MA/MSL活動の基本的な考え方に関して率直に思った事

MSLの将来性

どうもこんにちは、だいさくです。

少し前に「MA/MSL活動に関する基本的考え方」がPublishされましたね。

これは今後のMA部やMSLに関する将来性や方向性が明確に見えてきたと思います。

なぜ子供みたいにあれはダメこれは良いと指図されなければならないのか?

逆にMA部の存在価値というのが本当に問われていく時代に入ったなと思うし、

とても良い方向に行くのではないかと個人的には思いました。

MA/MSL活動の基本的な考え方に関して率直に思った事




今回製薬協会が発表しました、「MAに対する基本的な考え方」ですがこちらで全文読めます。

MA/MSL活動に関する基本的考え方

全文要約するのはちょっと厳しいのですが、

比較的読みやすいので医局待ちしてる時間などでサクッと読んでみると良いと思います。

まぁ今回の内容って真面目にMSLをやってる人からすると、

当たり前というか、そりゃそうでしょ、という内容なんだと思います。

でも、いちいち学士以上が望ましいとか、

販売促進と誤解を避けるため原則一般名を用いることが望ましいだとか、

なんでそんなことまでいちいち言われなきゃいけないんでしょうかね?

ハッキリ言ってくだらない

なぜいちいち一般名を使えとまで言われなければならないのか?

子供じゃないんだから、なんでそんなことまでいちいち指図されなければならないのか?

MSLが製品名を使う事は望ましくないわけです。

製品名で話してる先生に対しても自分たちは一般名を使うことになる、

それが妥当であり、そうしないと販売促進だと疑われるということになるわけです。

MSLと言えど、その会社に属してる社員です。

製品名というのは莫大なお金を費やしてやっと出てきた新薬に対して、

その会社が赤子に名前をつけるような気持ちで考えられた名前です。

その薬が患者さんや医療従事者にとって役に立って欲しいという気持ちで、

試行錯誤をしてつけられたのが「製品名」であるわけです。

だから僕は基本的に会社の社員である以上愛着を持ちたいから、

製品名で言うようにしてます。

以前血液内科の先生について書いたこちらの記事では、

これから血液癌領域を担当するMRの方へ僕からちょっとしたコツを

血液内科の先生はパイプラインの時から一般名で呼んでるから、

血液内科の先生には一般名で言った方が良いと書きましたが、

基本的には先生が一般名で呼んでたら、MRも一般名だし、

製品名で読んでたらMRも製品名で言うというのが一応のセオリーだとは思うんです。

僕はそれでも一応製品名で言うようにしたりしてます。

でも、MSLはなんだろうと一般名で言えと、

ガイドライン上でなんでそこまで言われなきゃいけないのか?

販売目標を持たないMR(MSL)を牽制してるのでは?

なんでそんなにいちいち指図されたり、

一般名を使えなど子供みたいな事を言われなければならないのか?

それは、MRがMSLに名刺を変えただけのような会社のMSLを牽制してるとしか思えません。

2005年に大手の外資系、特に米系製薬を中心にMSLが生まれました。

しかし、その頃MSLの価値や仕事内容に全く見向きもしなかった内資系の会社は、

2012年MRの活動に適応外や臨床試験の話ができなくなり、

それがMSLならできるようになるとなったことで、

MRの名刺をMSLに変えて、

販売目標を持たないMRのような「MSL」を量産しました。

どこの会社とは言いませんが、

おそらくそう言った会社を牽制してるんだと思います。

米系製薬のMSLはMSLのあるべき姿




僕が最初に勤めていた米系製薬のMSLは今のガイドラインのような活動してます。

このガイドラインは米系製薬のMSLのようにやれと言ってるんでは?

と思うくらいそのままの活動してます。

米系製薬の特にスペシャリティ領域のMSLは、

きっとMSLのあるべき姿なのではないかと思うくらいです。

なので、販売目標を持たないMRみたいな活動をしてるMSLには、

きっと厳しい目線で見られるようになります。

そんな一部の存在のせいで覆面モニターに刺されて、

MSLの存在自体が危うくなったりしたら、

なんか製薬会社が悪の権化確定みたいな存在にさせられそうです。

MSLの将来性はピンキリ

なのでMSLもピンキリなんだとは思います。

MSLになれば安泰とか思ってると大間違いだと思いますし、

MSLになるのもしっかり将来性や領域、

仕事内容を考えていかないと、

MSLになったからもうOKみたいなのはちょっと違うかなと思いました。

なんとなくですが、律儀にこの内容を守るのであれば、

製薬会社はこの部門にそこまで大きな投資をしないのではないかと思います。

本当に新薬バシバシ出る会社では専門性も活かせてやりがいあると思いました。

でも今回のガイドラインが策定されたことによって、

MSLはおそらくそこまで沢山の人数にはならないのではないかと予想します。

これからは増えていくでしょうけど、

多分5,000人とかまでは増えないのではないかと思います。

MSLと開発の違いはなんなのか?

今回の策定で、MSLとMRはだいぶ仕事内容が異なるようになっていくと思います。

個人的に気になったのは、MSLがこの策定された内容のような仕事って、

開発がやったら良いんじゃないかなと思いました。

わざわざMSLという部門を作ってやらなくても、

開発がやれば良いのでは?という感じはしました。

うちの会社のMSLは実はあまり機能してなくて、

営業部門に振り回されている感じになってしまってますが、

その辺の違いをちょっと前の会社のMSLの人に今度聞いてきます。

知ってる方ぜひ教えてください。

MSLと開発の違い。

いや、もちろん全然違うんでしょうけど、

MSLの仕事って開発がやれば良いんじゃないの?

という問いに対する回答をぜひ知りたいです。

※こちらの回答ですが、製薬会社のMSLである、

のぶさんという方がご自身のブログ内でご回答いただきました。

詳しくはコメント欄に記載されております。

最後に

でも今回の改定は真面目にMSLをやってる人にとっては本当に良かったと思います。

とても良い方向に向いていくのではないかと。

MSLの募集は結構ありますからね。

MSLは今回の策定で逆に面白くなったのかなって思いました。

未経験でなれるのかまではわかりませんが、

MSLもかなり流動的ですので、ご興味ある方一度情報とって見てください。

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ではまた!




コメント

  1. 製薬のぶ より:

    いつも記事を拝読しております。貴重な情報ありがとうございます。私は現役でMSLやってます、のぶと申します。ブログもやっておりまして、MSLのことを記事にしています。
    MSLと開発の違いについて、私なりの見解をお伝えしたいと思います。
    開発とMSLでの大きな違いは、仕事のゴールと目的が異なります。
    開発は症例登録推進により治験を計画通りもしくは早期に終わらせることがゴールですが、MSLは開発業務の手伝いという形を取り、KOLと関係構築しながら、アンメットニーズを探ります。特にフェーズ3試験においてこの業務を行っているケースがあります。MSLがアンメットニーズを抽出できた場合、不足のデータがあるわけで、その不足データに対して、メディカルアフェアーズ主体で試験を行ったりします。開発でも出来るんではないか?と思いますが、その通りかと思うものの、人的リソースや医師とのディスカッションによりアンメットニーズを抽出するスキルが高くない場合があります。開発はアンメットニーズを満たしたいというよりも、製品をローンチさせるために治験を無事に終了させることがゴールですが、MSLはアンメットニーズを抽出してそれに対して試験をうってエビデンス構築することがゴールになります。治験への関与は各社状況が違うので治験に関与しないMSLもいるはずです。
    第2に、製品の市販後においてもMSLは活動を行います。市販後になってようやくアンメットニーズが抽出できる場合があり、市販後に臨床試験を実施するケースがあります。さすがに市販後には開発は関与しないので、MSLの特徴であると思います。ご存知のように昔はMRがやってたことですが。
    ということで、フェーズ3の段階、もしくはそれより前のフェーズでアンメットニーズが抽出できれば、製品の発売にあわせて不足データに対する試験がうてるので、より早期にエビデンスが出せるます。つまり、製品価値最大化の時期が早まると考えます。製品にはパテントがあるので、より早期に価値を最大化するためには、MSLは必要な存在かなと思います。ただ、言うは易し行うは難しで、現実ではメディカル主体のエビデンスが出せていないのが残念なところです。もちろん出せている会社もあるかと思いますが。
    今度自分のブログでも書いてみたいと思います!
    あと、もしよろしければですが、私のブログもご紹介させて頂きます。
    https://tenshokuiyaku.com/

    • 大作 大作 より:

      のぶさん。
      どうもコメントありがとうございます。
      また貴重な情報ありがとうございました。
      ブログも大変参考になりました。
      確かに開発のミッションは治験の成功ですもんね。

      アンメットニーズって一概に言っても難しいですよね。

      今回の記事にのぶさんのブログ記事を参照させていただければと思います。
      ブログを拝見させていただいて、少し考えさせられる部分というか、
      MSLの仕事の難しさを思い出したことがあったので、
      ちょっとまた記事にしていきたいと思います。

      貴重な情報ありがとうございました!

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