

大事なんだろうなぁと思うんですよね。

んで、今ベンチャー系で立ち上がってくる会社っていうのが、

ほとんど聞いたこともないような希少疾患をターゲットにしてるんですよね。

いわゆる癌領域のベンチャーはほぼ買収されていて、中々単独で上がってくる会社が少ない。

また記事にできればとは思っているんですが、

今後の組織拡大とかで魅力的なオンコ系ってインサイトくらいしかないんですよね。

インサイトは、ダラツムマブとかモガムリズマブとか開発した凄い会社なので、

世界的には大きい優秀な会社なんですが、一応日本ではまだ胆管癌だけの小さな組織なので。

なので、ちょっと前までとても重宝されていたオンコロジー経験者の、

オーファンベンチャーはこれからは少し裾野が狭くなるし、

無理ゲーっぽい雰囲気があります。

オンコロジーの次のキャリアはゲノム領域




なので、オンコロジー領域は開発も進んでいるし色々なアプローチが試されているので、

そのままオンコロジーでずっといれば良いのかなと思うのですが、

それだとあまり面白い回答になってないと思うので、あえて次の領域という事を言うと、

やっぱゲノム領域かなと思います。

いわゆるNGS(次世代シーケンサー)が開発されたことによって、

人間の全ゲノム解析ってコスト1千億かけて13年かけてやっと読めていたのが、

今コスト10万で2、3日で人の全ゲノムがわかるようになったんですよね。

ゲノム解析系って一般的に生殖医療とか、

小児の遺伝性疾患にフォーカスがあたってるように感じるけど、

全然違うんですよね。

オンコ経験者はゲノム領域にまじで注目!!

要はそのNGSが開発されたことによって早く安くゲノム解析ができて、

個人個人のゲノム情報を読み取ることによって治療や予防が可能になってくるんですよね。

なんとなく今まで聞いたことのない、

訳のわからない疾患にトライしてるから、

癌領域あんま関係ないんじゃない?と思いそうだけど、

遺伝子系の開発の方向性はこれまたダントツで「がん」です。

ちなみにそれに付随した細胞治療もダントツで「がん」。

とにかく遅れている日本のがんゲノム

国立がんセンターが開発した、NCCオンコパネルってあるんですが、

もうそれってはっきりいって相当古い技術なんですよね。

とにかくゲノムの領域って日々進化してて、

NGSの技術もそうだけど、それに付随した研究も日々進化してます。

ただ、、まじで日本のゲノム医療は遅れてます。

NCCオンコパネルなんて何個か治療して効かなかった人しか測れないんですよ。

昔アンジェリーナジョリーが、

BRCA1/2の遺伝子異常があったため乳腺を切除したって凄い話題になったんですが、

こいつアホかって日本では叩かれてたんですが、

それって今結構普通に米国で行われているらしいんですよね。

家族生遺伝が原因の癌ってめっちゃあるので、

それを事前に調べて対策をしてるような時代になってる。

ゲノムに限らずですが、とにかく日本のゲノム治療開発も当然遅れています。

まとめ

ちょっとお答えになっていたかわからないですし、

ゲノム領域は自分もかなり注目しているというのもあって、

今後一度整理してまとめようかなと思いました。

少しわかりづらかったかと思うので本日のまとめでございますが、

・新薬、新薬、とにかく新薬が出せる会社や領域を選んでおけばとりあえず大丈夫

・他に目を向けるのもわかるが、今MRを続けられている幸せは絶対にある

・オンコロジーは飽和してるけどまだ凄いお金が投資されているのでそのままでいる選択肢もあり

・オンコからオーファン立ち上げ系は今後ちょっと厳しいかも・・(言い切れない)

・とにかく今後ゲノム系医療には絶対に注目しておいた方が良い

と言う感じです。

ではまた!




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