営業部門立ち上げが予想される今後注目のバイオベンチャー 7選!

希少疾病系への転職

どうもこんにちは、だいさくです。

私のブログを読んでいただいている方は

バイオ系の営業部門立ち上げにご興味のある方も多いと思います。

私自身もまだまだとても興味があるし、

これまでも色々な記事で書いているのでご存知かと思いますが、

間違いなくオーファン最強時代が来ているし、

一部ではそうなっていると思います。

働き方や収入面、過去の歴史からみても、

バイオの立ち上げで入ることほど貴重な経験値になることはないと思います。

そこで今日は今後営業部門の立ち上げが予想される、

注目のバイオベンチャーをご紹介していきたいと思います。

営業部門立ち上げが予想される今後注目のバイオベンチャー 7選!




ちなみに、今回の記事のリソースとしては、

当ブログをお読みいただいて、

いつも貴重な情報をいただけるエージェントの方や、

私が足しげく調べた会社などを厳選して載せております。

ご参考いただければ幸いです。

1、Jazz Pharmaceuticals(ジャズファーマ)

Jazz Pharmaceuticals

【創業】2005年3月
【本国】アイルランド ダブリン
【従業員数】1200人(全世界)
【分野】血液/主要、睡眠領域などの難病に対する製品の開発


ジャズファーマはアイルランドの会社でいくつかの会社を買収しながら、

徐々に大きくなって来た会社です。

ナスダックに上場していますが、

2017年の純利益が4億8780万ドルになります。

同じアイルランドということもありますが、

イメージ的には8年くらい前のシャイアーのような感じです。

これまでエーザイなどにライセンスアウトしていた会社ですが、

日本でのBD部門が日本人を中心に発足している(本部は恐らくアメリカ)との事で、

日本での立ち上げが予想されています。

 

Jazzの扱っている薬剤


扱っている薬は全て希少疾患になります。

下記に一覧を記載しますが、様々な領域にチャレンジしています。

ザイレム:ナルコレプシーやEDSへの睡眠障害への処方薬
→特にアメリカでの利益を大きく牽引している薬です。2024年まで特許期間があります。

デフィティオ:肝中心静脈閉塞症(VOD)

ヴィキセオス:急性骨髄性白血病(AML)※シタラビンとダウノルビシンのリポソーム化

エルウィナーゼ:大腸菌(E.coli)由来のL-アスパラギナーゼとペグアスパラガーゼを用いた化学療法に対する過敏症を示す患者→2012年に買収したEUSAファーマからの導入品

また、ジャズが直接手がけているわけではありませんが、

2018年にエーザイから導入された非オピオイドであるPrialt、またFazacloがあります。

jazz research

2、メガカリオン

【創業】2011年9月
【本国】日本
【従業員数】約30人
【分野】iPS細胞を使った輸血医療(特に血小板輸血)

株式会社メガカリオン


メガカリオンはiPS細胞由来の血小板製剤の実用化に向けて設立された会社です。

本社は東京ですが、研究所は京都にあります。

医療機関では欠かせない血小板輸血ですが、冷凍保存ができず、

常温保存はわずか4日間程度になります。

メガカリオンではiPSの技術を用いて、

HLA適合血小板製剤の大量生産を可能にする研究を続けています。

メガカリオンは政府が支援するJ-Startupで支援企業に選ばれており(かなり凄いです)

Forbes Japanの日本の起業家ランキングでも第一位に選ばれております。

現在のメガカリオンの技術は、

血小板製剤量産の実用化に向けたプロジェクトが進行しており、

既に薬事対応部門まで設立されており、

立ち上げはそこまで来ていると考えられます。

日本政府としてもiPSは是が非でも日本からの実用化を目指している背景もあり、

PMDAによる早期承認取得も目指しています。

また、FDAに対しても早期のPOCも目指している段階まで来ています。

営業部門のはまだ先になるかもしれませんが、

薬事関連やPMS系でバイオの会社に!と思ってる人は特に注目しても良いと思います。

もし営業部門が立ち上がったら、

シミックが資本参加しているので噛んでくる可能性はあります。

3、バイオマリン

【創業】1996年10月
【本国】アメリカ
【従業員数】2581人(全世界)
【分野】ムコ多糖症を含めた希少疾患


バイオマリンへ(Biomarin)の転職はまだ?今後注目のバイオベンチャー だよ!

こちらの記事でも書いてますが、

バイオマリンは既に立ち上がっている会社ではあります。

しかし、ムコ多糖症自体が患者数が非常に数くないため、

Expansionの予測が立てられません。

しかし、ムコ多糖症のビジネスはかなり好調ですので、

まだまだ目が離せない会社になります。

希少疾患で特に小児向けは患者会がかなり一生懸命です。

つくしの会という組織がバイオマリンと面談した結果をブログに掲載してます。

バイオマリン社と面談をしました。

もし面接など行かれる際には必ずチェックした方が良いと思います。

バイオマリンの血友病


バイオマリンの血友病ビジネスの方がむしろ早く立ち上がるかもしれません。

BioMarin社、血友病Aに対する遺伝子治療のPI/IIの結果を学会発表

バイオマリンはコンパウンドも充実しているので、

今後も目が離せない会社です。

4、アンジェス株式会社

【創業】1999年12月
【本国】日本、大阪
【従業員数】48
【分野】遺伝子医薬品の研究開発

 


アンジェスは大阪大学医学部の森下竜一教授が創業した装薬ベンチャーになります。

主に遺伝子治療薬を開発しております。

上記のバイオマリンのNaglazymeのマーケティングと流通部門は、

バイオマリンはアンジェスと提携して行なっております。

また、2018年1月に厚生労働省に対して国内では初めての遺伝子治療薬であり、

重症虚血肢に対して、HGF遺伝子治療薬が承認申請されました。

HGF 遺伝子治療薬の国内承認申請のお知らせ

これにより株価が暴騰しましたが、

その後まだ赤字が続いているので、

ポテンシャルの高い会社ではありますが、

まだ先が読めない点と、このビジネスが本当に成功するのか

田辺三菱との提携が成功しているのか?

患者啓発などが上手くいってないのでは、

といった印象を僕は持ちましたが、

この分野は一気に形勢が変わる可能性もあるので、

今この瞬間を見ると不安になりますが、

今後は大化けする可能性のある会社です。

5、楽天 アスピリオン

【創業】2017年11月
【本国】日本・アメリカ
【従業員数】不明
【分野】近赤外線光免疫療法


楽天アスピリアンの最大の売りは「近赤外線光免疫療法」です。

ご存知の方も多いと思いますが、

国立がんセンター東病院が大々的に特集されていたテレビで、かなり有名になりました。

現在頭頸部癌のPhaselll(ピボタル試験)がはじまります。

日本でもPl試験がされており、NCCHを中心に治験が始まっています。

頭頸部癌以外にも2つの癌腫で治験が行われる予定であり、

これは次の癌治療を根本的に変えていくことになるかもしれません。

これは、がん細胞特有のたんぱく質にくっつく抗体とセットになる特定の色素を狙って、

近赤外線を照射し、がん細胞だけを選んで死滅させると言われています。

近赤外線は身体には無害と言われており、正常な細胞には影響せず、

副作用も出にくいと言われています。

アスピリアン社に楽天の三木谷社長が個人出資を行い、

かなり有名になった会社です。

固形癌経験者はかなり注目して良い会社だと思います。

6、アミカスセラピューティックス

 

【創業】2002年
【本国】アメリカ、ニュージャージー州
【従業員数】不明
【分野】ファブリー病・ポンペ病


アミカスは既に日本でも立ち上がっていますが、

まだ営業部隊は7人のKAMのみになります。

アミカスセラピューティックへの転職、二次募集は99%あるぞ!

こちらの記事でも書いていますが、

業績はすこぶる好調です。

ザ・希少疾患の領域ですが、薬価がそれなりに高いこと、

人数が極端に少ないことで、非常により収益体制になっています。

ずっと赤字でしたが、今年は黒字化しています。

また、ポンペ病に対する治験も進んでおりますので、

現在の日本におけるオーファン領域の優遇もあり、

今後もまだまだ熱い会社になります。

7、ソレイジアファーマ

【創業】2007年1月
【本国】日本
【従業員数】22人
【分野】癌治療薬・抗がん剤による副作用支持療法


ソレイジアファーマは現状明治さんにライセンスアウトしてビジネスを進めています。

ソレイジア・ファーマの日本立ち上げ、転職はあるのか?

しかし、今後は血液疾患等への希少疾患におけるコンパウンドが控えております。

その辺りで自販の体制を整えて行くことが予想されています。

実はこういった小さな会社が、

大事なオーファンドラッグを大手にライセンスアウトして、

価値の最大化に失敗しているケースがいくつかあり、

ソレイジアは今後は自販体制を敷いて行く可能性があります。

ダントツの薬剤ではないイメージですが、

アンメットニーズの薬剤ですので、

ぜひ今後もその動向に注目してみてください。

バイオベンチャー立ち上げは情報が命!




私の場合は転職エージェントの方にも、

自分がベンチャーの立ち上げにしか興味がないことをしっかり伝えています。

しかし、大抵のエージェントの方は、特に大手のMRが、

そんな小さなバイオベンチャーの会社に転職したいと思っていないとおもっています。

なので結構びっくりされることもあります。

私は当ブログを運営している関連で一応貴重な情報をいただくことができていますが、

私も以前の大手にいた頃は情報収集に本当に苦戦しました。

今は沢山の方から情報をいただけるのと、

自分で調べるスキルも身についてきました。

エージェントの方も本当にピンキリだと思います。

製薬に力を入れているエージェントからは全て情報を取るつもりで、

情報収集してみると良いと思います。

希少疾患(オーファン)系製薬会社への転職を考える人にオススメの転職サイト

求められるスキルは変わってきてる

特に今後はオーファンの会社や、

このようなバイオベンチャーの会社の立ち上げは本当に多くなってくると思います。

逆に中堅の会社や買収や提携に失敗した会社は淘汰されていってしまうのが、

今の日本の内情です。

そんないわゆる乱世のような中では、

これまでとは求められるスキルというのは確実に変わってきていると思います。

希少疾患の薬を扱うというのは大変なやりがいもあるし、

一種の使命というのもあると思います。

一人で広い地域を担当しなければならないでしょうし、

これまでのように医局待ちなど間違いなくしません。

お金の使いどころもだいぶ変わってきていると感じます。

MRの転職も買い手市場ではありますが、

希少疾患の会社は門戸が開かれています。

ぜひご興味ある方挑戦してみてください!

では!




コメント

  1. PE より:

    だいさくさん、はじめまして、いつも楽しくブログを拝見させて頂いてます。だいさくさんのブログは簡潔かつ具体的なところがとても気に入っております。
    私はMR6年目を迎える28歳の者です。結婚を機に転職を考えています。オーファンメーカーへの転職は可能でしょうか?
    ここからは私の経歴を少し。。私は就職活動の際、仕事内容関係なく「年収700万以上」が入社する条件でしたので、製薬会社ならどこでも良いという浅はかな考え方でした。後に一番初めに内定通知を頂いた会社に入社することになります。入社した会社はいわゆる後発品メーカーでした。働いてみて先発メーカーと後発メーカーの仕事内容の違いに驚きました。同じMRでもここまで違うものだと。
    今では「収入」も大事だけれども、長く働く上で「やりがい」はもっと大事だと思っています。収入とやりがいという観点ではオーファンは私が求めている場所ではないかと思っています。
    繰り返しになりますが、後発メーカーからオーファンメーカーへの転職の可能性はありますでしょうか?
    現在の仕事はGP担当で、がん領域のことはほとんどわかりません。英語もあまり得意ではないです。社内では成績トップ10には入っております。

    • 大作 大作 より:

      PEさん

      コメントありがとうございます。
      オーファンのメーカーも沢山あるので一概には言えないんですが、
      とりあえず情報とってみるのが良いとは思います。

      ただ、MRの転職市場の現状をお伝えすると、完全に買い手市場なのは間違い無いです。
      それが後発品メーカーやプライマリー系の方の転職もまぁまぁ厳しいです。
      まだ若いので、まずは外資系の先発メーカーに照準絞って転職活動してみると良いと思います。

      スパンは長めで考えておいて、
      最近終わってしまいましたが、アストラゼネカやイラーイリリーや、ヤンセンあたりで絞ってみると良いかもしれません。

      オーファンは40代でも行けます。
      まずは外資のスペシャリティに絞って一回エージェントに聞いてみると良いと思います。

      それと並行してオーファン系も同時にとってみるというのが良いと思います。

      それなりに厳しいのは厳しいとは思うんですが、若いので可能性はあると思います!

      頑張ってください!

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